計算機工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 計算機工学Ⅰ
科目番号 0159 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 福本聡「コンピュータアーキテクチャ」(昭晃堂) 参考資料:情報処理技術者試験資料
担当教員 町田 秀和

到達目標

1 マイクロプロセッサの概要が理解できる。
2 アセンブリ言語プログラミングの基本を理解できる。
3 C言語とアセンブリ言語の関係を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1マイクロプロセッサ内の命令およびデータの処理経路を把握できる。マイクロプロセッサの内部構成が、汎用レジスタ、ALU、特種用途レジスタをバス接続されていることを把握できる。マイクロプロセッサの内部構成が、汎用レジスタ、ALU、特種用途レジスタをバス接続されていることを把握できていない 。
評価項目2データの領域確保など、アセンブリ疑似命令も理解し、プログラム全体を構築できる。アセンブリ言語命令の分類と、そのメモリアドレッシングモードを理解する。アセンブリ言語命令の分類と、そのメモリアドレッシングモードを理解できていない。
評価項目3C言語の関数呼び出しや、それにともなう引数渡しなどの構造を理解し、アセンブリ言語で表現できる。C言語の三基本制御構造を理解し、そのフローチャートをアセンブリ言語に置き換えられる。C言語の三基本制御構造を理解しておらず、そのフローチャートをアセンブリ言語に置き換えることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 本講義では電子制御機器の中核であるマイクロプロセッサの基本を講義する。基本情報処理技術者試験のCOMET2を対象とし,その動作原理を調査する。前期はマイクロプロセッサ(中央演算処理装置)の概要を把握し,アセンブリ言語プログラムを理解する。
授業の進め方・方法:
 講義を中心に授業を進める。マイクロプロセッサの構造と動作原理を把握することを主眼とするので、特に、コンピュータアーキテクチャの特徴、およびそれに基づいて構築されている命令体系ついて議論する。講義内容の理解を深めるために、C言語とアセンブリ言語の関係を明らかにする。講義の間に、重要な内容についての学生に質問して確認する。
注意点:
【成績の評価方法・評価基準】
 毎回の定期試験を行い,その平均点で定期試験結果を評価する(70%)。その他,ソフトウェア演習課題および個別口頭質問の回答状況等を加味(30%)し,各到達目標の達成度を確認して成績評価をする。

【教員の連絡先】
教 員 名 町田 秀和
研 究 室 A棟2階 (A-220)
内線電話 8957 
e-mail:  machida@maizuru-ct.ac.jp

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバス内容の説明
マイクロプロセッサCOMETⅡの概要
1 マイクロプロセッサの概要が理解できる。
2週 2進数表現のための基数変換,補数表現 1 マイクロプロセッサの概要が理解できる。
3週 COMETⅡのプログラミングモデルと実効アドレス 1 マイクロプロセッサの概要が理解できる。
4週 CASLⅡの命令とアドッレッシングモード 2 アセンブリ言語プログラミングの基本を理解できる。
5週 CASLⅡの命令、転送命令:LD,LAD,ST 2 アセンブリ言語プログラミングの基本を理解できる。
6週 CASLⅡの命令、演算命令:ADDA,SUBA 2 アセンブリ言語プログラミングの基本を理解できる。
7週 CASLⅡの命令、分岐命令:JUMP,JPL,JMI,JZE,JNZ,JOV 2 アセンブリ言語プログラミングの基本を理解できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 中間試験問題の解説
アセンブリ言語CASLⅡによるプログラミング
2 アセンブリ言語プログラミングの基本を理解できる。
10週 C言語プログラムのアセンブリ言語表現(基本制御構造など) 3 C言語とアセンブリ言語の関係を理解できる。
11週 C言語のif文およびswitch-case文のアセンブリ言語表現 3 C言語とアセンブリ言語の関係を理解できる。
12週 C言語のfor文およびbreak,continue文のアセンブリ言語表現 3 C言語とアセンブリ言語の関係を理解できる。
13週 数直線の分類プログラミング 3 C言語とアセンブリ言語の関係を理解できる。
14週 インデクス付間接アドレッシングによる配列の取り扱い 3 C言語とアセンブリ言語の関係を理解できる。
15週 ソートプログラムへの応用など 3 C言語とアセンブリ言語の関係を理解できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野情報処理プログラムを実行するための手順を理解し、操作できる。3
定数と変数を説明できる。3
整数型、実数型、文字型などのデータ型を説明できる。3
演算子の種類と優先順位を理解し、適用できる。3
算術演算および比較演算のプログラムを作成できる。3
データを入力し、結果を出力するプログラムを作成できる。3
条件判断プログラムを作成できる。3
繰り返し処理プログラムを作成できる。3
一次元配列を使ったプログラムを作成できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合702000100100
基礎的能力0000000
専門的能力702000100100
分野横断的能力0000000