工学基礎研究

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 工学基礎研究
科目番号 0183 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 なし
担当教員 平地 克也,金山 光一,中川 重康,片山 英昭,竹澤 智樹,舩木 英岳,内海 淳志,芦澤 恵太,丹下 裕,井上 泰仁

到達目標

①工学が関わっている数々の事象について,自らの専門知識を駆使して,情報を収集することができる。
②集められた情報をもとに,状況を適確に分析することができる。
③与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。
④各種の発想法や計画立案手法を用いると,課題解決の際,効率的,合理的にプロジェクトを進めることができることを知っている。
⑤地域や企業の現実の問題を踏まえ,その課題を明確化し,解決することができる。
⑥技術者として,幅広い人間性と問題解決力,社会貢献などの必要性を理解できる。
⑦成果を的確に記述し報告書としてまとめることができる。
⑧成果を効果的に発表することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1工学が関わっている数々の事象について,自らの専門知識を駆使して,情報を収集することが十分にできる。工学が関わっている数々の事象について,自らの専門知識を駆使して,情報を収集することができる。工学が関わっている数々の事象について,自らの専門知識を駆使して,情報を収集することができない。
評価項目2集められた情報をもとに,状況を適確に分析することが十分にできる。集められた情報をもとに,状況を適確に分析することができる。集められた情報をもとに,状況を適確に分析することができない。
評価項目3与えられた目標を達成するための解決方法を考えることが十分にできる。与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができない。
評価項目4各種の発想法や計画立案手法を用いると,課題解決の際,効率的,合理的にプロジェクトを進めることができることを十分に知っている。各種の発想法や計画立案手法を用いると,課題解決の際,効率的,合理的にプロジェクトを進めることができることを知っている。各種の発想法や計画立案手法を用いると,課題解決の際,効率的,合理的にプロジェクトを進めることができることを知らない。
評価項目5地域や企業の現実の問題を踏まえ,その課題を明確化し,解決することが十分にできる。地域や企業の現実の問題を踏まえ,その課題を明確化し,解決することができる。地域や企業の現実の問題を踏まえ,その課題を明確化し,解決することができない。
評価項目6技術者として,幅広い人間性と問題解決力,社会貢献などの必要性を十分に理解できる。技術者として,幅広い人間性と問題解決力,社会貢献などの必要性を理解できる。技術者として,幅広い人間性と問題解決力,社会貢献などの必要性を理解できない。
評価項目7成果を的確に記述し報告書としてまとめることが十分にできる。成果を的確に記述し報告書としてまとめることができる。成果を的確に記述し報告書としてまとめることができない。
評価項目8成果を効果的に発表することが十分にできる。成果を効果的に発表することができる。成果を効果的に発表することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
【授業目的】
卒業研究の前段階として,電気工学,電子工学,通信工学,および情報工学の各分野の基礎研究に,個別指導のもとで取り組む。文献調査,実験,シミュレーション,および得られる結果の検証などの研究の基本的な手法を体得するとともに,創造性を育成することを目的とする。
【Course Objectives】
As a step leading up to graduation research, the students carry out preliminary study on electrical engineering or information engineering under individual guidance. The techniques for research, such as the experiment, the simulation, the verification of experimental and simulation results and the investigation of references are acquired. The development of the scientific and technological creativity is an important objective.
授業の進め方・方法:
【授業方法】
教員の個別指導の下で,学生は個別の研究テーマに取り組む。専門科目の学習内容を復習するとともに,さらに研究に必要な知識を習得し,創造性ある研究活動を行う。指導教員と十分議論しながら研究テーマに取り組むこと。
【学習方法】
  研究は学生自らが,興味と問題意識を持ち,積極的・主体的に取り組むことが必要である。研究テーマに関して指導教員と積極的に議論し,学生と指導教員との双方向のコミュニケーションが十分にとれるようにする。
注意点:
【履修上の注意】
 必要に応じて,研究関連分野の教科書および資料,工具・電卓などを用意すること。
【定期試験の実施方法】
定期試験は行わず,工学基礎研究発表会の口頭発表と発表概要(A4,2頁)の提出を義務づける。
【成績の評価方法・評価基準】
研究発表,研究への取組,工学基礎研究発表概要について評価し,電気情報工学科教員が合議の上,合否を判定する。(発表40点,指導教員評価40点,概要20点の100点満点,60点以上を合格とする。)
到達目標に対する到達度を基準として成績を評価する。
【平成28年度のテーマ】
≪平地教員≫
昇圧チョッパ回路・降圧チョッパ回路・昇降圧チョッパ回路の製作と試験,チョッパ回路制御回路の製作と試験
≪金山教員≫
低消費電力水晶発振回路の研究,振動駆動モータの研究,圧電バイモルフ自励発振回路の研究,金属探知回路の研究,光センサによる糸切れ検知の研究
≪中川教員(地域連携)≫ (※印は地域の課題解決を目指すテーマ)
モデル式に基づく高速MPPT装置の実用化に関する研究,鉛蓄電池に優しい小型太陽光発電蓄電システムの開発,任意傾斜面が受ける日射量に関する検討,日射量に特化した気象データベースの構築,NFCカードを用いた舞鶴市身体活動収集実証実験システムの開発(※)
≪片山教員(地域連携)≫ (※印は地域の課題解決を目指すテーマ)
地域通貨用アプリケーション開発(※),アバターを用いた観光説明アプリケーションの基礎開発(※),カメラキャリブレーションの計算,Webカメラを用いた障害物の大きさ情報取得〜高さと幅〜
≪竹澤教員≫
FDTD法によるアンテナの電磁界解析,FDTD法電磁界解析プログラムの開発,数値計算のための並列計算機の製作,水素吸蔵材料の第一原理計算,NIRSによる脳血流量データ測定装置の試作
≪舩木教員(地域連携)≫ (※印は地域の課題解決を目指すテーマ)
ARを用いた学習支援ツールの開発(※),Kinectを用いた体操支援ツールの開発(※),視線入力を用いたコミュニケーションツールの開発(※),LMSサーバの構築と教材コンテンツ管理
≪内海教員≫
シリコン太陽電池教材のフィンガー電極の検討,シリコン太陽電池の有効活用に関する基礎的検討,4探針法を用いた半導体基板の不純物濃度測定,蒸着膜厚測定システムの改良,簡易型真空蒸着装置の試作
≪芦澤教員≫
非可逆画像圧縮の基本構成について,再サンプリングによる解像度変換処理,ディジタル画像における色の表現形式の調査,色情報圧縮の主観的影響評価,関数補間を用いたトーンカーブ処理
≪丹下教員(地域連携)≫ (※印は地域の課題解決を目指すテーマ)
がん温熱治療装置の開発,視覚障害者のための超音波白杖の改良,スマートフォンと連携した小型触地図の開発,電子マップを用いた障害物通知システムの構築,ライントレース機能を付加した電動車椅子の改良(※)
≪井上教員≫
SNSを用いた情報解析,Exif情報の解析,学寮メール配信システムの開発
【学生へのメッセージ】
 工学基礎研究で選択したテーマを基に5年生の卒業研究のテーマ設定を行います。卒業研究では,工学基礎研究で身に付けたスキルを活用して知識と応用能力の充実を図ります。したがって,4年生の段階で丁寧な研究への取り組み態度を身につけることが重要です。研究は地道な継続的努力を必要とします。研究の進捗などに問題が生じたら,指導教員あるいは身近な教員に早い時期から,どんどん相談することが重要です。

研 究 室 A棟3階(A-315)
内線電話 8965
e-mail: takezawaアットマークmaizuru-ct.ac.jp (アットマークは@に変えること。)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバスの内容の説明,授業ガイダンス
2週 研究室配属の決定
3週 各研究室における活動 ①~⑧
4週 各研究室における活動 ①~⑧
5週 各研究室における活動 ①~⑧
6週 各研究室における活動 ①~⑧
7週 各研究室における活動 ①~⑧
8週 各研究室における活動 ①~⑧
4thQ
9週 各研究室における活動 ①~⑧
10週 各研究室における活動 ①~⑧
11週 各研究室における活動 ①~⑧
12週 各研究室における活動 ①~⑧
13週 発表会 ①~⑧
14週 発表概要修正(発表会での指摘を反映した修正概要を作成) ①~⑧
15週 発表概要修正(発表会での指摘を反映した修正概要を作成) ①~⑧
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力専門的能力の実質化PBL教育PBL教育工学が関わっている数々の事象について、自らの専門知識を駆使して、情報を収集することができる。4後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
集められた情報をもとに、状況を適確に分析することができる。4後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。4後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
各種の発想法や計画立案手法を用いると、課題解決の際、効率的、合理的にプロジェクトを進めることができることを知っている。4後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
共同教育共同教育地域や企業の現実の問題を踏まえ、その課題を明確化し、解決することができる。4後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などの必要性を理解できる。4後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合04000600100
基礎的能力0000000
専門的能力04000600100
分野横断的能力0000000