特別実験

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 特別実験
科目番号 0062 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 学修単位: 4
開設学科 総合システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 通年 週時間数 前期:6 後期:6
教科書/教材 なし
担当教員 金山 光一,中川 重康,片山 英昭,内海 淳志,伊藤 稔,石川 一平,高木 太郎,若林 勇太

到達目標

1 マニュアルを参照して, 機器やシステムの操作,データの収集ができる。
2 実験データの意味を咀嚼でき,理論と実験結果の両面から考察し結論を導き出せる。
3 実験結果を的確に記述できリポートを作成できる。
4 実験に臨む心構え,実験中の態度・姿勢を体得している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1マニュアルを参照して, 機器やシステムの操作,データの収集ができる。機器やシステムの操作,データの収集ができる。マニュアルを参照して, 機器やシステムの操作,データの収集ができない。
評価項目2実験データの意味を咀嚼でき,理論と実験結果の両面から考察し結論を導き出せる。理論と実験結果の両面から考察し結論を導き出せる。実験データの意味を咀嚼でき,理論と実験結果の両面から考察し結論を導き出せない。
評価項目3実験結果を的確に記述できリポートを作成できる。実験結果を記述できリポートを作成できる。実験結果を的確に記述できリポートを作成できない。
評価項目4実験に臨む心構え,実験中の態度・姿勢を体得し,実践している。実験に臨む心構え,実験中の態度・姿勢を体得している。実験に臨む心構え,実験中の態度・姿勢を体得していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (G) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この科目は,電気電子システムの設計・分析手法等について実験形式で授業を行うものである。3週間分の授業は、企業で電子デバイスの設計を担当していた者が担当する。

【授業目的】
1 専門分野における研究開発に携わるための基礎的能力を育成する。
2 基礎となる工学現象に関する事項について実験データに基づいて論考する能力を育成する。
3 実験内容を的確に記述し報告書にまとめ上げる能力を育成する。

【Course Objectives】
1 Skills for successful making achievement of experiments and the basic faculty for engineers or researchers in their special field.
2 The faculty for deliberations regarding engineering problems based on experimental data.
3 Skills for writing reports on engineering experiments precisely.

授業の進め方・方法:
【授業方法】
第1回目はオリエンテーションを行い,実験テーマ,実験室の場所,班分けなどについて説明する。前期4テーマ,後期4テーマの実験を行う。各テーマの実験は3週間で完了する。テーマ毎にそれぞれの担当教員が指導し,オムニバス形式で実施する。実験を実施しない時間はレポート整理日とし,必要に応じて学生と担当教員が実験結果について議論する。

【学習方法】
1.実験に先立ち,実験テーマの概要,関連する基礎的事項を調べ,実験の目的や目指す内容をよく理解する。
2.実験方法の説明をよく聴き,実験手順をしっかり理解する。レポートで何を報告しなければならないかを把握する。
3.実験中は真剣に鋭く現象を観察する。実験データの物理的意味をよく考える。
4.十分考察し,自分自身の結論を導き出すこと。リポート作成においては,報告内容を的確に記述する。

注意点:
【定期試験の実施方法】
定期試験は行わず,各実験テーマのリポートの提出を義務づける。各テーマで与えられた演習課題もリポートに含まれる。

【成績の評価方法・評価基準】
テーマ毎のリポートを担当教員が評価する。各テーマの評価を平均して,60%以上の到達度をもって合格とする。
実験の無断欠席は原則として不合格(60点未満)とする。正当な理由で欠席した場合に限り補講を行う。

【学生へのメッセージ】
将来,技術者あるいは研究者として,実験によって何か新しい真理を見出そうとする場合や,開発した技術や商品を実験的に検証しようとする場面など,実験に直面することが多くあると思う。実験は一般的に費用がかかり,時間と労力も必要となる。したがって,実験の目的を果たせるように,細心の注意と十分な準備が必要である。また,実験データは貴重なものであり大切にしなければならない。場合によっては知的財産ともなり得るほどである。そのため,実験においては,正確さ,鋭い観察力,適切なデータ整理・分析・解析が必要であり,データを最大限有効に活用する能力が要求される。本実験を通じて,将来必要なこれらの基礎的素養を体得してほしい。
さらに,実験は報告書にまとめ報告を終えて初めて完了する。実験を行うことと報告書の提出は1セットであり,報告書の提出無くして実験が完了することはあり得ない。報告書にまとめることにより,知的財産として保管できるだけでなく,同じ実験を繰り返す必要が無くなり,成果を第三者と共有することができ,実験結果を一層価値あるものとすることができる。よりよいリポートが書けるように努力してほしい。

【教員の連絡先】
各テーマの担当者

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション(シラバスの説明など)
2週 テーマ1:データ圧縮/復号実験(担当:片山,情報通信実験室A107)
(1)データ圧縮/復号方法の説明とプログラム理解
1 マニュアルを参照して, 機器やシステムの操作,データの収集ができる。
2 実験データの意味を咀嚼でき,理論と実験結果の両面から考察し結論を導き出せる。
3 実験結果を的確に記述できリポートを作成できる。
4 実験に臨む心構え,実験中の態度・姿勢を体得している。
3週 (2)ハフマン符号を用いた圧縮/復号実験 同上
4週 (3)ZL77符号を用いた圧縮/復号実験,実験結果の整理及び考察 同上
5週 テーマ2:太陽エネルギー利用に関する実験(担当:中川,自然エネルギー実験室A105南)
(1)太陽光発電の説明,太陽光発電設備データ解析あるいは実験のテーマ決定
同上
6週 (2)太陽光発電設備データ解析あるいは実験 同上
7週 (3)グループディスカッションおよび考察 同上
8週 レポート整理
2ndQ
9週 テーマ3:半導体デバイスの作製実験(担当:内海,電気通信実験室C103)
(1)半導体デバイスの基礎学習,半導体デバイスの電流電圧特性の測定,作製実習の説明
同上
10週 (2)半導体デバイスの作製実習 同上
11週 (3)作製した半導体デバイスの評価と考察,グループディスカッション 同上
12週 テーマ4:進化的計算手法を用いた各種最適化問題の解法(担当:伊藤稔,共通実験室A223 中央)
(1)進化的計算手法およびプログラム実装方法の理解
同上
13週 (2)進化的計算手法を用いた最適化 同上
14週 (3)進化的計算手法を用いた最適化 同上
15週 レポート整理
16週
後期
3rdQ
1週 テーマ5:圧電振動子の動作解析(担当:金山,基礎電気実験室A104北)
(1)等価回路理論の説明と各種コンデンサの測定
同上
2週 (2)圧電振動子の特性測定 同上
3週 (3)各種コンデンサの分解調査 同上
4週 テーマ6:磁気浮上システムの制御系設計と実験(担当:若林,制御システム実験室C202)
(1)線形化および制御系設計,Matlab/Simulinkによるシミュレーション実験
同上
5週 (2)鉄球の磁気浮上位置決め制御実験 同上
6週 (3)実験データの整理,理論の再認識と結果の考察,リポート課題の演習 同上
7週 テーマ7:PLCによるFA制御実験実習(担当:石川,制御システム実験室C202)
(1)シーケンス制御の基礎実習
同上
8週 レポート整理
4thQ
9週 (2)PLCラダープログラムによる回路設計 同上
10週 (3)PLCによるFA制御実験 同上
11週 テーマ8:2軸ロボットの運動制御実験(担当:高木,低学年棟1階 情報システム開発支援室)
(1)ロボットのモデリングと角度制御実験
同上
12週 (2)2軸ロボットの運動学解析と軌道制御シミュレーション 同上
13週 (3)2軸ロボットの軌道制御実験,実験結果の整理と考察 同上
14週 レポート整理
15週 レポート整理
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力0000000
専門的能力00001000100
分野横断的能力0000000