入門機械実習

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 入門機械実習
科目番号 0003 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 中田 他 著「安全ハンドブック」(舞鶴高専教育研究支援センター),小林輝夫 著「機械工作入門」(理工学社),大西清 著「JIS にもとづく機械設計製図便覧」(オーム社)
担当教員 谷川 博哉,山田 耕一郎

到達目標

1 実験・実習の心構え,災害防止と安全確保のためにすべきことがわかる。
2 レポートの作成の仕方がわかる。
3 旋盤主要部の構造と機能がわかり,旋盤の基本操作を習得し,基本的な作業ができる。
4 旋盤の基本操作を習得し,外丸削り,端面削り,段付削り,穴あけなどの作業ができる。
5 フライス盤主要部の構造と機能がわかる。
6 フライス盤の基本操作を習得し,平面削りや側面削りなどの作業ができる。
7 けがき工具を用いて,けがき線を描くことができる。
8 ボール盤の基本操作を習得し,穴あけなどの作業ができる。
9 ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。
10 アーク溶接の原理を理解し,アーク溶接機,アーク溶接器具,アーク溶接棒の扱いかたがわかる。
11 アーク溶接の基本作業ができる。
12 ノギスおよびマイクロメータ,ダイヤルゲージ,ハイトゲージ,デプスゲージなどの使い方がわかる。
13 レンチなど工具の扱いに慣れる。
14 ガソリンエンジンの構造について理解する。
15 NC工作機械の特徴と種類,制御の原理,NCの方式,プログラミングの流れを説明できる。
16 少なくとも一つのNC工作機械について,各部の名称と機能,作業の基本的な流れと操作を理解し,基本作業ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験・実習の心構え,災害防止と安全確保のためにすべきことがわかる。実験・実習の心構え,災害防止と安全確保のためにすべきことが少しわかる。実験・実習の心構え,災害防止と安全確保のためにすべきことがわからない。
評価項目2レポートの作成の仕方がわかる。レポートの作成の仕方が少しわかる。レポートの作成の仕方がわからない。
評価項目3旋盤主要部の構造と機能がわかり,旋盤の基本操作を習得し,基本的な作業ができる。旋盤主要部の構造と機能がわかり,旋盤の基本操作を習得し,基本的な作業が少しできる。旋盤主要部の構造と機能がわかり,旋盤の基本操作を習得し,基本的な作業ができない。
評価項目4旋盤の基本操作を習得し,外丸削り,端面削り,段付削り,穴あけなどの作業ができる。旋盤の基本操作を習得し,外丸削り,端面削り,段付削り,穴あけなどの作業が少しできる。旋盤の基本操作を習得し,外丸削り,端面削り,段付削り,穴あけなどの作業ができない。
評価項目5フライス盤主要部の構造と機能がわかる。フライス盤主要部の構造と機能が少しわかる。フライス盤主要部の構造と機能がわからない。
評価項目6フライス盤の基本操作を習得し,平面削りや側面削りなどの作業ができる。フライス盤の基本操作を習得し,平面削りや側面削りなどの作業が少しできる。フライス盤の基本操作を習得し,平面削りや側面削りなどの作業ができない。
評価項目7けがき工具を用いて,けがき線を描くことができる。けがき工具を用いて,けがき線を描くことが少しできる。けがき工具を用いて,けがき線を描くことができない。
評価項目8ボール盤の基本操作を習得し,穴あけなどの作業ができる。ボール盤の基本操作を習得し,穴あけなどの作業が少しできる。ボール盤の基本操作を習得し,穴あけなどの作業ができない。
評価項目9ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。ねじ立て工具を用いてねじを切ることが少しできる。ねじ立て工具を用いてねじを切ることができない。
評価項目10アーク溶接の原理を理解し,アーク溶接機,アーク溶接器具,アーク溶接棒の扱いかたがわかる。アーク溶接の原理を理解し,アーク溶接機,アーク溶接器具,アーク溶接棒の扱いかたが少しわかる。アーク溶接の原理を理解し,アーク溶接機,アーク溶接器具,アーク溶接棒の扱いかたがわからない。
評価項目11アーク溶接の基本作業ができる。アーク溶接の基本作業が少しできる。アーク溶接の基本作業ができない。
評価項目12ノギスおよびマイクロメータ,ダイヤルゲージ,灰とゲージ,デプスケージなどの使い方がわかる。ノギスおよびマイクロメータ,ダイヤルゲージ,ハイトゲージ,デプスゲージなどの使い方が少しわかる。ノギスおよびマイクロメータ,ダイヤルゲージ,ハイトゲージ,デプスゲージなどの使い方がわからない。
評価項目13レンチなど工具の扱いに慣れている。レンチなど工具の扱いに少し慣れている。レンチなど工具の扱いに慣れていない。
評価項目14ガソリンの構造について理解している。ガソリンエンジンの構造について少し理解している。ガソリンエンジンの構造について理解していない。
評価項目15NC工作機械の特徴と種類,制御の原理,NCの方式,プログラミングの流れを説明できる。NC工作機械の特徴と種類,制御の原理,NCの方式,プログラミングの流れを少し説明できる。NC工作機械の特徴と種類,制御の原理,NCの方式,プログラミングの流れを説明できない。
評価項目16少なくとも一つのNC工作機械について,各部の名称と機能,作業の基本的な流れと操作を理解し,基本作業ができる。少なくとも一つのNC工作機械について,各部の名称と機能,作業の基本的な流れと操作を理解し,基本作業が少しできる。少なくとも一つのNC工作機械について,各部の名称と機能,作業の基本的な流れと操作を理解し,基本作業ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (I) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 旋盤,フライス盤/仕上げ,溶接,計測/エンジンの分解組立,マシニングセンタの各ショップの実習を通して,各種加工方法,工具の取り扱いの基礎技術を体得する。

授業の進め方・方法:
【授業方法】
1週目は安全教育を行い,1クラスを5班に分ける。2週目以降,下記(1)~(5)のテーマを5週づつローテーションすることで行う。
(1)旋盤 
   機械の回転操作実習
   バイトの取り付け,チャッキング・自動送り実習
   黒皮削り実習,片付け実習
   仕上げ削り,端面仕上げ削り
   豆ジャッキ製作(外径荒削り,センタ穴あけ)
(2)フライス盤/仕上げ
   フライス加工についての説明および実機操作
   丸棒の角柱加工(1/2)
   丸棒の角柱加工(2/2)
   穴あけおよびねじ加工に関する説明
   ボール盤による穴あけ加工とタップ・ダイスによるねじ切り加工
(3)溶接 
   溶接の概要説明
   被覆アーク溶接(アーク発生練習),スポット溶接
   被覆アーク溶接(下向きストレートビード置き)
   被覆アーク溶接(溶接条件の調整)
   被覆アーク溶接(下向きI形突合せ),溶接検査(型曲げ試験)
(4)計測/エンジン
   ノギスの取扱い方法・読み方,軸の寸法測定
   マイクロメータの取扱い方法,調整方法,軸の寸法測定
   エンジンの説明(1/3),エンジンの分解(1/3)
   エンジンの説明(2/3),エンジンの分解(2/3)
   エンジンの説明(3/3),エンジンの分解(3/3)
(5)マシニングセンタ(MC)
   マシニングセンタ概要
   ワーク座標系について
   工具交換,工具長補正について,プログラム加工
   円弧補間について
   輪郭加工,工具径補正について

【学習方法】
事前にシラバスを見て,取り組みのスケジュールを確認する。

注意点:
【成績の評価方法・評価基準】
作品・レポート(100%)で総合評価する。到達目標に掲げる各内容を評価基準とする。なお,全ての作品・レポートが受理されなければ成績評価を行うことができないので注意すること。

【備考】
毎時間,作業着に着替え(着帽すること),筆記具を持参すること。

【教員の連絡先】
研 究 室 A棟3階(A-307)(A-304)
内線電話 8934,8938
e-mail:
kyamadaアットマークmaizuru-ct.ac.jp(アットマークは@に変えること)
tanigawaアットマークmaizuru-ct.ac.jp(アットマークは@に変えること)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 安全教育 1,2
2週 (1)旋盤 1,3,4
3週 (1)旋盤 1,3,4
4週 (1)旋盤 1,3,4
5週 (1)旋盤 1,3,4
6週 (1)旋盤 1,3,4
7週 (2)フライス盤/仕上げ 1,5,6,7,8,9
8週 (2)フライス盤/仕上げ 1,5,6,7,8,9
2ndQ
9週 (2)フライス盤/仕上げ 1,5,6,7,8,9
10週 (2)フライス盤/仕上げ 1,5,6,7,8,9
11週 (2)フライス盤/仕上げ 1,5,6,7,8,9
12週 (3)溶接 1,10,11
13週 (3)溶接 1,10,11
14週 (3)溶接 1,10,11
15週 補充実習
16週
後期
3rdQ
1週 (3)溶接 1,10,11
2週 (3)溶接 1,10,11
3週 レポート整理・指導 2
4週 (4)計測/エンジン 1,12 ,13,14
5週 (4)計測/エンジン 1,12 ,13,14
6週 (4)計測/エンジン 1,12 ,13,14
7週 (4)計測/エンジン 1,12 ,13,14
8週 (4)計測/エンジン 1,12 ,13,14
4thQ
9週 (5)マシニングセンタ(MC) 1,15,16
10週 (5)マシニングセンタ(MC) 1,15,16
11週 (5)マシニングセンタ(MC) 1,15,16
12週 (5)マシニングセンタ(MC) 1,15,16
13週 (5)マシニングセンタ(MC) 1,15,16
14週 レポート整理・指導 2
15週 レポート整理・指導 2
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作溶接法を分類できる。2前12,前13,前14,後1,後2
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。2前12,前13,前14,後1,後2
塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。2前1
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。2前2,前3,前4,前5,前6
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。2前2,前3,前4,前5,前6
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。2前7,前8,前9,前10,前11
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。2前7,前8,前9,前10,前11
切削工具材料の条件と種類を説明できる。2前2,前3,前4,前5,前6
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。2前2,前3,前4,前5,前6
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。2前2,前3,前4,前5,前6
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。3前1,後3,後15
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3後4,後5,後6,後7,後8
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3後4,後5,後6,後7,後8
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。3後4,後5,後6,後7,後8
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。3前7,前8,前9,前10,前11
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。3前7,前8,前9,前10,前11
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。3前12,前13,前14,後1,後2
アーク溶接の基本作業ができる。3前12,前13,前14,後1,後2
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。3前2,前3,前4,前5,前6
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。3前2,前3,前4,前5,前6
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。3前7,前8,前9,前10,前11
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。3前7,前8,前9,前10,前11
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。3前7,前8,前9,前10,前11
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。3後9,後10,後11,後12,後13
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。3後9,後10,後11,後12,後13

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力0000000
専門的能力00001000100
分野横断的能力0000000