非破壊検査工学

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 非破壊検査工学
科目番号 0020 科目区分 専門 / 選択必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合イノベーション工学専攻(エネルギー・機能創成コース) 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 参考書:「非破壊評価工学」 (社)日本非破壊検査協会編(日本非破壊検査協会),「非破壊検査工学」 石井勇五郎著(産報出版) 他
担当教員 末次 正寛

到達目標

部材中に存在する種々の欠陥に関して,それらが安全上われわれに与える影響を理解し,検出手法の原理や実際,また安全保証システム等についての知識を得ている.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1欠陥が材料強度へ及ぼす影響について理解でき,破壊力学的考察ができる.更に,複雑な問題へ応用できる.欠陥が材料強度へ及ぼす影響について理解でき,破壊力学的考察ができる.欠陥が材料強度へ及ぼす影響について理解でき,破壊力学的考察ができない.
評価項目2内部欠陥に対する非破壊検査手法について理解し,より複雑な問題へ応用できる.内部欠陥に対する非破壊検査手法について理解している.内部欠陥に対する非破壊検査手法について理解していない.
評価項目3表面欠陥に対する非破壊検査手法について理解し,より複雑な問題へ応用できる.表面欠陥に対する非破壊検査手法について理解している.表面欠陥に対する非破壊検査手法について理解していない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この科目は,企業で非破壊検査を担当していた教員がその経験を活かし,検査結果の活用法も含めて講義形式の授業を行うものである.実際の生産現場において問題となる材料欠陥について認識し,それらが構造物の破壊強度へ及ぼす影響を理解するとともに,材料あるいは機械構造物中に存在する種々の欠陥を非破壊的に検出する評価手法について学ぶ.さらに,検出された欠陥に対する強度評価法についても,その概略を理解する.
授業の進め方・方法:
・すべての内容は,学習・教育到達目標(B)<専門>および JABEE基準基準1.2(d)(2)a)に対応する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする。
注意点:
<到達目標の評価方法と基準> 
「授業計画に示す到達目標」1~10の確認を,課題やレポート,期末試験で行う.1~10に関する重みは同じである。合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>
課題やレポート,期末試験により評価する.再試験を実施する場合がある.
<単位修得要件>
学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
三角関数と初等関数の微分積分,ならびに材料力学の基礎等.理解に必要なことがらは適宜補足する.本教科は材料学、弾性学の学習が基礎となる教科である.
<自己学習> 
授業で保証する学習時間と,予習・復習(中間試験,定期試験のための学習も含む)及びレポート作成に必要な標準的な学習時間の総計が,90時間に相当する学習内容である.
<備考> 
自己学習を前提とした規定の単位制に基づき授業を進め,課題提出を求めるので,日頃の学習に力を入れること.実際の工業現場で使用されている手法を中心に紹介する.各自興味を持って産業新聞等で情報を集めたり資格制度を調べると良い.本教科は後に学習する物性工学の基礎となる教科である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 非破壊検査・非破壊評価の概略 1. 非破壊検査・非破壊評価の概略を把握できる.
2週 重大な破壊,破損の事例について 2.重大な事例をとおして,失敗の原因を把握できる.
3週 材料の機械的性質の概略 3.構造材料の基本的な力学的性質を理解し,評価方法を把握できる.
4週 材料の破壊と破損の概略 4.構造材料の基本的な破壊,破損法則について理解できる.
5週 材料・構造物中に存在する不連続部について 5.材料・構造物中に存在する不連続部についての力学的な取り扱いができる.
6週 欠陥が材料強度へ及ぼす影響 6.欠陥が材料強度へ及ぼす影響について理解できる
7週 き裂材に関する破壊力学的考察 7.き裂材に関する破壊力学的考察ができる.
8週 き裂材に関する破壊力学的考察(エネルギ解放率) 8.き裂材に関するエネルギ的な考察ができる.
4thQ
9週 き裂材に関する余寿命評価 9.き裂材に関する余寿命評価の原理が理解できる.
10週 き裂材に関する余寿命評価 上記 9 き裂材に関する余寿命評価が計算できる.
11週 放射線透過試験の概要 10.放射線透過試験について理解できる。
12週 放射線透過試験の実際 上記 10
13週 超音波探傷試験の概要 11.超音波探傷試験について理解できる。
14週 超音波探傷試験の実際と応用(可視化手法の理論と高精度化) 上記 11
15週 全範囲のまとめ・解説 上記1〜11
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
配点100100