ロボット工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 ロボット工学Ⅰ
科目番号 0188 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 鈴森 康一「ロボット機構学」(コロナ社)
担当教員 高木 太郎

到達目標

1 機素の表現,機構の自由度,リンク機構の種類と特徴について理解する。
2 ループ機構の解析的解法について理解する。
3 瞬間中心と図式解法について理解する。
4 機構の力学解析について理解する。
5 位置・姿勢の表現と座標変換について理解する。
6 回転行列と同次変換行列について理解する。
7 ロボット機構の運動解析について理解する。
8 ロボット機構の順運動学,逆運動学について理解する。
9 ヤコビ行列を用いた力解析について理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機素の表現,機構の自由度,リンク機構の種類と特徴を説明できる。機素の表現,機構の自由度,リンク機構の種類を説明できる。機素の表現,機構の自由度,リンク機構の種類を説明できない。
評価項目2 ループ機構の解析的解法について説明できる。 ループ機構について説明できる。ループ機構について説明できない。
評価項目3瞬間中心と図式解法ができる。瞬間中心の説明ができる。瞬間中心が説明できない。
評価項目4機構の力学解析が説明できる。機構の力学解析ができる。機構の力学解析ができない。
評価項目5位置・姿勢の表現と座標変換について説明できる。位置・姿勢の表現ができる。位置・姿勢の表現ができない。
評価項目6回転行列と同次変換行列について説明できる。回転行列について説明できる。回転行列について説明できない。
評価項目7ロボット機構の運動解析について説明できる。ロボット機構の運動解析ができる。ロボット機構の運動解析ができない。
評価項目8ロボット機構の順運動学,逆運動学について説明できる。ロボット機構の順運動学,逆運動学が計算できる。ロボット機構の順運動学,逆運動学が計算できない。
評価項目9ヤコビ行列を用いた力解析について説明できる。ヤコビ行列を用いた力解析ができる。ヤコビ行列を用いた力解析ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【授業目的】
本科目では,ロボットを製作する際に必要となる,ロボットの基礎知識や機構学を学ぶ。また,ロボットマニピュレータを制御する上で必要となるロボットの運動学や動力学の基礎知識を学ぶ。

【Course Objectives】
In this lecture, students will learn a basic knowledge of robots mechanism which is a necessary knowledge to produce a robot. Also, students will learn a basic knowledge of robot kinematics and robot dynamics which are necessary to control robots.
授業の進め方・方法:
【授業方法】
講義を中心に授業を進めていく。主に黒板を使用し,学生に質問をする。

【学習方法】
適宜レポート課題を与え,理解度の確認をする。
必ず自身で解き,期限内に提出すること。
注意点:
【定期試験の実施方法】
中間・期末の2回の試験を行う。試験時間は50分とする。

【成績の評価方法・評価基準】
中間・期末試験で定期試験結果を評価(80%)し,レポート評価(20%)との合計をもって総合成績とする。到達目標1~9に基づき,各項目の理解の到達度を評価基準とする。

【履修上の注意】
課題は必ず自分でとき,レポートは提出期限を守ること。また,提出期限が過ぎていても必ず提出すること。

【学生へのメッセージ】
「ロボット」というと,多くの人は人型をしているヒューマノイドロボットを想像するかもしれない。しかし,実際には人型ではない多くのロボットが存在する。近年,工場の自動化(Factory Automation)が進んでいる。この工場の自動化の重要な役割を担っているものが,産業用ロボットである。産業用ロボットとして作業・運搬を行うロボットアーム(マニピュレータ)が良く知られているが,どのような機構を持っており,どのような動きをさせることができるかということを知っておくことは,自動化に際し,どのような産業用ロボットを配置するのかという判断をする上で重要であると考える。また,産業用ロボットを制御する際に,各関節角度をどのように設定する必要があるかなどを知るためにはロボット工学の知識が必要となる。将来,生産現場に関わるであるだろう学生諸君には,ぜひロボット工学を学習してもらいたい。

【教員の連絡先】
研 究 室 A棟2階(A-201)
内線電話 8953
e-mail:  t.takagiあっとまーくmaizuru-ct.ac.jp(あっとまーくは@に変更のこと)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバス内容の説明,オリエンテーション,ロボット工学について 1~9 ロボット工学で学ぶ内容を理解し,概要を説明できる。
2週 機構の自由度,平面リンク機構の種類と特徴 1 機素の表現,機構の自由度,リンク機構の種類と特徴について理解する。
3週 ループ機構の解析的解法 2 ループ機構の解析的解法が説明できる。
4週 瞬間中心と図式解法 3 瞬間中心と図式解法による解析の説明ができる。
5週 機構の力学解析 4 機構の力学解析が説明できる。
6週 位置・姿勢の表現と座標変換 5 位置・姿勢の表現と座標変換について説明できる。
7週 演習 1~6週の総合的な問題を解くことができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 中間試験の返却と解説,回転行列と同次変換行列 6 回転行列と同次変換行列を説明できる。
10週 オイラー角とロール・ピッチ・ヨウ角 6 オイラー角とロール・ピッチ・ヨウ角の違いを理解し,説明できる。
11週 平面ロボット機構の運動解析(順運動学) 7 8 平面ロボット機構の順運動学が説明できる。
12週 立体ロボット機構の運動解析(順運動学) 7 8 立体ロボット機構の順運動学が説明できる。
13週 平面ロボット機構の運動解析(逆運動学) 7 8 平面ロボット機構の逆運動学が説明できる。
14週 立体ロボット機構の運動解析(逆運動学) 7 8 立体ロボット機構の逆運動学が説明できる。
15週 ヤコビ行列による力解析 9 ヤコビ行列による力解析が説明できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力0000000
専門的能力80000200100
分野横断的能力0000000