電子物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電子物理Ⅰ
科目番号 0197 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 電子工学基礎:中澤達夫 他(コロナ社)
担当教員 野毛 宏文

到達目標

①電子の電荷量や質量などの基本的性質を説明できる。
②原子の構造を説明できる。
③エネルギーバンド図を説明できる。
④パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。
⑤電子管の構造について説明でき、電流、電圧の説明ができる。
⑥真性半導体、不純物半導体を説明できる。
⑦pn接合半導体の構造と理解し、バイポーラ、ユニポーラトランジスタについて説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電子の電荷量や質量などの基本的性質を説明できる電子の電荷量や質量などの基本的性質を概ね説明できる。量などの基本的性質を説明できない。
評価項目2原子の構造を説明できる。原子の構造を概ね説明できる。原子の構造を説明できない。
評価項目3エネルギーバンド図を説明できる。 エネルギーバンド図を概ね説明できる。 エネルギーバンド図を説明できない。
評価項目4パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。 パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を概ね説明できる。パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できない。
評価項目5電子管の構造について説明でき、電流、電圧の説明ができる。 電子管の構造について概ね説明でき、電流、電圧の説明ができる。電子管の構造と電流、電圧の関係を説明ができない。
評価項目6真性半導体、不純物半導体を図示して説明できる。 真性半導体、不純物半導体を説明できる。真性半導体、不純物半導体を説明できない。
評価項目7pn接合半導体の構造と理解し、バイポーラ、ユニポーラトランジスタについて説明できる。 pn接合半導体の構造と理解し、バイポーラ、ユニポーラトランジスタのいずれかについて説明できる。pn接合半導体の構造と理解し、バイポーラ、ユニポーラトランジスタについて説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
【授業目的】
 現代電子工学において電子・機械,電子・材料,電子・生体・医療の融合分野の発展が著しい。中でも電子デバイスの日進月歩の発展は日本の産業経済にとって大変重要である。本科目では電子工学で重要な位置を占める電子デバイスを,固体電子物性に立脚した観点から理解することを目指す。
【Course Objectives】
 Union fields of electronics-mechanics, electronics-materials, and electronics-biology are developing extremely in modern
electronics. The progressive developments of electronic devices are very important for the industry and economy of Japan. The aim of this course is to help the students to study the electronic devices which are essential in electronic engineering from the standpoint of solid state physics. 
授業の進め方・方法:
【授業方法】
1.講義を中心に授業を進める。基本的には教科書と配布資料に沿って講義を行う。
2.必要に応じて参考資料を配布。
3.適宜演習問題,レポート課題を与える。
【学習方法】
 1.関連図書・論文を調べ,疑問点を明確にする。
 2.疑問点は質問する。
 3.レポートの作成には必ず関連図書を併用すること。

注意点:
【履修上の注意】
 毎授業には電卓を持参すること。
【定期試験の実施方法】
前期・後期とも中間・期末の2回の試験を行う。
試験時間は80分とする。
(ノートまたは電卓の持込を可能とする場合がある)

【成績の評価方法・評価基準】
 定期試験(70%),レポート課題(30%)により評価する。
到達目標の到達度を基準として成績を評価する。

【学生へのメッセージ】
 電子工学や電気電子材料分野の技術革新は極めて目覚しく,分野や応用範囲も多岐にわたる。このような中で,電子機器やその応用分野についての正しい知識を習得するためには,電子工学の基礎を系統的に学ぶことが重要と考えられる.本授業では初めて学ぶ学生でもできるだけ全体が理解できるよう,図や映像,演習問題を積極的に活用する.本授業を電子工学入門の第一歩としていただければ幸いである.

研 究 室 A棟(A-204)
内線電話 8935
e-mail: nogeアットマークmaizuru-ct.ac.jp (アットマークは@に変えること。)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバス内容の説明,真空中の電子 ①電子の電荷量や質量などの基本的性質を説明できる。
2週 物質からの電子放出  ①電子の電荷量や質量などの基本的性質を説明できる。
3週 水素原子のスペクトル ②原子の構造を説明できる。
4週 電子の量子状態 ②原子の構造を説明できる。
④パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。
5週 シュレディンガー方程式 ②原子の構造を説明できる。
6週 エネルギーバンドの形成 ③エネルギーバンド図を説明できる
7週 エネルギーバンドと電気伝導性 ③エネルギーバンド図を説明できる
⑥真性半導体、不純物半導体を説明できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 電子管 ⑤電子管の構造について説明でき、電流、電圧の説明ができる。
10週 光電変換電子管 ⑤電子管の構造について説明でき、電流、電圧の説明ができる。
11週 pn接合ダイオード ⑥真性半導体、不純物半導体を説明できる。
⑦pn接合半導体の構造と理解し、バイポーラ、ユニポーラトランジスタについて説明できる。

12週 ショットキーダイオード ⑦pn接合半導体の構造と理解し、バイポーラ、ユニポーラトランジスタについて説明できる。
13週 バイポーラトランジスタ ⑦pn接合半導体の構造と理解し、バイポーラ、ユニポーラトランジスタについて説明できる。
14週 ユニポーラトランジスタ ⑦pn接合半導体の構造と理解し、バイポーラ、ユニポーラトランジスタについて説明できる。
15週 サイリスタ ⑦pn接合半導体の構造と理解し、バイポーラ、ユニポーラトランジスタについて説明できる。
16週 前期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000