応用数学ⅠA

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用数学ⅠA
科目番号 0168 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 岩崎千里・楳田登美男「微分方程式概説[新訂版]」(サイエンス社)/プリント
担当教員 小泉 耕蔵

到達目標

① 基本的な1階微分方程式が解ける。
② 基本的な2階微分方程式が解ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目11階微分方程式の応用問題や証明問題が解ける。1階微分方程式の基本問題が解ける。1階微分方程式の問題が解けない。
評価項目22階微分方程式の応用問題や証明問題が解ける。2階微分方程式の基本問題が解ける。2階微分方程式の問題が解けない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
微分方程式とは何かを理解し,典型的な微分方程式の解法を身につける。べき級数,ラプラス変換,フーリエ級数を理解し,それらを用いたさまざまな微分方程式の解法を修得する。
Students will be able to understand what differential equations are.
Students will know how to solve the typical differential equations by the methods of power series, the Laplace transformation and the Fourier series.
授業の進め方・方法:
講義を中心に授業を進める。すでに修得しているべき基本事項を質問や演習により確認し,それを基礎として新しい事項を講義していく。また,実際の現象にどのように応用されるか解説する。理解を深めてもらうことを目的に,演習や授業時間外学習のための課題を出題する。
注意点:
[学習方法]数学は積み上げ式の学問であるから,これまでに学んできた事項の理解に不足があれば復習を行うこと。特に微分積分の理解は重要である。また,時間をおいた繰り返し学習が修得のために効果的である。自発的な問題演習などにより,試験前だけでなく日々の学習に励んでもらいたい。
[履修上の注意]教科書やプリントの問題を解く練習をすること。繰り返しが重要である。質問には担当教員のほか,数学専任教員も対応する。
[定期試験の実施方法]前期・後期ともに中間・期末の2回の試験を行う。
[成績の評価方法・評価基準]成績は前期・後期とも,中間テスト35%,期末テスト35%,小テスト・レポート等の課題30%によって評価する。到達目標に基づき,各項目の到達度を評価基準とする。
[学生へのメッセージ]
 さまざまな自然現象は,そのほとんどが微分方程式によって記述される。したがって,微分方程式を知り,さらにそれを解くことは,自然現象の理解と制御に結びつく。しかし微分方程式論は,多数の未解決問題が残されている未完の学問領域であり,日々新たな発見がなされている発展途上の学問領域である。
 本講義では,古くから理工系技術者にとって利用されてきた微分方程式とその解法を修得してもらう。技術者として将来にわたって必須の学問領域であるから,確実に修得してもらいたい。同時に,微分方程式を解くための道具としての微分積分学の理解を深め,さらに高度な解析手法である,べき級数,ラプラス変換,フーリエ級数の概念と手法も身につけてもらいたい。
 学生諸君には,本科目で学んだ微分方程式をモデルとする現象を,各自の専門分野から探しだしてみることをおすすめする。そうすることにより,授業で学んだ知識が活き活きとしたものとして身につくだけでなく,専門分野についても,本質的な理解へと近づくことができるであろう。

研究室 B棟2階 非常勤講師室
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授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスび内容の説明,定数係数1階線形微分方程式 ① 基本的な1階微分方程式が解ける。
2週 定数係数1階線形微分方程式ー非斉次形 ① 基本的な1階微分方程式が解ける。
3週 変数係数1階線形微分方程式 ① 基本的な1階微分方程式が解ける。
4週 未定係数法 ① 基本的な1階微分方程式が解ける。
5週 変数分離形 ① 基本的な1階微分方程式が解ける。
6週 同次形・完全微分方程式 ① 基本的な1階微分方程式が解ける。
7週 ベルヌーイ・リッカティの微分方程式,まとめと復習 ① 基本的な1階微分方程式が解ける。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 定数係数2階斉次線形微分方程式(その1) ② 基本的な2階微分方程式が解ける。
10週 定数係数2階斉次線形微分方程式(その2) ② 基本的な2階微分方程式が解ける。
11週 斉次方程式に対する初期値問題 ② 基本的な2階微分方程式が解ける。
12週 自由振動・減衰振動・電気回路 ② 基本的な2階微分方程式が解ける。
13週 定数係数2階非斉次線形微分方程式(その1) ② 基本的な2階微分方程式が解ける。
14週 定数係数2階非斉次線形微分方程式(その2) ② 基本的な2階微分方程式が解ける。
15週 まとめと演習 ② 基本的な2階微分方程式が解ける。
16週 前期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
微積分の基本定理を理解している。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
いろいろな関数の偏導関数を求めることができる。3
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3
基本的な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力3500015050
専門的能力3500015050
分野横断的能力0000000