建築耐震工学

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 建築耐震工学
科目番号 0051 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 西川孝夫・荒川利治・久田嘉章・曽田五月也・藤堂正喜:「建築の振動―応用編―」,朝倉書店。
担当教員 渡部 昌弘

到達目標

1 強震動地震動について説明できる。
2 地震動のスペクトル解析の計算ができる。
3 多自由度系の地震応答解析について説明できる。
4 保有水平耐力計算や限界耐力計算法について説明できる。
5 建築構造物の免震や制震用ダンパー,地盤と建物の動的相互作用について説明できる。
6 地球の構造および地震活動度について説明できる。
7 過去の地震被害を受けた建物の破壊等の特徴について理解している。
8 地震による構造物の被害と対策について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1強震動地震動について詳細に説明できる。 強震動地震動について説明できる。 強震動地震動について説明できない。
評価項目2地震動のスペクトル解析の計算ができるとともに、他人に説明できる。 地震動のスペクトル解析の計算ができる。 地震動のスペクトル解析の計算ができない。
評価項目3多自由度系の地震応答解析について詳細に説明できる。 多自由度系の地震応答解析について説明できる。 多自由度系の地震応答解析について説明できない。
評価項目4保有水平耐力計算や限界耐力計算法について詳細に説明できる。 保有水平耐力計算や限界耐力計算法について説明できる。 保有水平耐力計算や限界耐力計算法について説明できない。
評価項目5建築構造物の免震や制震用ダンパー,地盤と建物の動的相互作用について詳細に説明できる。 建築構造物の免震や制震用ダンパー,地盤と建物の動的相互作用について説明できる。 建築構造物の免震や制震用ダンパー,地盤と建物の動的相互作用について説明できない。
評価項目6地球の構造および地震活動度について詳細に説明できる。 地球の構造および地震活動度について説明できる。 地球の構造および地震活動度について説明できない。
評価項目7過去の地震被害を受けた建物の破壊等の特徴について理解しているとともに,他人に説明できる。 過去の地震被害を受けた建物の破壊等の特徴について理解している。 過去の地震被害を受けた建物の破壊等の特徴について理解していない。
評価項目8地震による構造物の被害と対策について詳細に説明できる。 地震による構造物の被害と対策について説明できる。 地震による構造物の被害と対策について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【授業目的】
建物の地震応答解析法や耐震設計法に関する実用的な知識と能力を身につけ,耐震問題に対する知識と問題解決能力を高め,地域の建築物を対象として実務に役立つ対処法を修得することにある。
1.1自由度系および多自由度系の建物の振動に関する基礎的事項を学び,振動現象を体系的に理解することができる。
2.多自由度系建物の地震時応答特性について理解する。
3.建物の耐震設計法について理解する。

【Course Objectives】
1. To understand vibration phenomenon through fundamental theory for multi-degree of freedom system.
2. To understand free and forced vibration responses for one and multi-degree of freedom systems against earthquake ground motions.
3. To understand seismic resistant design for various structures.

授業の進め方・方法:
【授業方法】
建築構造の振動理論,地震応答解析および耐震設計法に関する演習を中心に授業を進める。ExcelやFORTRAN言語プログラムを使用して地震応答を図化することで理解を深める。また,耐震設計問題として,限界耐力計算法に関する講義と演習を行う。さらに,授業内容の理解を深めるために,FORTRAN言語によるプログラムを通じて多自由度系建物の地震応答に関する理解を深める。
授業内容の理解と応用を兼ねた自己学習の一環として演習課題レポートを4回課す。

参考書:
西川孝夫・荒川利治・久田嘉章・曽田五月也・藤堂正喜:「建築の振動」,朝倉書店。
大崎順彦:「建築振動理論」,彰国社。
大崎順彦:「新・地震動のスペクトル解析入門」,鹿島出版会。

【学習方法】
1.事前の予習では,シラバスを見て,教科書の該当箇所を読み,疑問点や質問点等を明確にする。
2.建築における耐震工学の理解を深め,応用力を養うために演習等の課題を含む復習として4時間程度の自己学習を義務付け,演習課題のレポートは指定した期日までに提出する。

注意点:
【定期試験】
無し

【成績の評価方法・評価基準】
1,2自由度系および多自由度系の振動解析や地震応答解析に関する演習課題の提出結果(80%)および授業中に行う演習問題の成果(20%)により成績の評価を行う。

【履修上の注意】
授業の関係資料や演習問題等は,http://w3.maizuru-ct.ac.jp/ にて公開する。

【教員の連絡先】
研究室 A棟2階(A-208)
内線電話 8981
e-mail: m.watabe*(*は@maizuru-ct.ac.jp)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバスの説明,地震と地震動 1,6,7,8
2週 強震動地震学(経験式,震源特性・伝播特性・サイト特性) 1,6,7,8
3週 強震動予測と地震ハザードマップ 1,6,7,8
4週 地震動のスペクトル解析(フーリエ解析,固有振動数,減衰定数)
5週 動的耐震計算(動的計算に用いる入力地震動・応答スペクトル)
6週 工学的基盤における地震動
7週 SHAKEプログラムを用いた地表面地震動と応答スペクトル
8週 動的耐震計算(時刻歴応答計算法)
モーダルアナリシスによる応答計算
4thQ
9週 動的耐震計算(時刻歴応答計算法)
多質点系建物モデルの非線形応答計算
10週 時刻歴応答計算によらない動的耐震計算 3,4
11週 時刻歴応答計算によらない動的耐震計算
 保有水平耐力計算
3,4
12週 時刻歴応答計算によらない動的耐震計算
限界耐力計算
3,4
13週 時刻歴応答計算によらない動的耐震計算
限界耐力計算
3,4
14週 時刻歴応答計算によらない動的耐震計算
限界耐力計算
5,8
15週 免震・制震用ダンパー
地盤と建物の動的相互作用
5,8
16週 到達度確認

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00020800100
基礎的能力0000000
専門的能力00020800100
分野横断的能力0000000