CAD演習ⅡB

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 CAD演習ⅡB
科目番号 0206 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 指導書を配布する。 QuartusII Getting Started Manual, ALTERA (http://www.altera.co.jp)
担当教員 町田 秀和

到達目標

1 EDAツールの基本的な操作ができる。
2 ディジタル回路のシステム構成ができる。
3 階層設計ができる。
4 シミュレーションのための適切なテストデータ設計ができる。
5 回路図だけではなく、ハードウェア記述言語VHDLでの開発ができる。
6 書き込み可能IC(FPGA)によるプロトタイピングができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1EDAツールでの、階層化設計およびライブラリの活用ができ、さらに性能評価ができる。ディジタル回路系のEDA(CAD)ツールでの、シミュレーション用テストファイルを自分で設定ができる。ディジタル回路系のEDA(CAD)ツールでの、シミュレーション用テストファイルを自分で設定ができない。
評価項目2仕様書から、必要な回路要素を指摘し、ネットワーク構成でシステムを構築できる。基本的な組み合わせ論理回路の入出力端子の役割を把握し、ネットワーク構築ができる。基本的な組み合わせ論理回路の入出力端子の役割を把握できず、ネットワーク構築ができない。
評価項目3 仕様の変更に対応するように、ネットワークシステムを柔軟に構築できる。システムに必要な回路要素を指摘し、ネットワーク構成できる。システムに必要な回路要素を指摘できず、ネットワーク構成できない。
評価項目4FPGAのリソースを把握し、乗算器やPLLなどの機能を有効に生かせ、性能評価できる。FPGAのピンアサインを行え、評価ボードで演習できる。FPGAのピンアサインを行えず、評価ボードで演習できない。
評価項目5回路図だけではなく、ハードウェア記述言語VHDLでの開発ができる。ハードウェア記述言語VHDLの概要を知っている。 ハードウェア記述言語VHDLの存在を知らない。
評価項目6書き込み可能IC(FPGA)によるプロトタイピングができる。書き込み可能IC(FPGA)に書き込んだことがある。書き込み可能IC(FPGA)の存在を知らない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (C) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1.ICによる基本的な電子制御回路のEDA(電子回路設計自動化ツール)を用いた設計を理解する。
2.組み合わせ回路の基本的要素を理解する。
3.ネットワーク、ツリーおよびビットスライス構成を理解する。
4.同期回路設計法を理解する。
5.PWMモータドライバ、ロータリエンコーダ・カウンタ等の具体的なシステムの設計法を理解する。
6.書き込み可能IC(FPGA)によるプロトタイピング方法を理解する。
授業の進め方・方法:
演習を中心に授業を進める。講義内容は具体的なパソコンの操作を説明しに指導書によって演習を進める。毎回、一つの課題をこなし、そのシミュレーション結果を適切に説明できることを要求する。
注意点:
【履修上の注意】
1.事前にシラバスを見て指導書の該当個所を読み、疑問点を明確にする。
2.授業では、指導書のシステムの要求を良く理解し、シミュレーション結果を適切に説明できるようにする。

【成績の評価方法・評価基準】
各課題のシミュレーション結果の波形図面の提出状況(70%)および回路動作の説明具合(30%)を勘案し、到達目標の到達度を評価する。60%以上の到達度をもって合格(C以上)とする。

【学生へのメッセージ】
 まず第一に、ディジタル論理回路に興味をもって欲しい。そして、大規模なICがパソコンを用いて設計できるという事実を理解しよう。そのためには、実際の電気製品にどのようなディジタルシステムが実現されているのかを普段から気にかけよう。その次に、パソコンでEDAツールを実際に操作してみよう。ダイナミックに動作確認できるということは、それだけで深い理解に繋がる。例えば、非同期回路ならばどうしても、ヒゲのようなパルスが混入してしまうというようなことである。そこまでくれば、後一歩進んで、書き込み可能IC(FPGA)で実現してみよう。独力でICが製作できるという実感が得られる。そうなれば、将来の夢に対してこれをどのように応用すれば良いかが自然に分かるようになるだろう。その夢を実現するのは君自身しかいない。楽しく勉強し、夢を実現する実力を養ってほしい。

【教員の連絡先】
教 員 名 町田 秀和
研 究 室 A棟 2階 (A-220)
内線電話 8957 
e-mail: machidaアットマークmaizuru-ct.ac.jp (アットマークは@に変えること。)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバス内容の説明,資料配布、課題の概要説明 1 ICによる基本的な電子制御回路のEDA(電子回路設計自動化ツール)を用いた設計を理解する。
2週 EDAツールのFPGA実現のデモ 1 ICによる基本的な電子制御回路のEDA(電子回路設計自動化ツール)を用いた設計を理解する。
3週 (1)基本的な組み合わせ回路のガイダンス (1-1)デコーダ 2 ディジタル回路のシステム構成ができる。
4週 (1-2) マルチプレクサ 3 ネットワーク、ツリーおよびビットスライス構成を理解する。
5週 (1-3)エンコーダ 3 ネットワーク、ツリーおよびビットスライス構成を理解する。
6週 (1-4)インクリ/デクリメンタ、桁上げ先見回路 3 ネットワーク、ツリーおよびビットスライス構成を理解する。
7週 (1-5)加減算器、10進加算器 3 ネットワーク、ツリーおよびビットスライス構成を理解する。
8週 (1-6)n-bit入力加算器 3 ネットワーク、ツリーおよびビットスライス構成を理解する。
4thQ
9週 (1-7)10進数/2進数変換器 3 ネットワーク、ツリーおよびビットスライス構成を理解する。
10週 (1-8)コンパレータ 3 ネットワーク、ツリーおよびビットスライス構成を理解する。
11週 (2)同期回路の応用例:(2-1)同期回路プリミティブ 4 同期回路設計法を理解する。
12週 (2-1)シンクロナイザ 4 同期回路設計法を理解する。
13週 (2-2)PWMモータドライバの設計 5 PWMモータドライバ、ロータリエンコーダ・カウンタ等の具体的なシステムの設計法を理解する。
14週 (2-3)ロータリエンコーダカウンタ設計 5 PWMモータドライバ、ロータリエンコーダ・カウンタ等の具体的なシステムの設計法を理解する。
15週 FPGA評価ボードへのフィッティング 5 PWMモータドライバ、ロータリエンコーダ・カウンタ等の具体的なシステムの設計法を理解する。
16週 動作確認実験とシステム(製品)化へ向けての考察 5 PWMモータドライバ、ロータリエンコーダ・カウンタ等の具体的なシステムの設計法を理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合702000100100
基礎的能力0000000
専門的能力702000100100
分野横断的能力0000000