設計工学

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 設計工学
科目番号 0195 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 【教科書・教材等】 三好俊郎著「有限要素法入門」培風館
担当教員 篠原 正浩

到達目標

1 有限要素法の理論的背景を理解できる。
2 剛性方程式の概念を理解できる。
3 有限要素法による構造解析の元となる弾性体の基礎方程式を理解できる。
4 マトリックス法による構造解析の考え方を理解できる。
5 実際の構造解析の問題に有限要素法を適用することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1有限要素法の詳しい理論的背景を理解できる。有限要素法の理論的背景を理解できる。有限要素法の理論的背景を理解できない。
評価項目2剛性方程式の概念を十分理解できる。剛性方程式の概念を理解できる。剛性方程式の概念を理解できない。
評価項目3有限要素法による構造解析の元となる弾性体の基礎方程式を十分理解できる。有限要素法による構造解析の元となる弾性体の基礎方程式を理解できる。有限要素法による構造解析の元となる弾性体の基礎方程式を理解できない。
評価項目4マトリックス法による構造解析の考え方を十分理解できる。マトリックス法による構造解析の考え方を理解できる。マトリックス法による構造解析の考え方を理解できない。
評価項目5実際の複雑な構造解析の問題に有限要素法を適用することができる。実際の構造解析の問題に有限要素法を適用することができる。実際の構造解析の問題に有限要素法を適用することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (C) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【授業目的】
近年,構造物の設計に盛んに用いられている有限要素法について,その基礎的な事項(有限要素法の開発の歴史,理論的背景,構造設計に有限要素法を適用する際の手順,実際の有限要素法の適用例など)について解説する。

【Course Objectives】
Finite Element Method (FEM) is widely applied to the design of the structure. Research in design engineering focuses on the explanation of the basic matters of FEM (the history of the development, theoretical background, procedure for applying FEM to structural design, practical example of applying FEM and so on)
授業の進め方・方法:
【授業方法】
講義を中心に授業を進める。その展開の中では,すでに修得しているべき基本事項について復習や学生に質問しながら,基本事項の整理を行う。講義内容はシラバスに記載された,教科書の該当箇所について詳しく解説するもので,主に黒板を使用する。

【学習方法】
事前にシラバスを見て予習し,疑問点を明らかにしておく。
構造解析には基礎となる弾性論の知識が必要であり,またマトリックス演算の知識も必要とされるので,日常的にこれらについて学習しておくこと。
注意点:
【履修上の注意】

【定期試験の実施方法】
年2回の試験を行う.時間は50分とする。
電卓の持込みを認める。

【成績の評価方法・評価基準】
定期試験の成績(80%)および課題提出物等(20%)により総合的に判断して評価する.
到達目標に基づき,有限要素法に関する理論,剛性方程式の概念,弾性体の支配方程式,マトリックス法による構造解析などの理解についての到達度を評価基準とする。

【学生へのメッセージ】
近年,設計の現場においては有限要素法(FEM)を用いた構造解析が盛んに取り入れられている.FEMによる構造解析を取り入れれば,実験をすることなく強度設計が可能になり,設計作業の効率が飛躍的に向上する。
ぜひともFEMの理論,使い方をマスターし,設計現場などで率先して扱えるようになって欲しい。

【教員の連絡先】
研究室 A棟3階(A-305)
内線電話 8939
e-mail: sinoharaアットマークmaizuru-ct.ac.jp (アットマークは@に変えること。)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバス内容の説明,有限要素法とは何か(有限要素法の定義) 1 有限要素法の理論的背景を理解できる。
2週 剛性マトリックスの概念(ばねの力と変位) 2 剛性方程式の概念を理解できる。
3週 剛性マトリックス 2 剛性方程式の概念を理解できる。
4週 弾性体の支配方程式 3 有限要素法による構造解析の元となる弾性体の基礎方程式を理解できる。
5週 弾性体の支配方程式 3 有限要素法による構造解析の元となる弾性体の基礎方程式を理解できる。
6週 ひずみエネルギ 3 有限要素法による構造解析の元となる弾性体の基礎方程式を理解できる。
7週 仮想仕事の原理 3 有限要素法による構造解析の元となる弾性体の基礎方程式を理解できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 2次元問題(平面応力と平面ひずみ)に対する支配方程式 3 有限要素法による構造解析の元となる弾性体の基礎方程式を理解できる。
10週 有限要素法による構造解析(トラス構造物) 4 マトリックス法による構造解析の考え方を理解できる。
11週 トラス部材の剛性マトリックス 4 マトリックス法による構造解析の考え方を理解できる。
12週 トラスから連続体へ 4 マトリックス法による構造解析の考え方を理解できる。
13週 三角形要素の剛性マトリックス 4 マトリックス法による構造解析の考え方を理解できる。
14週 有限要素法による二次元問題の解析手順 4 マトリックス法による構造解析の考え方を理解できる。
15週 有限要素法解析システム 5 実際の構造解析の問題に有限要素法を適用することができる。
16週 後期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4
応力とひずみを説明できる。4
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4
多軸応力の意味を説明できる。4
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。4
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4
部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000