数値計算法

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 数値計算法
科目番号 0168 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 川田昌克「Scilabで学ぶわかりやすい数値計算法」(森北出版)
担当教員 川田 昌克

到達目標

1 非線形方程式の数値計算アルゴリズムを説明できる。
2 連立方程式の数値計算アルゴリズムを説明できる。
3 データを補間/近似する方法を説明できる。
4 数値積分のアルゴリズムを説明できる。
5 微分方程式の数値計算アルゴリズムを説明できる。
6 数値計算アルゴリズムを実装するプログラムを作成できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1非線形方程式の数値計算アルゴリズムを詳しく説明できる。非線形方程式の数値計算アルゴリズムを説明できる。非線形方程式の数値計算アルゴリズムを説明できない。
評価項目2連立方程式の数値計算アルゴリズムを詳しく説明できる。連立方程式の数値計算アルゴリズムを説明できる。連立方程式の数値計算アルゴリズムを説明できない。
評価項目3データを補間/近似する方法を詳しく説明できる。データを補間/近似する方法を説明できる。データを補間/近似する方法を説明できない。
評価項目4数値積分のアルゴリズムを詳しく説明できる。数値積分のアルゴリズムを説明できる。数値積分のアルゴリズムを説明できない。
評価項目5微分方程式の数値計算アルゴリズムを詳しく説明できる。微分方程式の数値計算アルゴリズムを説明できる。微分方程式の数値計算アルゴリズムを説明できない。
評価項目6数値計算アルゴリズムを実装するプログラムを十分に作成できる。数値計算アルゴリズムを実装するプログラムを作成できる。数値計算アルゴリズムを実装するプログラムを作成できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【授業目的】
ロボットの開発過程においては,実際にロボットを動かす前にシミュレーションを行い,事前に解析を行うことが多い。そのためには,ロボットの動きを表す微分方程式をコンピュータにより数値的に解く必要がある。本科目では,このように解析的に解くことが困難な数学の問題を,コンピュータを駆使して数値的に解く手法について学ぶ。

【Course Objectives】
In the development process of a robot, we often analyze the motion of the robot by the simulation before actually driving it. Therefore, it is necessary to gain the numerical solution of the differential equation that represents the motion of the robot by the use of the computer. In this lecture, we learn the technique of various basic numerical analyses.
授業の進め方・方法:
【授業方法】
講義を中心に授業を進め,主にパワーポイントおよび黒板を使用し,教科書の内容を詳しく説明する。毎回,5名程度の学生に質問する。

【学習方法】
本科目は学修単位科目であり,自学自習により講義内容の理解を深めるための演習課題を与える。また,フリーのソフトウェアであるScilabを利用したプログラム課題を与える。

参考書:
藪 忠司,伊藤 惇「数値計算法」(コロナ社)
二宮市三 編「数値計算のつぼ」(共立出版)
櫻井鉄也「MATLAB/Scilabで理解する数値計算」(東京大学出版会)
上坂吉則「MATLAB+Scilab プログラミング事典」(ソフトバンククリエイティブ)
注意点:
【定期試験の実施方法】
中間・期末の2回の試験を行う。
試験時間は80分とする。

【成績の評価方法・評価基準】
中間・期末試験の平均値で定期試験結果を評価(60%)し,レポートの評価(20%),コンピュータ演習の評価(20%)との合計をもって総合成績とする。到達目標の各項目の理解の到達度を評価基準とする。

【履修上の注意】
課題は指定した期日までに提出する。提出が遅れた場合,減点する。
毎授業には電卓を持参すること。
基本的には4S教室で授業を行う。コンピュータ演習を行う場合は,S棟CAD/CAM教室で授業を行う。

【学生へのメッセージ】
2~4次の代数方程式は「解の公式」を利用することにより解析的に解くことができるが,一般に,5次以上の代数方程式は解析解を求めることができない。しかしながら,このように解析的に解くことが不可能な数学の問題を,コンピュータの処理能力を駆使して,数値的に(近似的に)解くことが可能である場合も少なくない。本講義では,様々な工学の分野で使用されている,この数値計算法を,数値例を交えてなるべく平素に教授したいと考えている。

【教員の連絡先】
研 究 室 A棟2階(A-202)
内線電話 8959
e-mail: kawataアットマークmaizuru-ct.ac.jp(アットマークは@に変えること。)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバス内容の説明,(非線形方程式)2分法,はさみうち法
〔演習課題〕2分法,はさみうち法
1 非線形方程式の数値計算アルゴリズムを説明できる。
2週 (非線形方程式)ニュートン法,割線法
〔演習課題〕ニュートン法,割線法
1 非線形方程式の数値計算アルゴリズムを説明できる。
3週 (非線形方程式)テイラー展開とニュートン法,ベイリー法
〔演習課題〕ベイリー法
1 非線形方程式の数値計算アルゴリズムを説明できる。
4週 Scilab演習:Scilabの使用方法
〔演習課題〕Scilab課題
6 数値計算アルゴリズムを実装するプログラムを作成できる。
5週 (連立1次方程式の数値解法)ガウスの消去法,ピボット操作
〔演習課題〕ガウスの消去法
2 連立方程式の数値計算アルゴリズムを説明できる。
6週 (連立1次方程式の数値解法)掃き出し法,逆行列の算出
〔演習課題〕掃き出し法,逆行列の算出
2 連立方程式の数値計算アルゴリズムを説明できる。
7週 (連立1次方程式の数値解法)ヤコビ法,ガウス・ザイデル法
〔演習課題〕ヤコビ法,ガウス・ザイデル法
2 連立方程式の数値計算アルゴリズムを説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 中間試験問題の解説
(関数の近似)ラグランジュ補間
〔演習課題〕ラグランジュ補間
3 データを補間/近似する方法を説明できる。
10週 (関数の近似)スプライン補間
〔演習課題〕スプライン補間
3 データを補間/近似する方法を説明できる。
11週 (関数の近似)最小二乗法
〔演習課題〕最小二乗法
3 データを補間/近似する方法を説明できる。
12週 (数値積分)区分求積法,中点法,台形公式
〔演習課題〕区分求積法,中点法,台形公式
4 数値積分のアルゴリズムを説明できる。
13週 (数値積分)シンプソンの公式,数値積分の誤差
〔演習課題〕シンプソンの公式,数値積分の誤差
4 数値積分のアルゴリズムを説明できる。
14週 (常微分方程式の数値解法):オイラー法
〔演習課題〕オイラー法
5 微分方程式の数値計算アルゴリズムを説明できる。
15週 (常微分方程式の数値解法):ルンゲ・クッタ法
〔演習課題〕ルンゲ・クッタ法
5 微分方程式の数値計算アルゴリズムを説明できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力0000000
専門的能力60000400100
分野横断的能力0000000