化学ⅢB

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 化学ⅢB
科目番号 0133 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 一般科目 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「環境科学入門 地球と人類の未来のために」(化学同人)
担当教員 宮崎 昭仁

到達目標

① エネルギー・環境・生命の3大トピックついての基礎的な化学知識を身につける。
② 国際的なエネルギー問題,地球環境問題の解決と生命倫理が我々の生存にとって不可欠であることを認識する。
③ 微妙なバランスの下に成り立っている生命と地球環境について理解する。
④ 道具としての地学,視点としての生物を補強して,化学により精査に自然を捉えることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1エネルギー・環境・生命の3大トピックついての基礎的な化学知識を身につけることが十分にできている。エネルギー・環境・生命の3大トピックついての基礎的な化学知識を身につけることが,基本的にできている。エネルギー・環境・生命の3大トピックついての基礎的な化学知識を身につけることができていない。
評価項目2国際的なエネルギー問題,地球環境問題の解決と生命倫理が我々の生存にとって不可欠であることを十分に認識できている。国際的なエネルギー問題,地球環境問題の解決と生命倫理が我々の生存にとって不可欠であることを基本的に認識できている。国際的なエネルギー問題,地球環境問題の解決と生命倫理が我々の生存にとって不可欠であることを認識できない。
評価項目3微妙なバランスの下に成り立っている生命と地球環境について十分に理解できている。微妙なバランスの下に成り立っている生命と地球環境について基本的に理解できている。微妙なバランスの下に成り立っている生命と地球環境について理解できない。
評価項目4道具としての地学,視点としての生物を補強して,化学により精査に自然を捉えることが十分にできる。道具としての地学,視点としての生物を補強して,化学により精査に自然を捉えることが基本的にできる。道具としての地学,視点としての生物を補強して,化学により精査に自然を捉えることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1.エネルギーと人類の関連の歴史を理解する。
2.人間活動により地球環境全体が破壊され,我々の生存すら危ういことを認識する。
3.生命について,生命科学の最先端に触れる。
4.科学と倫理についての価値観を形成する。
授業の進め方・方法:
講義を中心に進めていく。講義の内容は概ねテキストに沿ったものであるが,補足や変更点があるかも知れない。重要項目については質問すること。15分程度の時間で解ける演習の時間を設ける。 実験を行う場合,予めプリントを配付するので,操作を理解しておくこと。生命など安全に関わることがあるので,実験時には絶対に遅刻しないこと。実験終了後,1週間以内にレポートを提出する。
注意点:
半期2回の試験を行う。時間は50分である。
成績は,定期試験後毎に通知する。
到達目標の到達度を基準として成績を評価する。
2回の定期試験の評点を50%,講義中の質問,演習を25%以上,実験およびレポートを25%以上で,到達目標に対する理解度を評価し,これらの加重平均の総合評価を行う。
これを定期試験後毎に通知する。
出席は座席表に毎回必ず自筆で署名すること。
居眠りや内職などをするものが見られる。他の教科と違って,化学の履修時間はただでさえ少ない。真面目に取り組むこと。

【学生へのメッセージ】
君たちは選択科目として自主的に化学を選び,理工系の大学教養程度の知識を求めたのである。わずか半期の間
に,講義に実験と演習が加わり,いきおい他のどの教科よりも高密度にならざるを得ない。講義を中心に復習を怠らないこと。この宇宙が物質から成り立ち,我々も対象も物質であり,それら全てが化学法則により支配されていることを考えると,好むと好まざるとに関わらず,あらゆる局面で物質に関しての化学知識が必要となる。ところが,非化学系高専である当高専においては,化学に接する機会は著しく限定されている。ここで化学知識を身につけるには特別の努力が必要である。化学が好きになるに如くことはない。化学教室では科学的考察と自主性を重視している。自主的な実験やレポートなどは,準備の都合があるので早めに申し出ること。
 平成23(2011)年03月11日14時46分18.1秒,日本の太平洋三陸沖を震源として発生したM9.0の東北地方太平洋沖地震が発生し,津波や東京電力福島第一原発,福島第二原発からの放射性物質による被曝事故が起きた。放射性物質に対する正しい化学知識が必要である。ちなみに当高専は高浜原発からわずか数㎞に位置し,最も原発に近い大学・高専である。

研究室 T棟2階 化学準備室
内線電話 8919
e-mail: miyazakiアットマークmaizuru-ct.ac.jp (アットマークは@に変えること。)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1.人間活動と環境とのかかわり   <シラバス内容の説明> ① エネルギー・環境・生命の3大トピックついての基礎的な化学知識を身につける。
② 国際的なエネルギー問題,地球環境問題の解決と生命倫理が我々の生存にとって不可欠であることを認識する。
2週 2.環境変化にともなう異変 ② 国際的なエネルギー問題,地球環境問題の解決と生命倫理が我々の生存にとって不可欠であることを認識する。
③ 微妙なバランスの下に成り立っている生命と地球環境について理解する。
3週 3.大気汚染 ① エネルギー・環境・生命の3大トピックついての基礎的な化学知識を身につける。
4週 4.水質汚染 ① エネルギー・環境・生命の3大トピックついての基礎的な化学知識を身につける。
5週 5.土壌汚染         6.化学物質による汚染 ① エネルギー・環境・生命の3大トピックついての基礎的な化学知識を身につける。
6週 7.水と食の安全性      8.ごみと廃棄物 ① エネルギー・環境・生命の3大トピックついての基礎的な化学知識を身につける。
7週 9.環境化学物質の研究方法 ① エネルギー・環境・生命の3大トピックついての基礎的な化学知識を身につける。
8週 ★後期中間試験
4thQ
9週 10.生物濃縮と生物モニタリング ④ 道具としての地学,視点としての生物を補強して,化学により精査に自然を捉えることができる。
10週 11.汚染物質の毒性と生体内での代謝 ④ 道具としての地学,視点としての生物を補強して,化学により精査に自然を捉えることができる。
11週 12.内分泌攪乱物質 ④ 道具としての地学,視点としての生物を補強して,化学により精査に自然を捉えることができる。
12週 13.環境保全に向けたさまざまな活動 ① エネルギー・環境・生命の3大トピックついての基礎的な化学知識を身につける。
② 国際的なエネルギー問題,地球環境問題の解決と生命倫理が我々の生存にとって不可欠であることを認識する。
13週 14.エネルギー資源と環境問題 ① エネルギー・環境・生命の3大トピックついての基礎的な化学知識を身につける。
② 国際的なエネルギー問題,地球環境問題の解決と生命倫理が我々の生存にとって不可欠であることを認識する。
14週 15.食料自給率と環境     16.水の有効利用 ② 国際的なエネルギー問題,地球環境問題の解決と生命倫理が我々の生存にとって不可欠であることを認識する。
③ 微妙なバランスの下に成り立っている生命と地球環境について理解する。
15週 17.環境と生命        18.DNA分析 ④ 道具としての地学,視点としての生物を補強して,化学により精査に自然を捉えることができる。
16週 後期期末試験返却,到達度確認

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3後6,後12
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3後5,後12
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3後7
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3後7
測定と測定値の取り扱いができる。3後7
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3後7
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3後7
ガラス器具の取り扱いができる。3後7,後15
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3後7,後15
試薬の調製ができる。3後7,後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合502500250100
基礎的能力502500250100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000