制御工学特論(ES)

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 制御工学特論(ES)
科目番号 0021 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:なし / 教材:必要に応じて資料を配布する。
担当教員 高木 太郎

到達目標

1 システムを状態空間表現で記述できる。
2 可制御性を判別でき,極配置法によりコントローラを設計できる。
3 可観測性を判別でき,オブザーバを設計できる。
4 リアプノフの安定定理により安定判別ができる。
5 最適レギュレータによりコントローラ設計できる。
6 制御におけるs平面とz平面の関係が説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1システムの状態空間表現を十分に理解し,記述できる。システムを状態空間表現で記述できる。システムを状態空間表現で記述できない。
評価項目2可制御性,極配置法によるコントローラ設計法を十分に理解し,設計できる。可制御性を理解し,極配置法によるコントローラ設計ができる。可制御性を理解できず,極配置法によるコントローラ設計ができない。
評価項目3可観測性,オブザーバを十分に理解し、設計できる。可観測性を理解し,オブザーバを設計できる。可観測性を理解できず,オブザーバを設計できない。
評価項目4リアプノフの安定定理を十分に理解し,安定判別ができる。リアプノフの安定定理による安定判別ができる。リアプノフの安定定理による安定判別ができない。
評価項目5最適レギュレータを十分に理解し,コントローラ設計できる。最適レギュレータによりコントローラ設計できる。最適レギュレータによりコントローラ設計できないる。
評価項目6制御におけるs平面とz平面の関係を十分に理解し,説明できる。制御におけるs平面とz平面の関係を説明できる。制御におけるs平面とz平面の関係を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (ES-ⅱ) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【授業目的】
「制御工学」の目的のひとつとして,どのように目的の動作をさせるコントローラを設計するかということが挙げられる。本科目では制御工学の中でも「現代制御」と呼ばれる手法の基礎を習得し,さらに離散時間系に対する制御の基礎について学ぶことを目的としている。

【Course Objectives】
One of the purposes of "control engineering" is working out how to design a controller which will early out the target operations. Accordingly, this subject aims at acquiring a basic knowledge of "modern control theory" and learn a basic discrete time system control.
授業の進め方・方法:
【授業方法】
講義を中心に具体例を交えながら授業を進めていく。主に黒板を使用する。また,講義内容の理解を深めるため,適宜レポート課題を与え,提出を求める。

【学習方法】
1.黒板の説明は,必ずノートにとる。理解できないところがあれば質問すること。
2.演習問題を何も見ずに解けるようになるまで理解すること。
3.前回の授業内容を復習すること。疑問等は次の授業で質問するか,研究室まで質問に来ること。
注意点:
【定期試験の実施方法】
定期試験を実施する。時間は50分とする。

【成績の評価方法・評価基準】
つぎの2つの合計をもって総合成績とする。
・定期試験の結果(70%)
・自己学習の評価:レポート課題(30%)
 ※到達目標の1~5の項目に対する到達度を評価基準とする。

【履修上の注意】
 授業外の自己学習(演習と復習)も必要である。そのため,適宜,授業外の自己学習のためのレポート課題を課す。
 授業中はノートを真面目にとること。

【教員の連絡先】
研究室 A棟2階(A-201)
内線電話 8953
e-mail:  t.takagiアットマークmaizuru-ct.ac.jp(アットマークは@に変更のこと)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明,制御工学の歴史
2週 (状態空間表現)状態空間表現の例
3週 (状態空間表現)状態空間表現と伝達関数表現の関係
4週 (時間応答)遷移行列の定義,性質,遷移行列の求め方
5週 (時間応答)極と漸近安定性,入出力安定性,極と過渡特性
6週 (状態フィードバック制御)レギュレータ制御,可制御性の概念
7週 (状態フィードバック制御)可制御性の判別
8週 (状態フィードバック制御)可制御性と極配置
2ndQ
9週 (状態フィードバック制御)アッカーマンの極配置アルゴリズム
10週 (サーボシステム)内部モデル原理,積分型コントローラの設計
11週 (オブザーバ)同一次元オブザーバ
12週 (リアプノフの安定性理論)リアプノフの意味での安定性と判別条件
13週 (リアプノフの安定性理論)リアプノフ方程式と安定性
14週 (最適レギュレータ)最適レギュレータ問題の可解条件,リカッチ方程式の解法 2,3,4,5
15週 (離散時間系)離散化,量子化,エリアシング,z変換について
16週 (15 週目の後に期末試験を実施)
期末試験返却・達成度確認

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000