制御工学Ⅲ

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 制御工学Ⅲ
科目番号 0173 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 川田昌克,西岡勝博著「MATLAB/Simulinkによるわかりやすい制御工学」(森北出版)
担当教員 川田 昌克

到達目標

1 PID制御を説明できる。
2 システムの周波数応答の計算方法を説明できる。
3 ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を説明できる。
4 フィードバック制御系の安定判別法を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1PID制御を十分に説明できる。PID制御を説明できる。PID制御を説明できない。
評価項目2システムの周波数応答の計算方法を十分に説明できる。システムの周波数応答の計算方法を説明できる。システムの周波数応答の計算方法を説明できるない。
評価項目3ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を十分に説明できる。ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を説明できる。ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を説明できるない。
評価項目4フィードバック制御系の安定判別法を十分に説明できる。フィードバック制御系の安定判別法を説明できる。フィードバック制御系の安定判別法を説明できるない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【授業目的】
「制御工学」の目的のひとつは,『いかにして目的の動作をさせるコントローラを設計するのか?』ということであり,「制御工学」の知識により「コントローラ」を設計しなければ「ロボット」をいかに上手に製作しても思い通りに動かすことはできない。そこで,本科目では,「制御工学」の中でも「古典制御」と呼ばれる手法の基礎を説明し,「制御工学」の基礎知識を習得してもらうことを目的とする。

【Course Objectives】
One of the purposes of "control engineering" is working out how to design a controller which will early out the target operations. Even if we manufacture robots themselves satisfactory, we cannot move such robots to our satisfaction if the robots are not designed based on control engineering. Accordingly, this subject aims at acquiring a basic knowledge of "control engineering".
授業の進め方・方法:
【授業方法】
講義を中心に具体例を交えながら授業を進めていく。主に黒板を使用し,教科書の内容を詳しく説明する。毎回,5名程度の学生に質問する。

【学習方法】
講義内容の理解を深めるため,適宜レポート課題を与え,提出を求める。

参考書:
杉江俊治,藤田政之「フィードバック制御入門」(コロナ社)
吉川恒夫「古典制御論」(昭晃堂)
佐藤和也,平元和彦,平田研二「はじめての制御工学」(講談社)
今井弘之,竹口知男,能勢和夫「やさしく学べる制御工学」(森北出版)
岩井善太,川崎義則,石飛光章「制御工学」(朝倉書店)
注意点:
【定期試験の実施方法】
中間・期末の2回の試験を行う。
試験時間は50分とする。

【成績の評価方法・評価基準】
後期中間試験と後期期末試験の平均値で定期試験結果を評価(70%)し,レポートの評価(30%)との合計をもって総合成績とする。到達目標の各項目の理解の到達度を評価基準とする。

【履修上の注意】
レポートは必ず授業の開始時に提出する。提出が遅れた場合,減点する。

【学生へのメッセージ】
「制御工学」を習得するには,数学的知識も少なからず必要であり,時には高いハードルとなるかもしれないが,学生諸君はこのハードルを乗り越え,「制御工学」の基礎を習得してもらいたい。なお,本科目は後に履修する「制御工学」に関連した多くの科目(たとえば,システム制御Ⅰ・Ⅱ,制御工学実験等)の基礎となるので,本科目の内容をしっかりと学習してほしい。

【教員の連絡先】
研究室 A棟2階(A-202)
内線電話 8959
e-mail: kawataアットマークmaizuru-ct.ac.jp(アットマークは@に変えること。)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバス内容の説明,PID制御 1 PID制御を説明できる。
2週 PID制御 1 PID制御を説明できる。
3週 周波数応答とは 2 システムの周波数応答の計算方法を説明できる。
4週 周波数伝達関数と周波数応答 2 システムの周波数応答の計算方法を説明できる。
5週 ベクトル軌跡とボード線図 3 ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を説明できる。
6週 ベクトル軌跡とボード線図 3 ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を説明できる。
7週 ベクトル軌跡とボード線図 3 ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 中間試験問題の解説
周波数特性の指標
3 ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を説明できる。
10週 基本要素の周波数特性 3 ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を説明できる。
11週 基本要素の周波数特性 3 ボード線図やベクトル軌跡によりシステムの周波数特性を説明できる。
12週 ナイキストの安定判別法 4 フィードバック制御系の安定判別法を説明できる。
13週 ナイキストの安定判別法 4 フィードバック制御系の安定判別法を説明できる。
14週 安定余裕 4 フィードバック制御系の安定判別法を説明できる。
15週 フィードバック制御系における周波数整形 4 フィードバック制御系の安定判別法を説明できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御自動制御の定義と種類を説明できる。3
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。3
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。3
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。3
伝達関数を説明できる。3
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。3
制御系の過渡特性について説明できる。3
制御系の定常特性について説明できる。3
制御系の周波数特性について説明できる。3後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。3後12,後13,後14,後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000