環境工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 環境工学Ⅰ
科目番号 0044 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建設システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 山崎慎一ら 「PELシリーズ 環境工学」(実教出版)
担当教員 山崎 慎一

到達目標

1 環境問題のしくみを説明できる。
2 生物の誕生,物質循環,人類とエネルギーの関係などが説明できる。
3 様々な地球規模の環境問題を理解し,その具体的な取り組みについて説明できる。
4 将来のエネルギー問題に対する持続可能な社会の構築について説明できる。
5 高度経済成長期以降の公害問題を理解し,行政や地域社会の責任を説明できる。
6 各種水質指標の意味を理解でき,水質汚濁問題の原因やその対策について説明できる。
7 富栄養化問題を理解し,環境基準が達成されない原因やその対策について説明できる。
8 水質指標の濃度計算,原単位を使った負荷量計算ができ,水質汚濁の状態が説明できる。
9 下水道の役割、現状、汚水処理整備の種類を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1環境問題のしくみを十分理解し説明できる。環境問題のしくみを理解し説明できる。環境問題のしくみを説明できない。
評価項目2生物の誕生,物質循環,人類とエネルギーの関係を十分理解し説明できる。生物の誕生,物質循環,人類とエネルギーの関係を理解し説明できる。生物の誕生,物質循環,人類とエネルギーの関係を説明できない。
評価項目3様々な地球規模の環境問題を十分理解し,その具体的な取り組みを説明できる。 様々な地球規模の環境問題を理解し,その具体的な取り組みを説明できる。 様々な地球規模の環境問題やその具体的な取り組みを説明できない。
評価項目4将来のエネルギー問題に対する持続可能な社会の構築を十分説明できる。将来のエネルギー問題に対する持続可能な社会の構築を説明できる。将来のエネルギー問題に対する持続可能な社会の構築を説明できない。
評価項目5高度経済成長期以降の公害問題を理解し,行政や地域社会の責任を十分説明できる。高度経済成長期以降の公害問題を理解し,行政や地域社会の責任を説明できる。高度経済成長期以降の公害問題や行政や地域社会の責任を説明できない。
評価項目6各種水質指標の意味を理解でき,水質汚濁問題の原因やその対策を十分説明できる。各種水質指標の意味を理解でき,水質汚濁問題の原因やその対策を説明できる。各種水質指標の意味,水質汚濁問題の原因やその対策を説明できない。
評価項目7富栄養化問題を理解し,環境基準が達成されない原因やその対策を十分に説明できる。富栄養化問題を理解し,環境基準が達成されない原因やその対策を説明できる。富栄養化問題,環境基準が達成されない原因やその対策を説明できない。
評価項目8水質指標の濃度計算,原単位を使った負荷量計算ができ,水質汚濁の状態を十分に理解できる。水質指標の濃度計算,原単位を使った負荷量計算ができ,水質汚濁の状態を理解できる。水質指標の濃度計算,原単位を使った負荷量計算ができず,水質汚濁の状態を理解できない。
評価項目9下水道の役割、現状、汚水処理整備の種類を十分に説明できる。下水道の役割、現状、汚水処理整備の種類を説明できる。下水道の役割、現状、汚水処理整備の種類を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (F) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この科目は,企業で水処理関連の環境保全装置の開発や設計を担当していた教員が,その経験をいかして,汚染物質の管理手法について講義形式で授業を行うものである。

【授業目的】
環境問題の歴史や持続可能な社会,河川や湖沼などの公共用水域における水環境の汚染原因の調査方法や下水処理による対策方法などについて,身近な例を掲げながら分かり易く解説する。この講義では,主に環境問題と環境政策,水環境の保全に関する知識を総合的に学習し,実務に応用できる基礎知識を身につける。

授業の進め方・方法:
【授業方法】
下記の授業計画に従って講義を行い,課題を行って内容の理解度や到達度を評価する。欠課した時間に配布する課題は,登校後に速やかに受領して提出期限までに提出すること。また,ノートは定期試験後に提出すること。

【学習方法】
事前・事後学習として課題は手書きで提出する。課題はSNSで調べたり(出典を明記),周囲の学生とディスカッションをしても構わないが,自分で考えた解答を書くこと(他人の解答を写してはいけない)。また,授業中はノートをとること。

注意点:
【成績の評価方法・評価基準】
定期試験を実施する。試験時間は50分とする。成績は定期試験の成績60%,課題30%,ノート10%で評価する。定期試験は,到達目標に対する到達度を評価基準とする。本科目は学修単位のため,以下の標準学習時間を設定した自主学習を累計45時間分以上実施して提出しなければ成績が60点を超えた場合でも59点として扱い単位を認定しない。
・全15回の授業に対して,2.5時間の事前・事後学習。計37.5時間分。
・定期試験勉強のための課題学習7.5時間。

【教員の連絡先】
研究室 A棟3階(A-333)
内線電話 8987
e-mail:  s.yamazaki アットマーク maizuru-ct.ac.jp(アットマーク は@に変えること)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバス内容の説明,環境問題とは
地球の地球の成り立ち,物質循環
1,2
2週 人類とエネルギーの関係,地球環境問題 2,3
3週 地球温暖化への緩和策と適用策
4週 エネルギー問題と持続可能な社会,技術者倫理
5週 低炭素社会への取組,持続可能性の評価
6週 四大公害病,公害対策基本法,環境基本法
7週 環境基準,循環型社会形成推進法
8週 中間試験
2ndQ
9週 水質汚濁の発生源と原因物質
10週 水質汚濁の管理指標 6,8
11週 汚濁負荷量,汚濁原単位 6,8
12週 自浄作用と生物濃縮 6,8
13週 富栄養化現象(栄養塩,赤潮・青潮、水質障害)
14週 水質保全対策(環境基準達成率)
15週 下水道の役割としくみ
16週 (15週の後に期末試験を実施)
期末試験返却・到達度確認

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理技術者倫理環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3前1,前2,前3
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3前4,前5
専門的能力分野別の専門工学建設系分野環境地球規模の環境問題を説明できる。3前1,前2,前3,前4,前5
環境と人の健康との関わりを説明できる。3前6,前7
過去に生じた公害の歴史とその内容(環境要因と疾病の関係)について、説明できる。3前6,前7
水の物性、水の循環を説明できる。3前9,前10,前11
水質指標を説明できる。3前9,前10,前11
水質汚濁の現状を説明できる。3前9,前10,前11
水質汚濁物の発生源と移動過程を説明でき、原単位、発生負荷を含めた計算ができる。3前9,前10,前11
水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。3前12,前13
水質汚濁の防止対策・水質管理計画(施策、法規等)を説明できる。3前14
物質循環と微生物の関係を説明できる。3前1
下水道の役割と現状、汚水処理の種類について、説明できる。3前15

評価割合

試験発表相互評価実技等ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力0000000
専門的能力60000400100
分野横断的能力0000000