電磁気計測Ⅰ

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電磁気計測Ⅰ
科目番号 0158 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:岩﨑俊著「電磁気計測」(コロナ社)
担当教員 竹澤 智樹

到達目標

①計測方法の分類(偏位法/零位法,直接測定/間接測定,アナログ計測 /ディジタル計測)を説明できる。
②精度と誤差を理解し,有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。
③SI単位系における基本単位と組立単位について理解している。
④計測標準とトレーサビリティの関係について理解している。
⑤指示計器について,その動作原理を理解し,電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。
⑥A/D変換を用いたディジタル計器の原理について理解している。
⑦倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について理解している。
⑧電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。
⑨有効電力,無効電力,力率の測定原理とその方法を説明できる。
⑩電力量の測定原理を理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1計測方法の分類を説明できる。計測方法の分類ができる。計測方法の分類ができない。
評価項目2精度と誤差を理解し,有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行えない。
評価項目3SI単位系における基本単位と組立単位について十分に理解している。SI単位系における基本単位と組立単位について理解している。SI単位系における基本単位と組立単位について理解していない。
評価項目4計測標準とトレーサビリティの関係について十分に理解している。計測標準とトレーサビリティの関係について理解している。計測標準とトレーサビリティの関係について理解していない。
評価項目5指示計器について,その動作原理を理解し,電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。指示計器について,電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。指示計器について,電圧・電流測定に使用する方法を説明できない。
評価項目6A/D変換を用いたディジタル計器の原理について十分に理解している。A/D変換を用いたディジタル計器の原理について理解している。A/D変換を用いたディジタル計器の原理について理解していない。
評価項目7倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について十分に理解している。倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について理解している。倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について理解していない。
評価項目8電圧降下法による抵抗測定の原理を十分に説明できる。電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できない。
評価項目9有効電力,無効電力,力率の測定原理とその方法を十分に説明できる。有効電力,無効電力,力率の測定原理とその方法を説明できる。有効電力,無効電力,力率の測定原理とその方法を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1.計測の誤差と精度について理解する。
2.電磁気量の測定原理,測定方法を理解する。 
The aims of this course are :
1. To understand error and precision of measurement,
2. To understand principles and methods of electric and magnetic measurement. 
授業の進め方・方法:
講義を中心に授業を進める。その展開の中では,すでに修得しているべき基本事項について,復習や質問をしながら基本事項の整理を行う。また,理解を深めるために,授業時間内に数問の演習問題を課す。
注意点:
半期2回の筆記試験を行う。時間は50分とする。
成績評価の方法は,半期2回の筆記試験の平均値で定期試験結果を評価する(80%)。また,定期的に授業時間内に,授業の理解度をチェックする演習問題を課す(20%)。これらの評価の合計をもって総合成績とする。 到達目標に対する到達度を基準として成績を評価する。

【学生へのメッセージ】
 基礎科学の発展においては計測が重要な役割を果たしてきたことは言うまでもない。しかしまた工業分野でも計測の果たす役割は大きい。すなわち,多くの機器は,外界からの情報を各種センサから電気信号として取得して,これに基づき動作するが,その過程においては,電流,電圧はもちろん,抵抗,インピーダンス,磁界といった様々な電磁気量の計測が必須となるからである。今後もますます機器の高性能化,自動化,省電力化が進み,各分野でのエレクトロニクスを駆使した計測技術の発展が予想される。本科目が,さらに高度な各種の計測技術の習得の導入となることを期待する。

研 究 室 A棟3階(A-315)
内線電話 8965
e-mail: takezawaアットマークmaizuru-ct.ac.jp (アットマークは@に変えること。)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバス内容の説明,測定と計測 計測方法の分類(偏位法/零位法,直接測定/間接測定,アナログ計測 /ディジタル計測)を説明できる。
2週 測定法の分類 計測方法の分類(偏位法/零位法,直接測定/間接測定,アナログ計測 /ディジタル計測)を説明できる。
3週 誤差 精度と誤差を理解し,有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。
4週 統計処理 精度と誤差を理解し,有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。
5週 単位系 SI単位系における基本単位と組立単位について理解している。
6週 計測標準 計測標準とトレーサビリティの関係について理解している。
7週 演習問題
8週 中間試験
2ndQ
9週 アナログ指示計器,電子計器,デジタル計器 指示計器について,その動作原理を理解し,電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について理解している。
10週 直流の測定法と測定系 倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について理解している。
11週 抵抗器 電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。
12週 抵抗器の測定法と測定系 電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。
13週 交流電圧・電流・電力 指示計器について,その動作原理を理解し,電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。
有効電力,無効電力,力率の測定原理とその方法を説明できる。
14週 交流の計測機器と測定法 指示計器について,その動作原理を理解し,電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。
有効電力,無効電力,力率の測定原理とその方法を説明できる。
15週 交流の計測機器と測定法,演習問題 有効電力,無効電力,力率の測定原理とその方法を説明できる。
電力量の測定原理を理解している。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。4前4,前12
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。4
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。4
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。4
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。4
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。4
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。4
電力量の測定原理を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000