数値計算法Ⅱ

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 数値計算法Ⅱ
科目番号 0192 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 川田昌克「Scilabで学ぶわかりやすい数値計算法」(森北出版)
担当教員 川田 昌克

到達目標

① コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。
② プログラミング言語を用いて演算,入出力,制御文,配列が表現でき,また,基本的なプログラミングが作成できる。
5 データを補間/近似する関数を求めることができる。
6 数値積分を行うことができる。
7 微分方程式を数値的に解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を十分に説明できる。コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できない。
評価項目2プログラミング言語を用いて十分に演算,入出力,制御文,配列が表現でき,また,十分に基本的なプログラミングが作成できる。プログラミング言語を用いて演算,入出力,制御文,配列が表現でき,また,基本的なプログラミングが作成できる。プログラミング言語を用いて演算,入出力,制御文,配列が表現できなかったり,基本的なプログラミングが作成できない。
評価項目5データを補間/近似する関数を求めることが十分にできる。データを補間/近似する関数を求めることができる。データを補間/近似する関数を求めることができない。
評価項目6数値積分を行うことが十分にできる。数値積分を行うことができる。数値積分を行うことができない。
評価項目7微分方程式を数値的に解くことが十分にできる。微分方程式を数値的に解くことができる。微分方程式を数値的に解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ロボットの開発過程においては,実際にロボットを動かす前にシミュレーションを行い,事前に解析を行うことが多い。そのためには,ロボットの動きを表す微分方程式をコンピュータにより数値的に解く必要がある。本科目では,このように解析的に解くことが困難な数学の問題を,コンピュータを駆使して数値的に解く手法について学ぶ。
In the development process of a robot, we often analyze the motion of the robot by the simulation before actually driving it. Therefore, it is necessary to gain the numerical solution of the differential equation that represents the motion of the robot by the use of the computer. In this lecture, we learn the technique of various basic numerical analyses.
授業の進め方・方法:
半セメスターの前半は講義を中心に授業を進め,主に黒板を使用し,プリントの内容を詳しく説明する。毎回,5名程度の学生に質問する。また,フリーのソフトウェアであるScilabを利用したコンピュータ演習も行う。講義内容の理解を深めるため,適宜レポート課題を与え,提出を求める。

参考書:
藪 忠司,伊藤 惇「数値計算法」(コロナ社)
二宮市三 編「数値計算のつぼ」(共立出版)
櫻井鉄也「MATLAB/Scilabで理解する数値計算」(東京大学出版会)
上坂吉則「MATLAB+Scilab プログラミング事典」(ソフトバンククリエイティブ)

注意点:
定期試験結果を評価(60%)し,レポートの評価(20%),コンピュータ演習の評価(20%)との合計をもって総合成績とする。到達目標に基づき,各項目の理解の到達度の評価基準とする。

【学生へのメッセージ】
 2~4次の代数方程式は「解の公式」を利用することにより解析的に解くことができるが,一般に,5次以上の代数方程式は解析解を求めることができない。しかしながら,このように解析的に解くことが不可能な数学の問題を,コンピュータの処理能力を駆使して,数値的に(近似的に)解くことが可能である場合も少なくない。本講義では,様々な工学の分野で使用されている,この数値計算法を,数値例を交えてなるべく平素に教授したいと考えている。

研 究 室 A棟2階(A-202)
内線電話 8959
e-mail: kawataアットマークmaizuru-ct.ac.jp(アットマークは@に変えること。)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバス内容の説明,(関数の近似)ラグランジュ補間 ① コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。
5 データを補間/近似する関数を求めることができる。
2週 (関数の近似)スプライン補間の考え方 ① コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。
5 データを補間/近似する関数を求めることができる。
3週 (関数の近似)スプライン補間のアルゴリズム ① コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。
5 データを補間/近似する関数を求めることができる。
4週 (関数の近似)最小二乗法 ① コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。
5 データを補間/近似する関数を求めることができる。
5週 Scilab演習:関数の近似 ② プログラミング言語を用いて演算,入出力,制御文,配列が表現でき,また,基本的なプログラミングが作成できる。
5 データを補間/近似する関数を求めることができる。
6週 (数値積分)区分求積法,中点法,台形法 ① コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。
6 数値積分を行うことができる。
7週 (数値積分)シンプソンの公式,数値積分の誤差 ① コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。
6 数値積分を行うことができる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 後期中間試験返却,Scilab演習:数値積分 ② プログラミング言語を用いて演算,入出力,制御文,配列が表現でき,また,基本的なプログラミングが作成できる。
6 数値積分を行うことができる。
10週 Scilab演習:数値積分 ② プログラミング言語を用いて演算,入出力,制御文,配列が表現でき,また,基本的なプログラミングが作成できる。
6 数値積分を行うことができる。
11週 (常微分方程式の数値解法):オイラー法 ① コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。
7 微分方程式を数値的に解くことができる。
12週 (常微分方程式の数値解法):2次のルンゲ・クッタ法 ① コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。
7 微分方程式を数値的に解くことができる。
13週 (常微分方程式の数値解法):4次のルンゲ・クッタ法 ① コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。
7 微分方程式を数値的に解くことができる。
14週 (常微分方程式の数値解法):高次常微分方程式への拡張 ① コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。
7 微分方程式を数値的に解くことができる。
15週 Scilab演習:常微分方程式 ② プログラミング言語を用いて演算,入出力,制御文,配列が表現でき,また,基本的なプログラミングが作成できる。
7 微分方程式を数値的に解くことができる。
16週 後期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野情報プログラミング言語を用いて基本的なプログラミングができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力0000000
専門的能力60000400100
分野横断的能力0000000