CAD演習ⅡA

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 CAD演習ⅡA
科目番号 0174 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 資料を適宜配布する
担当教員 高木 太郎

到達目標

1 Simulinkにより制御系のブロック線図を記述できる。
2 MATLABを用いてデータの定義,ベクトル計算などの各種関数の計算ができる。
3 MATLABによる伝達関数および状態空間モデルを定義できる。
4 Mファイルを利用して定義したパラメータを用いてSimulinkによるシミュレーションを行うことができる。
5 MATLABによるデータ読み込み・書き込みなどのデータ整理などができる。
6 MATLAB/Simulinkで非線形系シミュレーションを行うことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1Simulinkにより制御系のブロック線図を記述できる。制御系のブロック線図を記述できる。制御系のブロック線図を記述できない。
評価項目2MATLABを用いてデータの定義,ベクトル計算などの各種関数の計算ができる。MATLABを用いてデータの定義ができる。MATLABを用いてデータの定義ができない。
評価項目3MATLABによる伝達関数および状態空間モデルを定義できる。MATLABによる伝達関数を定義できる。MATLABによる伝達関数を定義できない。
評価項目4 Mファイルを利用して定義したパラメータを用いてSimulinkによるシミュレーションを行うことができる。 Mファイルを利用して定義したパラメータを用いてシミュレーションを行うことができる。 Mファイルを利用して定義したパラメータを用いてシミュレーションを行うことができない。
評価項目5MATLABによるデータ読み込み・書き込みなどのデータ整理などができる。MATLABによるデータ読み込みができる。MATLABによるデータ読み込みができない。
評価項目6MATLAB/Simulinkで非線形系シミュレーションを行うことができる。 Simulinkで非線形系シミュレーションを行うことができる。 Simulinkで非線形系シミュレーションを行うことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本科目では,制御分野でよく使用されるMATLAB/Simulinkにより制御系の設計・解析を行う技術を修得する。また,MATLAB/Simulinkによる数値シミュレーション結果をレポートにまとめるための技術を修得する。

In this lecture, students will learn how to design and analyze control systems by using the software “MATLAB/Simulink” which is often used in a control filed. Also Students will learn how to write reports with using the numerical simulation results by “MATLAB/Simulink”.
授業の進め方・方法:
例題を使用し,実行方法等を説明する。その後,各自でMATLAB/Simulinkで例題や演習課題を実行する。実施中にサポートが必要となった学生には直接指導を行う。演習課題はレポートにまとめて提出する。中間・期末には特別課題を設けるので,レポートにまとめて提出する。
注意点:
後期開講の制御工学実験でもMATLAB/Simulinkを使用する。また,後期実験のためだけでなく,卒業研究や卒業後も活用できるようになるよう心がけること。課題やレポートは必ず自分で作成すること。
原則として定期試験は行わない。MATLAB/Simulinkの演習課題のチェックおよびレポートの提出をもって定期試験に替える。
毎回の演習課題の評価(30%)と中間・期末に課すレポートの評価(70%)の合計をもって総合成績とする。総合成績が60%以上の到達度をもって合格とする。演習課題やレポートは到達度目標1~6に基づき,MATLAB/Simulinkを活用できるかどうかのチェックを行い,到達度に応じた評価をする。

【学生へのメッセージ】

 MATLAB/Simulinkは数値シミュレーションだけではなく,Toolbox等を利用することによって,実験にも用いることができ,大変有用なソフトである。事実,大学などの研究機関のみならず,企業の制御系開発にも役立っている。また,制御分野のみならず,信号処理や画像処理にも用いられている。このようなことから,“制御”と学科名に入っている,電子制御工学科の学生諸君は卒業後もMATLAB/Simulinkを使う場面に多く出会うのではないかと推察する。今後のためにもしっかりと修得してほしい。
 学生諸君はCADというと製図を思い浮かべるかもしれない。しかし,CADはComputer Aided Design の略であり,あくまでもコンピュータ支援による設計を指す。本科目では,コンピュータ支援による制御系設計という観点から紛う方なき,CADであることを追記しておく。

研 究 室 A棟2階(A-201)
内線電話 8953
e-mail: t.takagiあっとまーくmaizuru-ct.ac.jp(あっとまーくは@に変更のこと)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの内容説明,資料配布,MATLAB/Simulinkの概要説明 CADシステムの役割と構成を説明できる。
2週 基本操作,Simulinkによる制御系構成 伝達関数を説明できる。
Simulinkによりブロック線図を用いて制御系を表現できる。
3週 SimulinkによるPID制御系構成 SimulinkによるPID制御系の構成ができる。
PID制御系の概念と構成要素を説明できる。
4週 MATLABでのベクトル等の定義や伝達関数の定義等 MATLABでの伝達関数の定義ができる。
5週 Mファイルについての説明および作成・実行 Mファイルによる繰り返し処理プログラムなどが構築ができる。
6週 Mファイルによるデータの読み込み・書き込み Mファイルによるデータの読み込みを行い,処理ができる。
7週 レポートの作成と提出 制御系の設計とその結果をまとめることができる。
8週 レポートの訂正および返却
2ndQ
9週 MファイルとSimulinkによるシミュレーション,結果の作図法 MファイルとSimulinkを用いたシミュレーションを行うことができる。Mファイルによる作図ができる。
10週 非線形系のシミュレーションについての説明 非線形系の制御対象が説明できる。
11週 Simulinkによる非線形系のブロック線図の作図 Simulinkによる非線形系のブロック線図が構築できる。
12週 MATLAB/Simulinkによる非線形系のシミュレーション MATLAB/Simulinkによる非線形系のシミュレーションができる。
13週 非線形系のフィードバック制御系のシミュレーション MATLAB/Simulinkによる非線形系に対する制御系を構成し,シミュレーションすることができる。
14週 結果の整理とまとめ,レポート作成 MATLAB/Simulinkにより得られた結果をまとめ,説明・考察することができる。
15週 レポートの作成と提出
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図CADシステムの役割と構成を説明できる。4前1,前2,前5,前9
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。4前1,前2,前5,前7,前9,前10,前12,前13,前14
情報処理条件判断プログラムを作成できる。4前5,前6
繰り返し処理プログラムを作成できる。4前5,前6
一次元配列を使ったプログラムを作成できる。4前5,前6,前9,前12
二次元配列を使ったプログラムを作成できる。4前5,前6,前9,前12,前14
計測制御フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。4前2,前3,前7,前9,前12,前13,前14
伝達関数を説明できる。4前2,前3,前4,前7
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。4前2,前3,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14
制御系の過渡特性について説明できる。4前3,前7,前14
制御系の定常特性について説明できる。4前3,前7,前14
電気・電子系分野制御ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。4前2,前3,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力0000000
専門的能力00001000100
分野横断的能力0000000