卒業研究

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 卒業研究
科目番号 0086 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 12
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 前期:10 後期:10
教科書/教材 教科書なし / 教材:必要に応じて資料を配付する。
担当教員 平地 克也,金山 光一,中川 重康,片山 英昭,竹澤 智樹,舩木 英岳,内海 淳志,芦澤 恵太,丹下 裕,井上 泰仁

到達目標

①クライアント(企業及び社会)の要求に適合するシステムやプロセスを開発することができる。
②集められた情報をもとに,状況を適確に分析することができる。
③与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。
④各種の発想法や計画立案手法を用いると,課題解決の際,効率的,合理的にプロジェクトを進めることができることを知っている。
⑤企画立案から実行するまでのプロセスを持続可能性の実現性を配慮して実行することができる。
⑥高専で学んだ専門分野・一般科目の知識・教養が,企業および社会でどのように活用されているかを理解し,技術・応用サービスの実施ができる。
⑦地域や企業の現実の問題を踏まえ,その課題を明確化し,解決することができる。
⑧技術者として,幅広い人間性と問題解決力,社会貢献などの必要性を理解できる。
⑨技術者として,生きる喜びや誇りを実感し,知恵や感性,チャレンジ精神などを駆使して実践創造的な活動を楽しむことを理解できる。
⑩技術者として,社会に対して有益な価値を提供するために存在し,社会の期待に十分応えられてこそ,存在の価値のあることを理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1クライアントの要求に適合するシステムやプロセスを開発することができる。システムやプロセスを開発することができる。システムやプロセスを開発することができない。
評価項目2集められた情報をもとに,状況を適確に分析することができる。集められた情報をもとに,状況を分析することができる。集められた情報をもとに,状況を分析することができない。
評価項目3与えられた目標を達成するための適切な解決方法を考えることができる。与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができない。
評価項目4各種の発想法や計画立案手法を用いると,課題解決の際,効率的,合理的にプロジェクトを進めることができることを体得する。効率的,合理的にプロジェクトを進めることができることを理解できる。効率的,合理的にプロジェクトを進めることができることを理解できない。
評価項目5企画立案から実行するまでのプロセスを持続可能性の実現性を配慮して実行することができる。企画立案から実行するまでのプロセスを実行することができる。企画立案から実行するまでのプロセスを実行することができない。
評価項目6高専で学んだ専門分野・一般科目の知識・教養が,企業および社会でどのように活用されているかを理解し,技術・応用サービスの実施ができる。高専で学んだ専門分野・一般科目の知識・教養が,企業および社会でどのように活用されているかを理解できる。高専で学んだ専門分野・一般科目の知識・教養が,企業および社会でどのように活用されているかを理解できない。
評価項目7地域や企業の現実の問題を踏まえ,その課題を明確化し,解決することができる。地域や企業の現実の問題を踏まえ,その課題を解決することができる。地域や企業の現実の問題を踏まえ,その課題を解決することができない。
評価項目8技術者として,幅広い人間性と問題解決力,社会貢献などの必要性を十分に理解できる。 技術者として,幅広い人間性と問題解決力,社会貢献の必要性を理解できる。技術者として,幅広い人間性と問題解決力,社会貢献の必要性を理解できない。
評価項目9技術者として,生きる喜びや誇りを実感し,知恵や感性,チャレンジ精神などを駆使して実践創造的な活動を楽しむことを十分に理解できる。 技術者として,生きる喜びや誇りを実感し,知恵や感性,チャレンジ精神などを駆使して実践創造的な活動を楽しむことができる。 技術者として,生きる喜びや誇りを実感し,知恵や感性,チャレンジ精神などを駆使して実践創造的な活動を楽しむことができない。
評価項目10技術者として,社会に対して有益な価値を提供するために存在し,社会の期待に十分応えられてこそ,存在の価値のあることをしっかりと理解できる。技術者として,社会に対して有益な価値を提供するために存在し,社会の期待に十分応えられてこそ,存在の価値のあることを理解できる。技術者として,社会に対して有益な価値を提供するために存在し,社会の期待に十分応えられてこそ,存在の価値のあることを理解できない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
5年間の学習の集大成として,電気・電子系,情報・通信系テーマに関する研究に従事する。研究を通じて,文献調査,実験,シミュレーション及び実験の検証などの基本的な手法を体得し,創造性を育成することを目的とする。優秀な研究に対しては,電気学会関西支部主催の高専卒業研究発表会にて研究発表を行う。
  As a summing-up of the learning for 5 years, the research on information system theme and electric system is carried out under the guidance by individual instructor. By the research, the fundamental technology is acquired, and the creativity is raised The fundamental technology is the technology for reference, experiment, simulation and verification of the experimental result. In addition, the research presentation is carried out in technical college graduation meeting for reading research papers which the Inst. of Electrical Engineers of Japan Kansai branch sponsors to the excellent student.
授業の進め方・方法:
主として,4 年の工学基礎研究のテーマを引き続き遂行し,その内容を掘り下げると共に,拡充発展を目指す。指導教員と十分議論しながら研究テーマを遂行する。卒業研究のテーマおよび指導教員はそれぞれ,工学基礎研究のテーマおよび指導教員と異なる場合もあり得る。
研究は学生自らが,興味と問題意識を持ち,積極的・主体的に取り組むことが必要である。テーマに関して指導教員と積極的にディスカッションを行い,学生と指導教員との双方向のコミュニケーションが十分とれるようにする。

【平成 27 年度、卒業研究中間発表題目】
●平地研究室
・降圧チョッパ回路のソフトスイッチング制御,・SEPICコンバータの過渡現象の研究,・昇圧チョッパ回路のソフトスイッチング制御
●金山研究室
・磁気センサを用いた非破壊導体形状検知の研究,・靴の中敷き発電システムの開発,・渦流探傷センサコイルの研究,・渦電流探傷試験におけるセンサコイル掃引装置の開発
●中川研究室
・PVモジュール劣化診断技術の基礎検討,・気象観測データ解析支援システムの構築,・太陽追尾型傾斜面日射計測システムの試作
●片山研究室
・市役所の配信メールを用いた地域情報マップ,・次世代農業に向けた農場観測制御システムの開発,・夜間における歩行者用信号機灯火色認識
●竹澤研究室
・NIRS タスクテストソフトウェアの開発,・NIRS による脳機能計測信号の周波数解析,・LixC60 の結晶構造と水素吸蔵特性
●舩木研究室
・ARtoolkitを用いた漢字学習,・Kinectを用いた障がい者支援ツールの改良,・色弱者のための支援ソフトウェア開発,・視線入力を用いたコミュニケーションソフトウェアの改良
●内海研究室
・簡易作製プロセスによる太陽電池の試作,・金微粒子を用いた光学フィルタの開発,・LEDイルミネーションの故障診断,・空気マグネシウム電池の長寿命化の基礎的検討,・学生実験用ショットキーバリアダイオードのオーミックコンタクトの検討
●芦澤研究室
・直交変換係数の統計的性質による異種画像識別,・エッジパターン法を用いたハーフトーン画像に対する電子透かしアルゴリズムの開発,・セルオートマトンを用いたゲーム理論の視覚化,・組み合わせ式直交変換方式における新たな選択方法の提案,・画像工学入門書における副教材アプリケーションの開発
●丹下研究室
・学生実験向け簡易型NIRSの製作,・動物実験を想定したがん温熱治療用空洞共振器の設計,・電子マップと音声機能を用いた障害物通知システム,・視覚障がい者の歩行支援を目的とした障害物検知システムの開発,・自立支援を目指した重度障碍者用電動車椅子の多機能化
●井上研究室
・気象警報発令時の河川の水位状況確認システムの開発,・膜タンパク質の立体構造データベースの構築, ・4回膜貫通型受容体に着目したループ領域の解析,・iBeaconを用いたアプリケーションの開発
注意点:
到達目標の到達度を基準として成績を評価する。必要に応じて,研究関連分野の教科書および資料,工具・電卓などを用意すること。
定期試験は行わず,卒業研究中間発表の実施,最終発表(2 月)の実施,卒業研究論文(本文 20 頁程度)の提出を義務付けている。また,それぞれの発表においては概要(A4,1 頁)の提出を含んでいる。
提出された卒業研究論文,発表概要,研究発表の内容を評価するとともに日頃の取り組み姿勢などを総合的に勘案し,電気情報工学科教員が合議の上,合否を判定する。(中間発表 10 点,中間発表概要 10 点,最終発表 10 点,最終発表概要 10 点,卒業論文60 点の 100 点満点)
論文・概要の提出についてはhttp://moodle.maizuru-ct.ac.jp/  [電気情報工学科/5年/卒業研究] を参照すること。

【学生へのメッセージ】
 新規性・独創性を有する研究については,電気関係四学会関西支部大会で発表することができ,電気学会会員の審査により,電気学会発表奨励賞を受賞できる場合がある。平成 12 年度から毎年 1,2 名が,この賞を受賞している。中間発表の採点結果により,優秀な2テーマに限り,電気学会関西支部主催高専卒業研究発表会にて口頭発表できる。本発表会は近畿を中心とする高専の電気系5年生が大阪に集まり,お互いの卒業研究成果を披露するものである。自発的な研究を地道に行い,舞鶴高専から世界にその成果を発信してもらいたい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 指導教員による。 指導教員による。
2週 自主的に研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
3週
4週
5週
6週
7週
8週
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週 卒業研究中間発表
後期
3rdQ
1週 指導教員による。 自主的に研究背景の調査、実験等を行い、実験結果の検討および考察ができる。
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週 卒業研究最終発表

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力専門的能力の実質化PBL教育PBL教育集められた情報をもとに、状況を適確に分析することができる。4
与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。4
各種の発想法や計画立案手法を用いると、課題解決の際、効率的、合理的にプロジェクトを進めることができることを知っている。4
共同教育共同教育クライアント(企業及び社会)の要求に適合するシステムやプロセスを開発することができる。4
企画立案から実行するまでのプロセスを持続可能性の実現性を配慮して実行することができる。4
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識・教養が、企業及び社会でどのように活用されているかを理解し、技術・応用サービスの実施ができる。4
地域や企業の現実の問題を踏まえ、その課題を明確化し、解決することができる。4
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などの必要性を理解できる。4
技術者として、生きる喜びや誇りを実感し、知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践創造的な活動を楽しむことを理解できる。4
技術者として、社会に対して有益な価値を提供するために存在し、社会の期待に十分応えられてこそ、存在の価値のあることを理解できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合02000800100
基礎的能力0000000
専門的能力02000800100
分野横断的能力0000000