到達目標
7 固有値や固有ベクトルの意味がわかる。
8 正方行列の三角化や対角化を理解している。
9 対角化を用いて実2次形式を扱える。
10 行列の指数関数を計算でき,それを定数係数の線型微分方程式に応用できる。
11 線型空間の基底や次元を求められる。
12 線型写像とその表現行列の意味がわかる。
13 計量線型空間での正規変換の意味がわかる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
到達目標項目7〜9 | 固有値や対角化に関する応用問題や証明問題が解ける。 | 固有値や対角化に関する基本問題が解ける。 | 固有値や対角化に関する問題が解けない。 |
到達目標項目10 | 行列の指数関数に関する応用問題や証明問題が解ける。 | 行列の指数関数に関する基本問題が解ける。 | 行列の指数関数に関する問題が解けない。 |
到達目標項目11〜13
| 基底や次元,表現行列,正規変換に関する応用問題や証明問題が解ける。 | 基底や次元,表現行列,正規変換に関する基本問題が解ける。 | 基底や次元,表現行列,正規変換に関する問題が解けない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
線形代数の一般論を講義する。前期は,行列論,1次方程式系および行列式を扱う。後期は,固有値と固有ベクトル,行列の解析学,線型空間と線型写像などのより進んだ話題を扱う。
A general theory of linear algebra is lectured. In the first half we treat topics such as theory of matrices, system of linear equations and theory of determinant. In the second half we treat more advanced topics such as eigenvalue and eigenvector, analysis of matrices and linear maps between linear spaces.
授業の進め方・方法:
講義を中心に進めるが,必要に応じて問題演習を行う。
注意点:
【学習方法】授業のノートをしっかりとり,理解できないところはその場で質問すること。また,授業を聴いてそれで終りとせずに,必ず復習を行うこと。
【履修上の注意】2年次で履修した線形代数Iおよび線形代数IIの内容をしっかり思い出すこと。
【定期試験の実施方法】中間試験と期末試験を行う。
【成績の評価方法・評価基準】定期試験の結果から到達目標への到達度を判定し,それに基づき成績評価を行う。
【学生へのメッセージ】
この科目は大学初年級の線形代数に相当する。そこでテキストとして,東大での長年の講義をまとめた齋藤正彦氏の教科書「線型代数学」(2014年刊行)を使用することにした。因みに同氏の教科書としては,有名な「線型代数入門」(1966年刊行)もあるが,これを採用しなかったのは難しすぎると判断したからである。とは言え,新しい方も正攻法の教科書であり,高専での授業テキストに使用するのは,やはり冒険であろう。しかしこの冒険を楽しみたいと考えているので,学生諸君も,東大の名に臆することなく地道に勉学に励んでほしい。
研 究 室 A棟2階(A212),内線電話 8916,e-mail: kametani(アットマーク)maizuru-ct.ac.jp
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
シラバスの説明,固有値・固有ベクトルの定義と基本性質 |
7 固有値や固有ベクトルの意味がわかる。
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2週 |
行列の三角化と対角化 |
8 正方行列の三角化や対角化を理解している。
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3週 |
複素n次元空間の部分線型空間,とくに固有空間,対角化可能条件 |
8 正方行列の三角化や対角化を理解している。
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4週 |
実対称行列と2次形式 |
9 対角化を用いて実2次形式を扱える。
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5週 |
行列のノルムおよび微分法,行列の無限列および級数 |
10 行列の指数関数を計算でき,それを定数係数の線型微分方程式に応用できる。
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6週 |
行列の指数関数 |
10 行列の指数関数を計算でき,それを定数係数の線型微分方程式に応用できる。
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7週 |
線型微分方程式への応用 |
10 行列の指数関数を計算でき,それを定数係数の線型微分方程式に応用できる。
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8週 |
★後期中間試験 |
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4thQ |
9週 |
後期中間試験返却,線型空間と線型写像 |
11 線型空間の基底や次元を求められる。
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10週 |
基底および次元 |
11 線型空間の基底や次元を求められる。
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11週 |
線型写像を行列で表現する |
12 線型写像とその表現行列の意味がわかる。
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12週 |
フィボナッチ数列,線型回帰数列 |
11 線型空間の基底や次元を求められる。 12 線型写像とその表現行列の意味がわかる。
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13週 |
行列論を線型変換論へ移す,線型計量空間(その1) |
12 線型写像とその表現行列の意味がわかる。 13 計量線型空間での正規変換の意味がわかる。
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14週 |
線型計量空間(その2) |
13 計量線型空間での正規変換の意味がわかる。
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15週 |
線型計量空間(その3) |
13 計量線型空間での正規変換の意味がわかる。
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16週 |
★後期期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。 | 3 | |
行列の和・差・数との積の計算ができる。 | 3 | |
行列の積の計算ができる。 | 3 | |
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。 | 3 | |
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。 | 3 | |
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 |
専門的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |