制御工学Ⅰ

科目基礎情報

学校	舞鶴工業高等専門学校	開講年度	平成28年度 (2016年度)
授業科目	制御工学Ⅰ
科目番号	0033	科目区分	専門 / 必修
授業形態	授業	単位の種別と単位数	履修単位: 1
開設学科	電子制御工学科	対象学年	3
開設期	後期	週時間数	2
教科書/教材	川田昌克，西岡勝博著「MATLAB/Simulinkによるわかりやすい制御工学」（森北出版）
担当教員	川田 昌克

到達目標

①　自動制御の定義と種類を説明できる。
②　フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。
③　伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。
④　RL直列回路や RC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。
⑤　RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。
⑥　運動の第二・第三法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。
⑦　基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。
⑧　ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。
⑨　システムステップ応答の過渡特性を説明できる。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	自動制御の定義と種類を十分に理解して説明できる。	自動制御の定義と種類を説明できる。	自動制御の定義や種類を説明できない。
評価項目2	フィードバック制御の概念と構成要素を十分に理解して説明できる。	フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。	フィードバック制御の概念や構成要素を説明できない。
評価項目3	伝達関数を用いたシステムの入出力表現を十分に理解し、導出できる。	伝達関数を用いたシステムの入出力表現を導出できる。	伝達関数を用いたシステムの入出力表現を導出できない。
評価項目4	RL直列回路や RC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を十分に説明できる。	RL直列回路や RC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。	RL直列回路や RC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算することができない。また、過渡応答の特徴を説明できない。
評価項目5	RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を十分に説明できる。	RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。	RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算することができなない。また、過渡応答の特徴を説明できない。
評価項目6	運動の第二・第三法則を十分に理解して説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。	運動の第二・第三法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。	運動の第二・第三法則を説明できない。また、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができない。
評価項目7	基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を理解し、求めることができる。	基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。	基本的な関数のラプラス変換や逆ラプラス変換を求めることができない。
評価項目8	ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いた微分方程式の解法を十分に理解し、解くことができる。	ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。	ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができない。
評価項目9	システムステップ応答の過渡特性を十分に理解して説明できる。	システムステップ応答の過渡特性を説明できる。	システムステップ応答の過渡特性を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

(B) （専門分野の基礎知識を修得し，技術の実践に応用できる。）

教育方法等

概要:

本科目では，信号のラプラス変換と「制御工学」の中で「古典制御」と呼ばれる手法の基礎を学習する。

授業の進め方・方法:

講義を中心に具体例を交えながら授業を進めていく。主に黒板を使用し，教科書の内容を詳しく説明する。毎回，5名程度の学生に質問する。また，講義内容の理解を深めるため，適宜レポート課題を与え，提出を求める。レポートは必ず授業の開始時に提出する。提出が遅れた場合は減点する。

参考書：
杉江俊治，藤田政之「フィードバック制御入門」（コロナ社）
吉川恒夫「古典制御論」（昭晃堂）
佐藤和也，平元和彦，平田研二「はじめての制御工学」（講談社）
今井弘之，竹口知男，能勢和夫「やさしく学べる制御工学」（森北出版）
岩井善太，川崎義則，石飛光章「制御工学」（朝倉書店）

注意点:

定期試験結果の評価（70％）と演習課題の評価（30%）との合計をもって総合成績とする。到達目標に基づき，各項目の理解の到達度の評価基準とする。

研 究 室　Ａ棟２階（Ａ-202）
内線電話　8959
e-mail: kawataアットマークmaizuru-ct.ac.jp（アットマークは@に変えること。）

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
後期
	3rdQ
		1週	シラバス内容の説明，フィードバック制御の概要	①　自動制御の定義と種類を説明できる。 ②　フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。
		2週	ラプラス変換の定義，微分，積分と伝達関数	③　伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。
		3週	電気システムの基礎式とモデル	③　伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。 ④　RL直列回路や RC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。 ⑤　RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。
		4週	電気システムの基礎式とモデル	③　伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。 ④　RL直列回路や RC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。 ⑤　RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。
		5週	力学システムの基礎式とモデル	③　伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。 ⑥　運動の第二・第三法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。
		6週	力学システムの基礎式とモデル	③　伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。 ⑥　運動の第二・第三法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。
		7週	線形化	③　伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。 ⑥　運動の第二・第三法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。
		8週	後期中間試験
	4thQ
		9週	後期中間試験返却，基本応答	⑨　システムステップ応答の過渡特性を説明できる。
		10週	基本関数のラプラス変換	⑦　基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。
		11週	基本関数のラプラス変換	⑦　基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。
		12週	ラプラス変換の計算	⑦　基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。
		13週	逆ラプラス変換と時間応答の計算	⑧　ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。 ⑨　システムステップ応答の過渡特性を説明できる。
		14週	部分分数分解	⑧　ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。 ⑨　システムステップ応答の過渡特性を説明できる。
		15週	部分分数分解	⑧　ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。 ⑨　システムステップ応答の過渡特性を説明できる。
		16週	後期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週
専門的能力	分野別の専門工学	機械系分野	力学	運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。	3	後6,後7
				運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。	3	後6,後7
			計測制御	自動制御の定義と種類を説明できる。	3	後1
				フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。	3	後1
				基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。	3	後10,後11,後12
				ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。	3	後13,後14,後15
				伝達関数を説明できる。	3	後2
		電気・電子系分野	電気回路	RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。	3	後3,後4
				RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。	3	後3,後4
			制御	伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。	3	後2,後3,後4,後5,後6,後7
				システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。	3	後9

評価割合

	試験	発表	相互評価	態度	ポートフォリオ	その他	合計
総合評価割合	70	0	0	0	30	0	100
基礎的能力	0	0	0	0	0	0	0
専門的能力	70	0	0	0	30	0	100
分野横断的能力	0	0	0	0	0	0	0