生体機能工学

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 生体機能工学
科目番号 0002 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合イノベーション工学専攻(先端融合テクノロジー連携教育プログラムコース) 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書: 使用しない.配布資料およびノート.参考書:「細胞の分子生物学」ALBERTS/ JOHNSON/ LEWIS/RAFF/ ROBERTS/ WALTER 著 中村桂子,松原謙一 監訳 ニュートンプレス 第5版 ほか
担当教員 今田 一姫

到達目標

生体および生体分子の特徴や機能に関する専門的事項を理解し,バイオテクノロジーへ応用することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1様々な生体分子がどのような構造をつくるか説明できる.代表的な生体分子について説明できる.代表的な生体分子について説明できない.
評価項目2生体分子の応用例を挙げ、どのような特性が用いられているのか説明できる.生体分子の応用例を挙げることができる.生体分子の応用例を挙げることができない.
評価項目3分子レベル捉えることによって生命現象が応用できる可能性を説明できる.生命現象を分子レベルで説明することができる.生命現象を分子レベルで捉えることができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生体を構成する核酸,タンパク質,多糖,脂質などの生体分子は,それぞれ独立して働いているだけでなく,生体超分子となって全く異なった作用をすることが数多く知られている.ここでは,初めに生体分子および生体超分子の構造と機能を理解した後,超分子のバイオテクノロジーへの応用化について学ぶ.
授業の進め方・方法:
・すべての授業内容は,学習・教育到達目標(B)<専門>,JABEE基準1(2)(d)(2)a)に相当する.
・授業は講義形式で行う.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で修得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>上記の「知識・能力」1~14の習得の度合いを中間試験,期末試験,小テスト,レポートにより評価する.1~14に関する重みは同じである.合計点の60%の点数を得ることによって目標の達成が確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>後期中間・学年末の2回の試験の平均を70%,レポートの評価を30%として評価する.ただし,前期中間において60%に達していない学生には再試験を実施し,再試験の成績が前期中間試験の成績を上回った場合には,60点を上限として再試験の成績で置き換えるものとする.ただし前期中間試験を無断欠席した学生には再試験を実施しない.また前期末試験においては再試験を行わない.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>本教科の学習には,生物化学,基礎細胞生物学,微生物学,分子生物学,細胞工学,生物化学工学,タンパク質化学,生物情報工学,生体材料工学,分子生命科学(専攻科)の習得が必要である.
<自己学習>授業で保証する学習時間と,予習・復習(中間試験,定期試験,小テストのための学習も含む)およびレポート作成に必要な標準的な学習時間の総計が,90時間に相当する学習内容である.
<注意事項>各項目でキーワードをあげるので,これらについて必ず理解すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 生体分子とその機能・性質(1)タンパク質,核酸
1. タンパク質および核酸の性質や相互作用,その応用例について説明できる.
2週 生体分子とその機能・性質(2)糖,脂質 2. 糖および脂質の性質や相互作用,その応用例について説明できる.
3週 タンパク質のスイッチとモーター 3. タンパク質の機能制御,モータータンパク質について説明できる.
4週 生体膜を介した物質の移動 4. 生体膜における物質の移動について説明できる.
5週 酵素反応とその利用 5. 酵素反応の種類と応用例を説明できる.
6週 環境バイオテクノロジー 6. 生物学的な排水処理法および汚染物質除去法について説明できる.
7週 食品生産・農業と微生物バイオテクノロジー
7. 食品生産・農業における微生物応用について例を挙げて説明できる.
8週 後期中間試験
4thQ
9週 細胞内の相転移と相分離
8. 細胞内における相分離現象について例を挙げて説明できる.
10週 生物機能の医療への応用(1)
9. バイオ医薬品の例を挙げて説明できる.
11週 生物機能の医療への応用(2) 10. 癌細胞の発生するしくみと免疫による認識について説明できる.
12週 生体機能を使った検出 11. バイオセンサーや生体物質を使った検査について例を挙げて説明できる.
13週 遺伝現象の利用 12. 遺伝の基礎,突然変異,ゲノム編集,交配,遺伝子組換えについて説明できる.
14週 進化と生物多様性 13. 生物進化のしくみについて説明できる.生物多様性について説明できる.
15週 バイオミメティクス 14. バイオミメティクスについて例を挙げて説明できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート小テスト合計
総合評価割合70300100
配点70300100