物性工学

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 物性工学
科目番号 0035 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合イノベーション工学専攻(先端融合テクノロジー連携教育プログラムコース) 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:ノート講義(プリント資料)参考書:「技術者のための固体物性」 飯田修一訳 (丸善)「物性工学の基礎」 田中哲郎著 (朝倉書店) 「材料の物性」兵藤申一他著(朝倉書店)
担当教員 小林 達正

目的・到達目標

物質を構成する元素の構造と性質や,それらの集合体としての結晶が示す回折現象などを理解するとともに,原子論的な観点から弾性や熱的性質などの物性の起源を理解し説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各種物性と電子核構造の関係をよく理解している各種物性と電子核構造の関係を理解している各種物性と電子核構造の関係をよく理解していない
評価項目2結晶による放射線の回折現象をよく理解している結晶による放射線の回折現象を理解している結晶による放射線の回折現象を理解していない
評価項目3ポテンシャル関数を用いて物質の弾性や熱望晶現象をよく説明できるポテンシャル関数を用いて物質の弾性や熱望晶現象をある程度説明できるポテンシャル関数を用いて物質の弾性や熱望晶現象をよく説明できない
評価項目4ポテンシャル関数を用いて物質の原子振動の大きさをよく説明できるポテンシャル関数を用いて物質の原子振動の大きさをある程度説明できるポテンシャル関数を用いて物質の原子振動の大きさをよく説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この科目は、三菱重工業(株)広島研究所および基盤技術研究所において、同社の各種製品に使用される新素材の研究・開発に携わってきた教員が,その経験を活かして,物質を構成している原子や結晶体の構造,原子間の結合様式,ならびに原子の集合体としての物質の機能(物性)の発現をこれらと密接に関連するいくつかの代表的な物性について講義する.
授業の進め方と授業内容・方法:
学習教育到達目標(B)<基礎>JABEE基準1(2)(d)(2)a)に対応
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>この授業で習得する「知識・能力」]1~7の習得の度合を中間試験,期末試験により評価する.試験の重みは同じである.試験問題のレベルは,100点法により60点以上の得点を取得した場合に目標を達成したことが確認できるように設定する.
<注意事項>専門共通科目であるため,いろいろな素養を持った学生が授業を受けることを考慮して,材料の物性について工学的観点から幅広く,わかりやすく講義する予定である.ただし,開講時間数が少ないため物性のすべてをここで取り扱うことは不可能である.上記以外の諸物性に関して興味のある人は各自参考書等で勉強すること. 
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>本科ならびに専攻科ですでに習得した,応用物理に関する基礎知識.本教科は,構造設計学,表面工学,複合材料工学,非破壊検査工学,エネルギー移送論,マイクロプロセス工学,流体力学特論,組織制御学,相変換工学等の学習が基礎となる教科である.
<自己学習>授業で保証する学習時間と,予習・復習(中間試験,定期試験のための学習も含む)及びレポート作成に必要な標準的な学習時間の総計が,90時間に相当する学習内容である.
<学業成績の評価方法および評価基準>求められたすべてのレポートの提出をしていなければならない.学業成績の評価は中間・期末の2回の試験の平均点で評価する.ただし,中間試験で60点に達しなかったものについては再試験を行い(無断欠席の者を除く),60点を上限として再試験の成績で置き換えるものとする.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容・方法 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 物質を構成する原子の電子核構造について 1. 原子の電子核構造と,それを決める4つの量子数の意味を理解している.
2週 物質の諸性質とその周期性 2. 物質の性質と構成原子の電子核構造との関連を理解している.

3週 物質の構造(主に結晶構造) 3. 立方晶系の結晶についてミラー指数による面および方位の表記ができる.
4週 結晶の対称性と結晶面・方向の表記 3. 立方晶系の結晶についてミラー指数による面および方位の表記ができる.
5週 結晶による回折現象: 4. 結晶による放射線の回折現象を理解している.
6週 回折X線の強度と構造因子 5. 結晶構造因子の意味を理解し、実際の結晶による回折現象の説明に利用できる.
7週 各種結晶の構造因子計算 5. 結晶構造因子の意味を理解し、実際の結晶による回折現象の説明に利用できる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 巨視的および原子論的観点からみた物質の弾性 6. 原子間に作用するポテンシャル関数やその曲線と物質の種々の性質との関連を理解している.
10週 原子論的観点から見た物質の熱的性質:熱振動 6. 原子間に作用するポテンシャル関数やその曲線と物質の種々の性質との関連を理解している.
11週 原子論的観点から見た物質の熱的性質:熱振動 6. 原子間に作用するポテンシャル関数やその曲線と物質の種々の性質との関連を理解している.
12週 原子論的観点から見た物質の熱的性質:熱膨張 6. 原子間に作用するポテンシャル関数やその曲線と物質の種々の性質との関連を理解している.
13週 原子論的観点から見た固液界面の構造および成長機構 7. 原子論的観点から見た固液界面の構造と成長機構の関連を理解している.
14週 一方向凝固における融液内の物質輸送モデルと溶質の再分布 8. 融液内の物質輸送機構と溶質の再分布の関連を理解している.
15週 一方向凝固を利用した融液からの単結晶の育成 9.一方向凝固を利用した融液からの単結晶の育成法を理解している.
16週

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合10000000100
配点10000000100