概要:
現在,あまりにも常識的で,当たり前と考えている「ものの見方」も,実は特定の歴史的,文化的背景の産物に他ならないことを学ぶことで,相対立する多様な価値観や生き方を理解し,主体的に考えるための基盤を養いたい。
授業の進め方・方法:
配布する資料・レジュメに沿って説明する。現代の諸問題と密接に結びつけて解説する。とくに前期は、時事の出来事やニュースを頻繁にプリントで取り上げるため、進度に変更が生じる。 1.授業のはじめに,前回の授業内容とその日の学習事項・ポイントを確認する。 2.「自己理解」に役立つよう,様々な問題を自分に引きつけて自らの問題として考え講義を受ける。 3.学生各人は,質問に積極的に答えるとともに,自ら積極的に質問し,授業に主体的に参加するように努める。
注意点:
【評価方法・評価基準】
前期・後期ともそれぞれ2回の定期試験によって評価する。ただし,前期は2回の定期試験それぞれを同じ重みで評価するが,後期は中間試験を4割,仕上げとなる学年末試験を6割として計算する。なお,成績の評価基準は,到達目標の各項目について「ルーブリック」に示している。
【備考】過去のテスト問題は,読み物としても耐えうるものとなるように努めている。したがって,問題集や参考書代わりに活用でき,理解の指針ともなる。なお,古代ギリシャ~19世紀の西洋哲学史は,4年次哲学の授業で体系的に学習する。 教科書(a)は,後期に扱うが,身近なテーマに満ちており,前期から各自で読み進んでほしい。
【教員の連絡先】
研究室 B棟3階(B-307)
内線電話 8909
e-mail: tarutaniアットマークmaizuru-ct.ac.jp (アットマークは@に変えること。)
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
シラバス内容の説明,倫理と人間論 |
4 現代社会の多様な人間観・世界観を説明できる。
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2週 |
人間とは何か |
4 現代社会の多様な人間観・世界観を説明できる。
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3週 |
「近代」という時代(古代,中世との違い) |
2 科学技術の進展が社会に与えた影響を説明できる。 4 現代社会の多様な人間観・世界観を説明できる。
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4週 |
青年期1 「子ども」「青年」の誕生,通過儀礼 |
1 青年期の意義を学び,現代社会における人生の意味を説明できる。 4 現代社会の多様な人間観・世界観を説明できる。
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5週 |
青年期2 近代の人間観,リテラシーの必要,情報革命 |
1 青年期の意義を学び,現代社会における人生の意味を説明できる。 2 科学技術の進展が社会に与えた影響を説明できる。
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6週 |
青年期3 モラトリアム,アイデンティティ |
1 青年期の意義を学び,現代社会における人生の意味を説明できる。 2 科学技術の進展が社会に与えた影響を説明できる。 4 現代社会の多様な人間観・世界観を説明できる。
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7週 |
青年期4 現代の諸問題と倫理 |
1 青年期の意義を学び,現代社会における人生の意味を説明できる。 2 科学技術の進展が社会に与えた影響を説明できる。 4 現代社会の多様な人間観・世界観を説明できる。
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
近代国家の定義 |
3 近代国家観の特徴を説明できる。 4 現代社会の多様な人間観・世界観を説明できる。
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10週 |
近代国家観の動揺 1アラブの春 |
3 近代国家観の特徴を説明できる。 4 現代社会の多様な人間観・世界観を説明できる。
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11週 |
2EUと国連 3state内のnationの生成 |
3 近代国家観の特徴を説明できる。 4 現代社会の多様な人間観・世界観を説明できる。
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12週 |
4グローバル化 |
2 科学技術の進展が社会に与えた影響を説明できる。 3 近代国家観の特徴を説明できる。 4 現代社会の多様な人間観・世界観を説明できる。
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13週 |
エスニシティとnation |
3 近代国家観の特徴を説明できる。 4 現代社会の多様な人間観・世界観を説明できる。
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14週 |
多文化状況と異文化理解 |
3 近代国家観の特徴を説明できる。 4 現代社会の多様な人間観・世界観を説明できる。
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15週 |
日本文化の重層性 |
3 近代国家観の特徴を説明できる。 4 現代社会の多様な人間観・世界観を説明できる。
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16週 |
前期期末試験 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 地歴 | 産業活動(農牧業、水産業、鉱工業、商業・サービス業等)などの人間活動の歴史的発展過程または現在の地域的特性、産業などの発展が社会に及ぼした影響について理解できる。 | 1 | |
人間活動と自然環境との関わりや、産業の発展が自然環境に及ぼした影響について、地理的または歴史的観観点から理解できる。 | 1 | 後7 |
社会や自然環境に調和した産業発展に向けた現在までの取り組みについて理解できる。 | 1 | |
日本を含む世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的または地理的観点から理解できる。 | 1 | |
国家間や国家内で見られる、いわゆる民族問題など、文化的相違に起因する諸問題について、地理的または歴史的観点から理解できる。 | 1 | |
文化の多様性を認識し、互いの文化を尊重することの大切さを理解できる。 | 1 | |
公民 | 哲学者の思想に触れ、人間とはどのような存在と考えられてきたかについて理解できる。 | 2 | |
諸思想や諸宗教において、自分が人としていかに生きるべきと考えられてきたかについて理解できる。 | 2 | |
諸思想や諸宗教において、好ましい社会と人間のかかわり方についてどのように考えられてきたかを理解できる。 | 2 | |
地歴・公民 | 現代科学の考え方や科学技術の特質、科学技術が社会や自然環境に与える影響について理解できる。 | 1 | |
社会や自然環境に調和し、人類にとって必要な科学技術のあり方についての様々な考え方について理解できる。 | 1 | |
今日の国際的な政治・経済の仕組みや、国家間の結びつきの現状とそのさまざまな背景について理解できる。 | 2 | |
環境問題、資源・エネルギー問題、南北問題、人口・食糧問題といった地球的諸課題とその背景について理解できる。 | 1 | |
国際平和・国際協力の推進、地球的諸課題の解決に向けた現在までの取り組みついて理解できる。 | 2 | |
工学基礎 | 技術史 | 技術史 | 歴史の大きな流れの中で、科学技術が社会に与えた影響を理解し、自らの果たしていく役割や責任を理解できる。 | 1 | |
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史 | 技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を理解し、社会における技術者の役割と責任を説明できる。 | 1 | 前1,前2,前4,前9 |
技術者を目指す者として、社会での行動規範としての技術者倫理を理解し、問題への適切な対応力(どうのように問題を捉え、考え、行動するか)を身に付けて、課題解決のプロセスを実践できる。 | 1 | |
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。 | 1 | 前1 |
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。 | 1 | 前3,前4,前7,前9,前10,後1 |
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。 | 1 | 前4 |
社会性、社会的責任、コンプライアンスが強く求められている時代の変化の中で、技術者として信用失墜の禁止と公益の確保が考慮することができる。 | 1 | |
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。 | 1 | |
情報リテラシー | 情報リテラシー | 情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。 | 1 | |
グローバリゼーション・異文化多文化理解 | グローバリゼーション・異文化多文化理解 | 世界の歴史、交通・通信の発達から生じる地域間の経済、文化、政治、社会問題を理解し、技術者として、それぞれの国や地域の持続的発展を視野においた、経済的、社会的、環境的な進歩に貢献する資質を持ち、将来技術者の役割、責任と行動について考えることができる。 | 2 | 前1,前11 |
分野横断的能力 | 態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 学生であっても社会全体を構成している一員としての意識を持って、行動することができる。 | 1 | 前9 |
市民として社会の一員であることを理解し、社会に大きなマイナス影響を及ぼす行為を戒める。人間性・教養、モラルなど、社会的・地球的観点から物事を考えることができる。 | 1 | |