力学基礎Ⅱ

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 力学基礎Ⅱ
科目番号 0120 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 青木 弘,木谷 晋共著「工業力学」(森北出版)
担当教員 村上 信太郎

到達目標

① 速度の意味を理解し,等速直線運動における時間と距離の関係を説明できる。
② 加速度の意味を理解し,等加速度運動における時間と速度・距離の関係を説明できる。
③ 運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。
④ 運動の第二法則を説明でき,力,質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。
⑤ 運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。
⑥ 周速度,角速度,回転速度の意味を理解し,計算できる。
⑦ 向心加速度,向心力,遠心力の意味を理解し,計算できる。
⑧ 仕事の意味を理解し,計算できる。
⑨ てこ,滑車,斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。
⑩ エネルギーの意味と種類,エネルギー保存の法則を説明できる。
⑪ 位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。
⑫ 動力の意味を理解し,計算できる。
⑬ 運動量および運動量保存の法則を説明できる。
⑭ 物体が衝突する際に生じる現象を説明できる。
⑮ 剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。
⑯ 平板および立体の慣性モーメントを計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1速度の意味を理解し,等速直線運動における時間と距離の関係を詳細に説明できる。速度の意味を理解し,等速直線運動における時間と距離の関係を説明できる。速度の意味を理解し,等速直線運動における時間と距離の関係を説明できない。
評価項目2加速度の意味を理解し,等加速度運動における時間と速度・距離の関係を詳細に説明できる。加速度の意味を理解し,等加速度運動における時間と速度・距離の関係を説明できる。加速度の意味を理解し,等加速度運動における時間と速度・距離の関係を説明できない。
評価項目3運動の第一法則(慣性の法則)を詳細に説明できる。運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。運動の第一法則(慣性の法則)を説明できない。
評価項目4運動の第二法則を説明でき,力,質量および加速度の関係を運動方程式で高度に表すことができる。運動の第二法則を説明でき,力,質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。運動の第二法則を説明でき,力,質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができない。
評価項目5運動の第三法則(作用反作用の法則)を詳細に説明できる。運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できない。
評価項目6周速度,角速度,回転速度の意味を高度に理解し,計算できる。周速度,角速度,回転速度の意味を理解し,計算できる。周速度,角速度,回転速度の意味を理解し,計算できない。
評価項目7向心加速度,向心力,遠心力の意味を高度に理解し,計算できる。向心加速度,向心力,遠心力の意味を理解し,計算できる。向心加速度,向心力,遠心力の意味を理解し,計算できない。
評価項目8仕事の意味を高度に理解し,計算できる。仕事の意味を理解し,計算できる。仕事の意味を理解し,計算できない。
評価項目9てこ,滑車,斜面などを用いる場合の仕事を詳細に説明できる。てこ,滑車,斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。てこ,滑車,斜面などを用いる場合の仕事を説明できない。
評価項目10エネルギーの意味と種類,エネルギー保存の法則を詳細に説明できる。エネルギーの意味と種類,エネルギー保存の法則を説明できる。エネルギーの意味と種類,エネルギー保存の法則を説明できない。
評価項目11位置エネルギーと運動エネルギーを高度に計算できる。位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。位置エネルギーと運動エネルギーを計算できない。
評価項目12動力の意味を高度に理解し,計算できる。動力の意味を理解し,計算できる。動力の意味を理解し,計算できない。
評価項目13運動量および運動量保存の法則を詳細に説明できる。運動量および運動量保存の法則を説明できる。運動量および運動量保存の法則を説明できない。
評価項目14物体が衝突する際に生じる現象を詳細に説明できる。物体が衝突する際に生じる現象を説明できる。物体が衝突する際に生じる現象を説明できない。
評価項目15剛体の回転運動を運動方程式で高度に表すことができる。剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。剛体の回転運動を運動方程式で表すことができない。
評価項目16平板および立体の慣性モーメントを高度に計算できる。平板および立体の慣性モーメントを計算できる。平板および立体の慣性モーメントを計算できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
力学は物体にはたらく力と運動の関係を扱う学問である。あらゆる専門科目の基礎となっており,必ず理解しなければならない。力学基礎IIでは「運動する物体に対して運動方程式がたてられること」が一つの目標となる。
授業の進め方・方法:
講義中心の授業を行うが,随時演習を取り入れる。教科書は書かれていることが難しいので,「授業は聞かなくてもあとで教科書を読めば良い」,などという考え方は通用しない。また公式を丸暗記して乗り気ろうという考えも通用しない。今後の専門科目の考え方の基礎となる科目なので,授業をしっかり聞き,演習問題を解くなどして日々の学習を積み重ねて欲しい。
注意点:
中間・期末の2回の定期試験を行う。試験の平均点(90%),レポート(10%)で総合成績を評価する。「到達目標に掲げる項目を理解し,問題を解けること」が評価基準である。

【備考】
定期試験および毎回の授業には電卓を持参すること。

研 究 室 A棟3階(A-310)
内線電話 8933
e-mail: s.murakamiアットマークmaizuru-ct.ac.jp(「アットマーク」は@に変える)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバス内容の説明,点の運動,直線運動 ① 速度の意味を理解し,等速直線運動における時間と距離の関係を説明できる。
② 加速度の意味を理解し,等加速度運動における時間と速度・距離の関係を説明できる。
2週 平面運動,円運動 ① 速度の意味を理解し,等速直線運動における時間と距離の関係を説明できる。
② 加速度の意味を理解し,等加速度運動における時間と速度・距離の関係を説明できる。
⑥ 周速度,角速度,回転速度の意味を理解し,計算できる。
⑦ 向心加速度,向心力,遠心力の意味を理解し,計算できる。
3週 相対運動,運動の法則,運動方程式 ③ 運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。
④ 運動の第二法則を説明でき,力,質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。
⑤ 運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。
4週 慣性力,向心力と遠心力 ③ 運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。
④ 運動の第二法則を説明でき,力,質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。
⑤ 運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。
⑦ 向心加速度,向心力,遠心力の意味を理解し,計算できる。
5週 トルク,慣性モーメント,角運動方程式 ⑮ 剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。
⑯ 平板および立体の慣性モーメントを計算できる。
6週 剛体の回転運動と慣性モーメント ⑮ 剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。
7週 慣性モーメントの定理,簡単な物体の慣性モーメント ⑯ 平板および立体の慣性モーメントを計算できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 剛体の平面運動 ⑮ 剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。
10週 平面運動の方程式,回転体のつりあい ⑮ 剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。
11週 運動量と力積,運動量保存の法則 ⑬ 運動量および運動量保存の法則を説明できる。
12週 衝突 ⑭ 物体が衝突する際に生じる現象を説明できる。
13週 仕事,エネルギー ⑧ 仕事の意味を理解し,計算できる。
⑩ エネルギーの意味と種類,エネルギー保存の法則を説明できる。
⑪ 位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。
14週 動力,回転体の動力 ⑫ 動力の意味を理解し,計算できる。
15週 てこ,滑車,斜面 ⑨ てこ,滑車,斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。2前1,前2
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。2前1,前2
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。2前3,前4
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。2前3,前4
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。2前3,前4
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。2前2
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。2前2,前4
仕事の意味を理解し、計算できる。2前13
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。2前15
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。2前13
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。2前13
動力の意味を理解し、計算できる。2前14
運動量および運動量保存の法則を説明できる。2前11
物体が衝突するさいに生じる現象を説明できる。2前12
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。2前5,前6,前9,前10
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。2前5,前7

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000100100
基礎的能力0000000
専門的能力90000100100
分野横断的能力0000000