電子制御実習

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電子制御実習
科目番号 0009 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 電子制御工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 プリント配付
担当教員 清原 修二

到達目標

1 実習の目標と心構えを理解し,レポートの作成ができる。
2 ノギス,マイクロメータの目盛りを読め,使うことができる。
3 電子回路の作製を通じてハンダ付けと配線設計ができる。
4 各種工作法の技能・技術がわかり,その作業ができる。
5 指示計器について,その動作原理がわかり,電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。
6 トレースカーの制御システムを理解できる。
7 工作機械主要部の構造と機能がわかり,その作業ができる。
8 溶接の基本作業ができる。
9 NC工作機械の各部の名称と機能,作業の基本的な流れと操作を理解し,基本作業ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実習の目標と心構えを理解しさら に説明でき,レポートの作成がで きる。実習の目標と心構えを理解し,レ ポートの作成ができる。実習の目標と心構えを理解してい なかったり,レポートの作成がで きない。
評価項目2ノギス,マイクロメータの目盛り を読み方を説明でき,使うことが できる。ノギス,マイクロメータの目盛り を読め,使うことができる。ノギス,マイクロメータの目盛り を読めなかったり,使うことがで きない。
評価項目3電子回路の作製方法を説明でき ,ハンダ付けと配線設計ができる。電子回路の作製を通じてハンダ付 けと配線設計ができる。電子回路の作製を通じてハンダ付 けと配線設計ができない。
評価項目4各種工作法の技能・技術を理解し ,その作業ができる。各種工作法の技能・技術がわかり ,その作業ができる。各種工作法の技能・技術がわから なかったり,その作業ができない。
評価項目5指示計器について,その動作原理 を理解し,電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。指示計器について,その動作原理 がわかり,電圧・電流測定に使用 する方法を説明できる。指示計器について,その動作原理 がわかっていなかったり,電圧・ 電流測定に使用する方法を説明できない。
評価項目6トレースカーの制御システムを理解できさらに説明できる。トレースカーの制御システムを理解できる。トレースカーの制御システムを理解できない。
評価項目7工作機械主要部の構造と機能を理解し,その作業ができる。工作機械主要部の構造と機能がわかり,その作業ができる。工作機械主要部の構造と機能がわかっていなかったり,その作業ができない。
評価項目8溶接の基本作業ができ,さらに説明できる。溶接の基本作業ができる。溶接の基本作業ができない。
評価項目9NC工作機械の各部の名称と機能,作業の基本的な流れと操作を理解し,基本作業ができ,さらに説明ができる。NC工作機械の各部の名称と機能,作業の基本的な流れと操作を理解し,基本作業ができる。NC工作機械の各部の名称と機能,作業の基本的な流れと操作を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (ⅲ) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (ⅴ) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電子制御技術者に重要な「ものづくり」の基本を経験し,ものづくりのおもしろさを学ぶ。本実習では電子回路の製作およびトレースカーの製作を通じて,メカトロ技術とその基礎知識を習得する。また,機械加工の実習も通年で行い工作技術を習得する。

授業の進め方・方法:
【授業方法】
・5つの班に分け,実施計画表にしたがって実習を行う。
・必ず,実習服,帽子, 保護眼鏡,ベルトを着用すること。
・方眼実験ノートと実習のテキストを綴じたフラットファイルを持参すること。
・レポートは,1テーマが終了して1週間後の出欠時に提出する。期日に遅れたり忘れたりした場合,原則として受け取らない。
・公欠などで欠席した場合は,補習を行うので申し出ること。

【学習方法】
・黒板の内容は必ずノートに取ること。分からないことがあれば質問すること。

注意点:
【成績の評価方法・評価基準】
計測基礎:測定原理の説明(倍率器、分流器など)を行い,電圧,電流,抵抗の測定を行い誤差率を求め表にまとめる。これらの結果と,原理,考察,感想等を記入したレポートを提出する。
工作実習:フライス盤,旋盤,溶接,マシニングの各テーマを2週間の実習の後、次週にレポートを提出する。
回路基礎:トレースカー用の回路作製を行う。各素子の配置を考え、配線図をレポートとして提出する。
トレースカーの製作:実習の進捗度および作品のアイデア・独創性の内容が書かれたレポートを2回提出する。
実習の進捗度や作品のアイデア・独創性およびレポートの内容から総合的に評価する。ハンダ付け,配線設計,制御システム,各種工作法の技能・技術などの各項目の到達度を評価基準とする。

【備考】
毎週,関数電卓,直定規を持参すること。

【教員の連絡先】
研 究 室 A棟3階(A-320)
内線電話 8951
e-mail: kiyoharaアットマークmaizuru.kosen-ac.jp(アットマークは@に変えること)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション,レポートの作成の仕方,半田付けの実習 1 
2週 測定基礎・加工基礎 2,4
3週 測定基礎・加工基礎[4週目以降,各テーマを2週ずつローテーション] 2,4
4週 計測基礎
5週 回路基礎Ⅰ
6週 フライス盤(各機械の操作実習,六面体加工)
7週 フライス盤(各機械の操作実習,六面体加工)
8週 レポートまとめ
2ndQ
9週 マシニングセンタ(基本操作,NCコード) 4,9
10週 マシニングセンタ(基本操作,NCコード) 4,9
11週 溶接(被覆アーク溶接) 4,8
12週 溶接(被覆アーク溶接) 4,8
13週 旋盤(機械の回転操作実習,バイトの取り付け,自動送り実習) 4,7
14週 旋盤(黒皮削り実習,段削り) 4,7
15週 回路基礎Ⅱ
16週 レポートまとめ
後期
3rdQ
1週 トレースカーの製作(回路基板)[2週目以降,各テーマを2週ずつローテーション]
2週 トレースカーの製作(本体の組み立て)
3週 トレースカーの製作(本体の製作)
4週 フライス盤(溝加工,段付け加工) 4,7
5週 フライス盤(溝加工,段付け加工) 4,7
6週 マシニングセンタ(NCプログラム演習) 4,9
7週 マシニングセンタ(CAD/CAM) 4,9
8週 レポートまとめ 1 
4thQ
9週 溶接(ガス溶接,アーク溶接) 4,8
10週 溶接(ガス切断,エアープラズマ切断,アーク溶接) 4,8
11週 旋盤(外径荒削り,外径仕上げ削り,下穴あけ) 4,7
12週 旋盤(タップ立て,面取り,おねじ切り) 4,7
13週 トレースカーの製作(調整・試走) 6 
14週 トレースカーの製作(プレゼン大会) 6 
15週 トレースカーの製作(タイムトライアル) 6 
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。3
溶接法を分類できる。3
塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。3
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。3
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。3
電気・電子系分野計測倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。3
オシロスコープの動作原理を説明できる。3
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。3
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。3
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。3
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。3
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。3
やすりを用いて平面仕上げができる。3
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。3
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。3
アーク溶接の基本作業ができる。3
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。3
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。3
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。3
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。3
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。3
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。3
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。3
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。3
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価実技等ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力0000000
専門的能力00001000100
分野横断的能力0000000