制御工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 制御工学Ⅱ
科目番号 0208 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 川田昌克著「MATLAB/Simulink による制御工学入門」(森北出版)
担当教員 川田 昌克

到達目標

1 ブロック線図を用いたシステムの表現方法を説明できる。
2 フィードバック制御系の安定判別法を説明できる。
3 フィードバック制御系の定常特性や過渡特性を説明できる。
4 PID制御を説明できる。
5 システムの周波数応答の計算方法を説明できる。
6 ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を説明できる。
7 フィードバック制御系の安定判別法を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ブロック線図を用いたシステムの表現方法を十分に説明できる。ブロック線図を用いたシステムの表現方法を説明できる。ブロック線図を用いたシステムの表現方法を説明できない。
評価項目2フィードバック制御系の安定判別法を十分に説明できる。フィードバック制御系の安定判別法を説明できる。フィードバック制御系の安定判別法を説明できない。
評価項目3フィードバック制御系の定常特性や過渡特性を十分に説明できる。フィードバック制御系の定常特性や過渡特性を説明できる。フィードバック制御系の定常特性や過渡特性を説明できない。
評価項目4PID制御を十分に説明できる。PID制御を説明できる。PID制御を説明できない。
評価項目5システムの周波数応答の計算方法を十分に説明できる。システムの周波数応答の計算方法を説明できる。システムの周波数応答の計算方法を説明できるない。
評価項目6ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を十分に説明できる。ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を説明できる。ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を説明できるない。
評価項目7フィードバック制御系の安定判別法を十分に説明できる。フィードバック制御系の安定判別法を説明できる。フィードバック制御系の安定判別法を説明できるない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【授業目的】
「制御工学」の目的のひとつは,『いかにして目的の動作をさせるコントローラを設計するのか?』ということであり,「制御工学」の知識により「コントローラ」を設計しなければ「ロボット」をいかに上手に製作しても思い通りに動かすことはできない。そこで,本科目では,「制御工学」の中でも「古典制御」と呼ばれる手法の基礎を説明し,「制御工学」の基礎知識を習得してもらうことを目的とする。

【Course Objectives】
One of the purposes of "control engineering" is working out how to design a controller which will early out the target operations. Even if we manufacture robots themselves satisfactory, we cannot move such robots to our satisfaction if the robots are not designed based on control engineering. Accordingly, this subject aims at acquiring a basic knowledge of "control engineering".

授業の進め方・方法:
【授業方法】
講義を中心に具体例を交えながら授業を進めていく。主に黒板を使用し,教科書の内容を詳しく説明する。毎回,5 名程度の学生に質問する。

参考書:
杉江俊治,藤田政之「フィードバック制御入門」(コロナ社)
吉川恒夫「古典制御論」(昭晃堂)
佐藤和也,平元和彦,平田研二「はじめての制御工学」(講談社)
今井弘之,竹口知男,能勢和夫「やさしく学べる制御工学」(森北出版)
南 裕樹「Python による制御工学入門」(オーム社)

【学習方法】
1.授業では,黒板の説明は必ずノートにとり,わからないところがあれば質問する。質問に答えられるようにする。
2.Moodle に毎週の講義資料を掲載するので,適宜,予習および復習に利用すること。
3.講義内容の理解を深めるため,適宜,演習問題を与えるので解答する(Moodle での課題提出を求める)。

注意点:
【定期試験の実施方法】
中間・期末の 2 回の試験を行う。
試験時間は 50 分とする。

【成績の評価方法・評価基準】
後期中間試験と後期期末試験の平均値で定期試験結果を評価(70%)し,提出課題の評価(30%)との合計をもって総合成績とする。到達目標の各項目の理解の到達度を評価基準とする。

【履修上の注意】
提出課題は必ず締切日時までに提出する。提出が遅れた場合,減点する。

【教員の連絡先】
研究室 B棟2階(B-208)
内線電話 8959
e-mail: kawataアットマークmaizuru-ct.ac.jp(アットマークは@に変えること。)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバス内容の説明
【第 5 章 s 領域での制御系解析/設計】
 ブロック線図の結合
2週 【第 5 章 s 領域での制御系解析/設計】
 フィードバック制御系の安定性
3週 【第 5 章 s 領域での制御系解析/設計】
 フィードバック制御系の定常特性
4週 【第 6 章 PID 制御】
 PID 制御の各動作
5週 【第 6 章 PID 制御】
 改良型 PID 制御
6週 【第 7 章 周波数特性】
 周波数応答
7週 【第 7 章 周波数特性】
 周波数伝達関数とゲイン,位相差の関係
8週 中間試験
4thQ
9週 中間試験問題の解説
【第 7 章 周波数特性】
 周波数特性の視覚的表現(ベクトル軌跡)
10週 【第 7 章 周波数特性】
 周波数特性の視覚的表現(ボード線図)
11週 【第 7 章 周波数特性】
 基本要素の周波数特性
12週 【第 7 章 周波数特性】
 高次要素の周波数特性
13週 【第 7 章 周波数特性】
 2 次遅れ要素の周波数特性
14週 【第 8 章 周波数領域での制御系解析/設計】
 ナイキストの安定判別法
15週 【第 8 章 周波数領域での制御系解析/設計】
 安定余裕
16週 (15週目の後に期末試験を実施)
期末試験返却・達成度確認

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。3
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。3
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。4
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。4
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。4
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000