鋼構造学

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 鋼構造学
科目番号 0091 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建設システム工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 舘石和雄「鋼構造学,土木・環境系コアテクストシリーズ」(コロナ社)
担当教員 中尾 尚史

到達目標

1 鋼構造物の種類・特徴・適用範囲,設計に必要な共通の基本事項を把握し説明できる。
2 鋼材の種類と特性を把握し説明できる。
3 鋼部材の耐荷性状とその設計法が把握でき,鋼構造の簡単な設計と強度照査ができる。
4 鋼部材の接合法の種類と継手設計を把握し説明できる。基本的な継手の設計と強度の評価ができる。
5 建物の仕口および柱脚の設計法を把握し説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1鋼構造物の種類・特徴・適用範囲,その設計に必要な共通の基本事項を理解し,他者に説明できる。鋼構造物の設計に必要な共通の基本事項を理解している。鋼構造物の設計に必要な共通の基本事項が理解できていない。
評価項目2鋼材の種類と特性を把握し,他者に説明できる。鋼材の特性を把握している。鋼材の特性が把握できていない。
評価項目3鋼部材の耐荷性状とその設計法を把握し,簡単な鋼構造が設計できる。鋼部材の耐荷性状とその設計法を把握している。鋼部材の耐荷性状と設計法が把握できていない。
評価項目4鋼部材の接合法を理解し,他者に説明ができる。基本的な継手の設計と強度の評価ができる。鋼部材の接合部に対し,基本的な継手の設計と強度の評価ができる。鋼部材の接合部に対し,基本な継手の設計と強度の評価ができない。
評価項目5建物の仕口および柱脚の種類と設計法を理解し,他者に説明できる。建物の仕口および柱脚の種類と設計法が説明できる。建物の仕口および柱脚の設計法が説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
【授業目的】
1 本教科の教育目標は、社会基盤施設や建物の整備にあたって,鋼構造の果たす役割を理解した上で,鋼構造の設計に必要な基本事項と適用領域を系統立てて学び、鋼構造の設計ができるようになるところにある。
2 本教科の講義目的は、鋼構造の設計に関わる事項を講義形式で教授し、その学問内容が究められるようになるところにある。

【Course Objectives】
The aim of this course is to study the fundamentals and application methods required, to design steel structures synthetically.

授業の進め方・方法:
【授業方法】
鋼構造物の代表に鋼橋(steel bridge)や鉄骨建物(steel building)がある。講義中心の授業でそれらの設計に関わる事項を教授する。すでに修得している基本的な学問は学生への質問によって確認する。また、鋼構造の設計をより深く理解するため、必要に応じて授業内および時間外に演習課題を課す。

【学習方法】
予習:教科書・プリント・パワーポイント資料などを講義の前に読んでおき、疑問な点を明らかにしておく。
授業:自ら講義と演習に積極的に取り組む。
復習:授業で得た知識を整理し、演習問題を解いて理解を深める。
本科目は学修単位科目である。課せられる事前学習およびレポート課題はすべて実施・提出しなければならない。
注意点:
【定期試験の実施方法】
中間と期末に試験を行う(2回)。いずれの試験も時間は50分である。電卓の持ち込みを可とする。

【成績の評価方法・評価基準】
成績は、つぎの2項目の合計点でもって総合的に評価する。①中間と期末の2回の試験の平均点(60%),②各単元の演習や必要に応じて課したレポート課題の評価点(40%)。
到達目標に基づいて、①鋼構造物の基本事項、②鋼材の特性、③鋼部材の耐荷性状と設計法、④鋼部材の接合法,⑤建物の仕口および柱脚,に対する到達度を判定し、成績を評価する。

【履修上の注意】
毎授業には電卓を持参すること。本科目は学修単位科目であり,講義での学習と,授業外での自己学習から成り立つものである。そのため,各単元の事前学習の実施と講義終了後に自己学習としてのレポート課題を課す。

【教員の連絡先】
研究室 A棟2階(A-222)
内線電話 8983
e-mail: tamadaアットマークmaizuru-ct.ac.jp (アットマークは@に変えること。)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバスの説明
鋼構造物概論【pp.2-10】
2週 鋼構造物の設計法(その1 構造設計の原理と安全性の照査)【pp.12-22】
3週 鋼構造物の設計法(その2 設計法の歴史的変遷と設計基準の改善)【pp.12-22】
4週 構造設計(荷重)と構造解析【プリント】
鋼材(その1 鋼の基本的性質)【pp.24-33】
1,2
5週 鋼材(その2 鋼材の種類と設計材料強度)【pp.33-38】
6週 引張を受ける部材の力学【pp.40-46】
7週 鋼構造の座屈設計論【プリント】
8週 中間試験 1,2
4thQ
9週 圧縮を受ける部材の力学(その1 鋼柱)【pp.48-62】
10週 圧縮を受ける部材の力学(その2 全体と局部の連成座屈, 圧縮部材の設計)
11週 曲げを受ける部材の力学【pp.101-123】
12週 高力ボルト継手【pp.147-160】
13週 溶接継手【pp.133-145】
14週 鋼構造の維持管理(腐食と防食)【pp.162-174】
疲労(疲労設計に及ぼす要因)【pp.176-188】
15週 建物の仕口の構造と設計【プリント】
16週 (15週目の後に期末試験を実施)
期末試験返却・達成度確認
3,4,5

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造鋼材・溶接の許容応力度について説明できる。4
軸力のみを受ける部材の設計の計算ができる。4
軸力、曲げを受ける部材の設計の計算ができる。4
曲げ材の設計の計算ができる。4
継手の設計・計算ができる。4
高力ボルト摩擦接合の機構について説明できる。4
溶接接合の種類と設計法について説明できる。4
仕口の設計方法について説明ができる。4
柱脚の種類と設計方法について説明ができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力0000000
専門的能力60000400100
分野横断的能力0000000