応用数学ⅡB

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 応用数学ⅡB
科目番号 0009 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 三宅敏恒「入門線形代数」(培風館)/三宅敏恒「線形代数学 初歩からジョルダン標準形へ」(培風館)
担当教員 背戸柳 実

到達目標

4.ベクトル空間に関する基本的概念の理解
5.線形写像の概念の理解とその応用

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ベクトル空間ベクトル空間に関する応用問題や証明問題が解ける.ベクトル空間に関する基本問題が解ける.ベクトル空間に関する問題が解けない.
線形写像線形写像に関する応用問題や証明問題が解ける.線形写像に関する基本問題が解ける.線形写像に関する問題が解けない.

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
線形代数とは和と定数倍の構造を備えた空間を統一的に扱う学問分野であり,これは自然科学,工学のあらゆる分野に現れるもっとも基礎的な分野である。
本授業では,この線形代数について,具体的計算,概念の理解の両方向から学習する。
In this course, we shall study linear algebra, one of the most fundamental fields of mathematics which supplies us with powerful tools in the study of natural science and engineering.
Using linear algebra, one will be able to deal comprehensively with many research areas where addition and multiplication by scalars appear. 
授業の進め方・方法:
教科書に沿って講義をする。
講義では具体的な例や問題の解説のほか,概念や論理の説明を行う。
また適宜,演習しながら進める。
注意点:
分らないことはこまめに教員や友人に質問すること。
成績の評価方法は前期・後期とも各2回の定期試験の結果(70%)及び演習や必要に応じて課す課題(30%)によって評価する。
到達目標に基づいた到達度を評価基準とする。
【学生へのメッセージ】
 本講義は線形代数と呼ばれる分野です。線形代数は自然科学,情報科学,工学に広く応用をもつ大変重要な分野です。しっかり身につければ後で大変有用ですのでこつこつ勉強してください。
内容は実は何のことはない二年生でやった平面ベクトルと一次変換の一般化です。この平面ベクトルについてはベクトル同士の足し算とベクトルの定数倍がありました。このような「足し算」と「定数倍」があらわれる場面を統一的に扱ってしまおう,そして問題を代数化してしまおう,というのが線形代数の心です。
「代数」とは「式変形するだけで答えにたどり着こう」というもの。よって線形代数を習得するためには例,演習問題を真似しながら実際に計算してみることが大事です。
一旦計算手順がわかればその意味がわからなくても答えにたどり着くのが「代数」のいいところ,いろいろな分野,現象への応用ができるのですが,手順,定理の意味を(平面ベクトルを思い出しながら)「幾何学的視覚的」に考えてみると,「線形代数」とともに「応用された分野」のより深い理解のきっかけになるでしょう。
研 究 室 A棟2階(A-214),内線電話 8918,e-mail: set(アットマーク)maizuru-ct.ac.jp

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバス内容の説明,
ベクトル空間
4.ベクトル空間に関する基本的概念の理解
2週 ベクトル空間 4.ベクトル空間に関する基本的概念の理解
3週 一次独立と一次従属 4.ベクトル空間に関する基本的概念の理解
4週 一次独立と一次従属 4.ベクトル空間に関する基本的概念の理解
5週 ベクトルの一次独立な最大個数 4.ベクトル空間に関する基本的概念の理解
6週 ベクトル空間の基と次元 4.ベクトル空間に関する基本的概念の理解
7週 ベクトル空間の基と次元 4.ベクトル空間に関する基本的概念の理解
8週 ★後期中間試験
4thQ
9週 線形写像 5.線形写像の概念の理解とその応用
10週 線形写像の表現行列 5.線形写像の概念の理解とその応用
11週 線形写像の表現行列 5.線形写像の概念の理解とその応用
12週 固有値と固有ベクトル 5.線形写像の概念の理解とその応用
13週 固有値と固有ベクトル 5.線形写像の概念の理解とその応用
14週 行列の対角化 5.線形写像の概念の理解とその応用
15週 行列の対角化 5.線形写像の概念の理解とその応用
16週 ★後期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3
行列の和・差・数との積の計算ができる。3
行列の積の計算ができる。3
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合701501500100
基礎的能力0000000
専門的能力701501500100
分野横断的能力0000000