画像処理Ⅰ

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 画像処理Ⅰ
科目番号 0191 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:酒井 幸市著 「ディジタル画像処理入門」(コロナ社) / 参考書:中山,横井,長谷川,輿水著 「画像処理の基本技法」(技術評論社) / 補助教材:http://www.maizuru-ct.ac.jp/control/okumura/index0.html
担当教員 奥村 幸彦

到達目標

① アルゴリズムの概念が理解できる。
2 画像処理(2値化,平滑化処理,強調処理,エッジ検出処理など)のアルゴリズムが理解できる。
③ 与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。
④ 同一の問題に対し,それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを理解している。
⑤ 主要な計算モデルを説明できる。
6 微分や差分の考え方から画像のエッジ部分(輝度が急に変化する部分)の検出アルゴリズムが導出できる。
7 アフィン変換,フーリエ解析の考え方から幾何学的変換処理が行える。
8 画像処理の応用例:倫理に基づいた技術の適正な応用事例を知る。
⑨ データ符号化(画像解析)を応用することにより,画像計測やデーター圧縮(保存),データ修正が行えることが理解できる。
⑩ ソースプログラムを解析することにより計算量等のさまざまな観点から評価できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1アルゴリズムの概念が十分に理解できている。アルゴリズムの概念が理解できる。アルゴリズムの概念が理解できていない。
評価項目2画像処理(2値化,平滑化処理,強調処理,エッジ検出処理など)のアルゴリズムが十分に理解できている。画像処理(2値化,平滑化処理,強調処理,エッジ検出処理など)のアルゴリズムが理解できる。画像処理(2値化,平滑化処理,強調処理,エッジ検出処理など)のアルゴリズムが理解できていない。
評価項目3与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を十分に説明できる。与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できない。
評価項目4同一の問題に対し,それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを十分に理解している。同一の問題に対し,それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを理解している。同一の問題に対し,それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを理解していない。
評価項目5主要な計算モデルを十分に説明できる。主要な計算モデルを説明できる。主要な計算モデルを説明できない。
評価項目6微分や差分の考え方から画像のエッジ部分(輝度が急に変化する部分)の検出アルゴリズムが正確に導出できる。微分や差分の考え方から画像のエッジ部分(輝度が急に変化する部分)の検出アルゴリズムが導出できる。微分や差分の考え方から画像のエッジ部分(輝度が急に変化する部分)の検出アルゴリズムが導出できない。
評価項目7アフィン変換,フーリエ解析の考え方から幾何学的変換処理が十分に行える。アフィン変換,フーリエ解析の考え方から幾何学的変換処理が行える。アフィン変換,フーリエ解析の考え方から幾何学的変換処理が行えない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1.アナログ画像処理とディジタル画像処理の違い,およびそれぞれの特徴について理解する。
2.基本的なディジタル信号処理の考え方を身に付ける。
3.処理方法を組み合わせることにより,目的とする画像処理を行う。
4.画像処理に関する産業応用事例を知る。
【Course Objectives】
1 To learn the principles and various methods of analog and digital image processing.
2 To learn the basic concepts of digital (signal) processing.
3 To construct various kinds of image processing algorithms for engineering applications.
4 To become familiar with the industrial products available for use in image processing.
授業の進め方・方法:
 授業前半は板書を中心とした講義形式で説明していく。その中で,常に皆さんに質問するので,はっきりと自分の意見を述べて欲しい。授業の後半では,講義内容の理解をより深めるために,演習問題を毎回与えます。解答の提出を求めます。
事前にシラバスを見て該当箇所を読み,疑問点を明確にしておくことが望ましい。
また,帰宅後はノートを中心に再度見直し,演習問題を自力で解けるように練習を繰り返すことが大事です。
注意点:
電卓を持ってくること。
中間,期末試験(50分)をあわせて,3回以上の考査を行う。持ち込みは電卓と筆記用具を認める。
試験の平均値で成績を評価する。(70%)それに加えて,リポートおよび演習問題の提出状況(30%)を考慮して総合的に評価する。到達目標に基づき,前期は,画像処理のアルゴリズムや幾何学的変換処理,後期は,データ圧縮法や2値化画像・線画像の画像応用とプログラミングについての到達度を評価基準とする。

【学生へのメッセージ】
 パソコンの高機能化に伴い,画像処理があらゆる分野で利用され始めました。例えば,製品,資材や部品の管理,ICのプリント基盤の検査,画像計測,医学機器,組み立てロボットの視覚等に応用されています。本講では,パソコンによる画像処理のアルゴリズム(基礎概念,プログラミング)を中心に学習していきます。興味のある方は是非とも受講してください。

教 員 名 奥村 幸彦
研 究 室 A棟3階(A-316)
内線電話 8954
e-mail:okumura@maizuru-ct.ac.jp

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバス内容の説明,画像処理概説、画像のディジタル表現
2週 ディジタル処理の考え方,画像処理の機能とハードウェア ①アルゴリズムの概念が理解できる。
3週 信号処理(直線量子化と非直線量子化,量子化誤差など) ①アルゴリズムの概念が理解できる。
4週 画像処理の基本アルゴリズム(強調処理,フーリエ級数の復習) ①アルゴリズムの概念が理解できる。
2基本的なディジタル信号処理の考え方を身に付ける。
5週 画像処理の基本アルゴリズム(平滑化処理,ラプラシアンフィルタ) ①アルゴリズムの概念が理解できる。
2基本的なディジタル信号処理の考え方を身に付ける。
6週 画像処理の基本アルゴリズム(幾何学的変換処理,行列の復習) 7アフィン変換,フーリエ解析の考え方から幾何学的変換処理が行える。
③与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。
7週 画像処理の基本アルゴリズム(偏導関数の差分近似) ⑤主要な計算モデルを説明できる。
6微分や差分の考え方から画像のエッジ部分(輝度が急に変化する部分)の検出アルゴリズムが導出できる。
8週 ★前期中間試験
2ndQ
9週 画像処理の基本アルゴリズム(差分型フィルタ,エッジ検出処理) ④同一の問題に対し,それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを理解している。
6微分や差分の考え方から画像のエッジ部分(輝度が急に変化する部分)の検出アルゴリズムが導出できる。
10週 画像処理の基本アルゴリズム(濃淡画像の2値化処理,しきい値処理) ①アルゴリズムの概念が理解できる。
2基本的なディジタル信号処理の考え方を身に付ける。
11週 画像処理の基本アルゴリズム(モード法,p-タイル法,微分ヒストグラム法等) ①アルゴリズムの概念が理解できる。
2基本的なディジタル信号処理の考え方を身に付ける。
12週 画像処理の基本アルゴリズム(ラベリング処理,図形融合処理,モーメント) ①アルゴリズムの概念が理解できる。
③与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。
13週 図形の形状解析 ①アルゴリズムの概念が理解できる。
2基本的なディジタル信号処理の考え方を身に付ける。
14週 画像計測 (周囲長,面積,距離) ①アルゴリズムの概念が理解できる。
2基本的なディジタル信号処理の考え方を身に付ける。
15週 画像計測(複雑度,凹凸性) ①アルゴリズムの概念が理解できる。
2基本的なディジタル信号処理の考え方を身に付ける。
16週 ★前期期末試験前期期末試験返却,到達度確認,前期学習内容のまとめ ①~7

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000