電子物理Ⅱ

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 電子物理Ⅱ
科目番号 0092 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 電気・電子材料:中澤達夫 他(コロナ社)
担当教員 野毛 宏文

到達目標

①化学結合の種類および結合力や物質の例などを説明できる。
②金属の性質について説明できる。
3抵抗材料の性質、種類について説明できる。
4半導体材料の性質、種類について説明できる。
⑤金属材料、セラミック材料、半導体材料等の用途・製法・構造について説明できる。
⑥単結晶化、焼結、薄膜化など必要な材料合成法について説明できる。
7誘電体の電気的性質について理解し、誘電分極について説明することができる。
8誘電体の誘電分散、誘電損という現象を説明することができる。
9誘電体の応用例を挙げて仕組みを説明することができる。
10磁性材料において磁気モーメントと磁性の種類を説明することができる。
11
7磁性材料について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学結合の種類および結合力と物質を対応させて具体的に説明することができる。化学結合の種類および結合力について理解している。化学結合の種類および結合力について理解していない。
評価項目2金属の性質(導電性、抵抗率、オームの法則、抵抗の発生原因)について説明することができる。金属の性質(導電性、抵抗率、オームの法則、抵抗の発生原因)について部分的に説明することができる。金属の性質(導電性、抵抗率、オームの法則、抵抗の発生原因)について理解していない。
評価項目3電気抵抗と発熱の関係を理解し、抵抗材料の名称と用途を説明することができる。 電気抵抗と発熱の関係を理解し、抵抗材料の名称を挙げることができる。 電気抵抗と発熱の関係は理解しているが、抵抗材料の名称を挙げることができない。
評価項目4金属材料や絶縁材料に対する半導体の位置づけを理解しており、半導体の種類と特徴についても説明することができる。金属材料や絶縁材料に対する半導体の位置づけを理解しており、半導体の種類を挙げることができる。金属材料や絶縁材料に対する半導体の位置づけを理解しておらず、半導の種類についても挙げることができない。
評価項目5金属材料、セラミック材料、半導体材料等の用途・製法・構造について図示して説明できる。 金属材料、セラミック材料、半導体材料のいずれかの、用途・製法・構造について説明できることができる。 金属材料、セラミック材料、半導体材料のいずれかにおいて、用途・製法・構造について説明できることができない。
評価項目6半導体材料の単結晶化、焼結、薄膜化についていくつかの種類を挙げ図示して説明できる。 半導体材料の単結晶化、焼結、薄膜化についていくつかの種類を示すことができる。 半導体材料の単結晶化、焼結、薄膜化について、種類を示すことができない。
評価項目7誘電体の電気的性質について理解し、誘電分極について種類を挙げ図示して説明することができる。誘電体の電気的性質について理解し、誘電分極について種類を挙げ、いづれかについて説明することができる。誘電体の電気的性質について理解しておらず、誘電分極について種類を挙げることができない。
評価項目8誘電体の誘電分散、誘電損という現象を説明することができる。 誘電体の誘電分散、誘電損のいづれかをを説明することができる。誘電体の誘電分散、誘電損について説明することができない。
評価項目9誘電体の応用例を挙げて仕組みを説明することができる。誘電体の応用例を挙げることができる。誘電体の応用例を挙げることができない。
評価項目10磁性材料において磁気モーメントと磁性の種類を説明することができる。磁性材料において磁気モーメントまたは磁性の種類を説明することができる。磁性材料において磁気モーメントと磁性の種類のいづれも説明することができない。
評価項目11磁性材料における磁化機構について図示して種類別に説明することができる。磁性材料における磁化機構について種類があることを理解している。磁性材料における磁化機構の種類を挙げることができない。
評価項目12磁性材料の種類と適用例を示すことができる。磁性材料の種類を示すことができる。磁性材料の種類を示すことができない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
【授業目的】
 現代電子工学において電子・機械,電子・材料,電子・生体・医療の融合分野の発展が著しい。中でも電子デバイスの日進月歩の発展は日本の産業経済にとって大変重要である。本科目では電子工学で重要な位置を占める電子デバイスを,固体電子物性に立脚した観点から理解することを目指す。
【Course Objectives】
 Union fields of electronics-mechanics, electronics-materials, and electronics-biology are developing extremely in modern
electronics. The progressive developments of electronic devices are very important for the industry and economy of Japan. The aim of this course is to help the students to study the electronic devices which are essential in electronic engineering from the standpoint of solid state physics. 
授業の進め方・方法:
【授業方法】
1.講義を中心に授業を進める。基本的には教科書と配布資料に沿って講義を行う。
2.必要に応じて参考資料を配布。
3.適宜演習問題,レポート課題を与える。

【学習方法】
 1.関連図書・論文を調べ,疑問点を明確にする。
 2.疑問点は質問する。
 3.レポートの作成には必ず関連図書を併用すること。
注意点:
【定期試験の実施方法】
前期・後期とも中間・期末の2回の試験を行う。
試験時間は80分とする。
(ノートまたは電卓の持込を可能とする場合がある)

【学生へのメッセージ】
 電子工学や電気電子材料分野の技術革新は極めて目覚しく,分野や応用範囲も多岐にわたる。このような中で,電子機器やその応用分野についての正しい知識を習得するためには,電子工学の基礎を系統的に学ぶことが重要と考えられる.本授業では初めて学ぶ学生でもできるだけ全体が理解できるよう,図や映像,演習問題を積極的に活用する.本授業を電子工学入門の第一歩としていただければ幸いである.

【成績の評価方法・評価基準】
 定期試験(80%),レポート課題(20%)により評価する。
到達目標の到達度を基準として成績を評価する。

【研究室、内線番号、メールアドレス】
A-204、8935、noge@maizuru-ct.ac.jp

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバス内容の説明,材料科学の基礎 ①化学結合の種類および結合力や物質の例などを説明できる。
2週 導電材料①(導電現象、抵抗発生の要因) ②金属の性質、種類について説明できる。
3週 導電材料②(導電材料の種類と用途、加工方法について) ②金属の性質、種類について説明できる。
⑤金属材料、セラミック材料、半導体材料等の用途・製法・構造について説明できる。
4週 抵抗材料 3抵抗材料の性質、種類について説明できる。
5週 半導体材料の種類と特性 4半導体材料の性質、種類について説明できる。
6週 半導体材料作成法 ⑤金属材料、セラミック材料、半導体材料等の用途・製法・構造について説明できる。
⑥単結晶化、焼結、薄膜化など必要な材料合成法について説明できる。
7週 まとめと演習
8週 後期中間試験
4thQ
9週 誘電体材料①(誘電体の電気的性質) 7誘電体の電気的性質について理解し、誘電分極について説明することができる。
10週 誘電体材料②(誘電分散、誘電損、誘電体の応用) 8誘電体の誘電分散、誘電損という現象を説明することができる。
11週 誘電体材料の応用 9誘電体の応用例を挙げて仕組みを説明することができる。
12週 磁性材料(磁気モーメントと磁性の種類) 10磁性材料において磁気モーメントと磁性の種類を説明することができる。
13週 強磁性体の磁化機構 11磁性材料における磁化機構について説明することができる。
14週 各種磁性材料 12磁性材料の種類と適用例を示すことができる。
15週 まとめと演習
16週 後期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000