有機材料工学

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 有機材料工学
科目番号 0060 科目区分 専門 / コース選択必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合イノベーション工学専攻(ロボットテクノロジーコース) 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:工学のための高分子材料化学(川上浩良著,サイエンス社)及び配布プリント,参考書:入門高分子材料設計(高分子学会編,共立出版),高分子材料概論(鴨川昭夫,五十嵐哲共著,森北出版)
担当教員 下古谷 博司

到達目標

1.高分子化合物の種類,構造,性質,合成法等を理解し,各種高分子化合物について説明できる.
2.分離・分子認識材料や環境浄化材料など各種高分子材料の構造や性質を理解し,その機能について説明できる.
3.繊維強化プラスチックの種類,構造,性質,成形法等を理解し,プラスチック基複合材料について説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1高分子化合物の種別や物性,合成法等を理解し,各種高分子化合物の設計に応用できる.高分子化合物の種別や物性,合成法等を理解し,各種高分子化合物について説明できる.高分子化合物の種別や物性,合成法等を理解できず,各種高分子化合物について説明できない.
評価項目2各種高分子材料の構造及び性質等とその機能との関係を理解し,機能性高分子材料の設計に応用できる.各種高分子材料の構造や性質を理解し,その機能について説明できる.各種高分子材料の構造や性質を理解できず,その機能について説明できない.
評価項目3繊維強化プラスチックの種類や性質を理解し,プラスチック基複合材料の設計に応用できる.繊維強化プラスチックの種類や性質を理解し,プラスチック基複合材料について説明できる.繊維強化プラスチックの種類や性質を理解できず,プラスチック基複合材料について説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
高分子化合物は天然系から合成系まで幅広く存在する.授業では,それらの構造と性質など基本的な事項から,高分子化合物の設計法や分離・認識材料,バイオマテリアル,環境保全材料などの機能的特性を理解し,さらにはプラスチック基複合材料の成型法に至るまで幅広く学ぶ.
授業の進め方・方法:
・すべての内容は学習・教育到達目標(B)<専門> ,JABEE基準1(2)(d)(2)a)に対応する.
・授業は講義形式で行う.講義中は集中して聴講する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>下記授業計画の「到達目標」の習得度合を中間試験,期末試験,レポートにより評価する.評価における「到達目標」の重みは同じである.試験問題とレポート課題のレベルは,百点法により60点以上の得点を取得した場合に目標を達成したことが確認できるように設定する.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>有機化学,高分子化学,生化学など化学に関する基礎をしっかりと理解していること.また,本教科は高分子化学,有機材料,有機機能材料の学習が基礎となる教科である.
<自己学習>授業で保証する学習時間と,予習・復習(中間試験,定期試験のための学習も含む)及びレポート作成に必要な標準的な学習時間の総計が,90時間に相当する学習内容である.
<学業成績の評価方法および評価基準>適宜求めるレポートの提出をしていなければならない.後期中間,学年末試験の2回の試験の平均点を80%,課題の評価を20%として評価する.ただし,後期中間試験について60点に達していない者(無断欠席の者は除く)には再試験を課すこともあり,その場合,再試験の成績が該当する試験の成績を上回った場合には,60点を上限としてその試験の成績を再試験の成績で置き換えるものとする.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<備考>自己学習を前提とした規定の単位制に基づき授業を進め,課題提出をもとめるので日頃の勉強に力を入れること.汎用高分子材料から先端高分子材料までを幅広く取り扱うので化学全般に関する専門基礎事項を必要に応じて確認・復習すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 有機材料工学とは 1.高分子と低分子の特徴についてその概要を説明できる.
2週 合成高分子の構造 上記1
3週 合成高分子の性質 2.高分子の熱的性質や力学的性質について説明できる.
4週 天然高分子の構造   3.セルロースなど工業的に使われている天然高分子についてその概要を説明できる.
5週 天然高分子の性質  4.バイオリアクターおよびバイオリアクターに応用される酵素など生体高分子の概要について説明できる.
6週 高分子材料の設計:連鎖重合  5..高分子材料を設計するための基礎となる各種重合法について説明できる.
7週 高分子材料の設計:逐次重合 上記5
8週 中間試験 これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
4thQ
9週 分離・認識材料  6.分離機能材料や分子認識材料の構造と機能について説明できる.
10週 バイオマテリアル  7.バイオマテリアルの構造と機能について説明できる.
11週 環境問題と高分子材料  8.環境浄化材料についてその概要を説明できる.
12週 生分解性高分子材料 9.生分解性高分子の構造と機能について理解し,高分子のリサイクルについて説明できる.
13週 高分子のリサイクル   上記9
14週 プラスチック基複合材料 10.繊維強化プラスチックの種類や構造等を理解し,成型法についても簡単に説明できる.
15週 プラスチック基複合材料の成型法 上記10
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合80200000100
配点80200000100