通信工学

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 通信工学
科目番号 0208 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建設システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 植松友彦「よくわかる通信工学」(オーム社)
担当教員 金山 光一

到達目標

1 通信の歴史と通信システムの基本構成を説明できる。
2 振幅変調,周波数変調の数式表現を理解できる。
3 ディジタル信号の情報通信への適用について説明できる。
4 通信網の資源利用について理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1通信の歴史と通信システムの基本構成を説明できる。 通信の歴史と通信システムの基本構成を記憶している。 通信の歴史と通信システムの基本構成を説明できない。
評価項目2振幅変調,周波数変調の数式表現を理解できる。振幅変調,周波数変調の数式表現を記憶している。振幅変調,周波数変調の数式表現を理解できない。
評価項目3ディジタル信号の情報通信への適用について説明できる。 ディジタル信号の情報通信への適用方法を記憶している。 ディジタル信号の情報通信への適用について説明できない。
評価項目4通信網の資源利用を理解できる。通信網の資源利用を記憶している。通信網の資源利用を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【授業目的】
インターネットに代表されるコンピュータネットワークの急速な発展と普及により,通信システムや情報通信ネットワークの社会における重要性が増大している。本科目では,通信システムの基本構成,信号波の解析,振幅変調,周波数変調について学習する。授業では最新のトピックを取り上げながら,通信をとりまく基本的な事項に関して工学的な立場から学習する。この科目は企業で光通信システムの研究開発を担当していた教員が、その経験を活かし、通信工学の基礎と応用について講義形式で授業を行うものである。
【Course Objectives】
The purpose of this course is to study fundamental concepts of communication engineering.


授業の進め方・方法:
【授業方法】
 講義を中心に授業を進める。その展開の中では,すでに修得しているべき基本事項について復習や学生に質問しながら,基本事項の整理を行う。通信工学は現代の情報化社会インフラの基礎であるため,身近な事例を引用しながら,基礎的な事項を説明する。また,理解を深めるために,必要に応じて演習問題や課題を課す。

【学習方法】
通信工学の理解には初歩的な信号処理の知識が必要であるので,これらについて復習しておくこと。通信工学に用いられる信号処理は,他の工学分野においても適用されることが多く,基本的な考え方を身につけるよう意識する必要がある。信号処理に関する書籍は図書館に開架されているので,これらで自発的に学習されたい。本科目は授業での学習と授業外での自己学習で成り立つものであるので授業以外の時間に教科書や配布資料を読んで内容を理解し、教科書の章末問題を解いて理解を深めてください。
注意点:
【定期試験の実施方法】
中間・期末の2回の試験を行う。
試験時間は50分とする。
持ち込みは電卓を可とする。

【成績の評価方法・評価基準】
成績の評価方法は,2回の試験の平均値で定期試験結果を評価する(60%)。各単元の演習や必要に応じて課す課題やレポートの評価(40%)との合計をもって総合成績とする。到達目標である通信の歴史と通信システムの基本構成を説明できることの到達度を評価基準とする。

【履修上の注意】
課題は必ず提出すること。
理解度を確認するため,定期的にレポートを課す。

【学生へのメッセージ】
現代社会において,私たちはあらゆる場面で通信工学の恩恵を受けている。テレビや携帯電話,インターネットだけでなく非接触で料金決済ができる公共交通機関改札のパスカードにも通信技術が用いられている。今後はIoTなどによりモノとモノ,モノと人との通信も増大するといわれている。このような社会基盤として重要な通信技術を学び,安全で快適な社会を構築していく人材となって活躍していただきたいと思う。
なお,この科目は数式を用いた説明が多いため,数式の理解や演算に時間がかかる場合がある。そのため試験直前の勉強で単位が取れると思ったら大間違いである。授業では数式の意味を理解し,授業以外の自主学習で数式の取扱いに習熟するように心がける必要がある。不測の事情で授業に欠席すると重要な概念が欠落し,その後の授業についていけなくなるので,健康と体力そして不測の事態に遭遇しないように注意して受講してほしい。

【教員の連絡先】
研究室 A棟2階(A-206)
内線電話 8995
e-mail: kanayamaアットマークmaizuru-ct.ac.jp (アットマークは@に変えること。)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバス内容の説明,通信システムの基本構成 1 通信の歴史と通信システムの基本構成を説明できる。
2週 周期関数のフーリエ級数展開
フーリエ変換
2 振幅変調,周波数変調の数式表現を理解できる。
3週 フーリエ変換の性質
連続時間システム
2 振幅変調,周波数変調の数式表現を理解できる。
4週 搬送波と変調
振幅変調
2 振幅変調,周波数変調の数式表現を理解できる。
5週 周波数変調 2 振幅変調,周波数変調の数式表現を理解できる。
6週 雑音の基礎 2 振幅変調,周波数変調の数式表現を理解できる。
7週 復習と演習 1 通信の歴史と通信システムの基本構成を説明できる。
2 振幅変調,周波数変調の数式表現を理解できる。
8週 定期試験 1 通信の歴史と通信システムの基本構成を説明できる。
2 振幅変調,周波数変調の数式表現を理解できる。
2ndQ
9週 パルス振幅変調,標本化定理 3 ディジタル信号の情報通信への適用について説明できる。
10週 PCM 3 ディジタル信号の情報通信への適用について説明できる。
11週 FDM、TDM 3 ディジタル信号の情報通信への適用について説明できる。
12週 通信網,スイッチ回路網 4 通信網の資源利用について理解する。
13週 パケット交換とATM 4 通信網の資源利用について理解する。
14週 トラヒック理論の基礎 4 通信網の資源利用について理解する。
15週 復習と演習 3 ディジタル信号の情報通信への適用について説明できる。
4 通信網の資源利用について理解する。
16週 前期期末試験返却,到達度確認 3 ディジタル信号の情報通信への適用について説明できる。
4 通信網の資源利用について理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力0000000
専門的能力60000400100
分野横断的能力0000000