水圏環境学

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 水圏環境学
科目番号 0114 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 なし
担当教員 四蔵 茂雄

到達目標

1 閉鎖性水域の生態系と水質の関係を理解する。
2 拡散方程式の構造を理解し,基本的な拡散問題の計算ができる。
3 湖沼・貯水池における成層の特性と水質現象の関係を理解し,説明できる。
4 海域における流れと環境負荷物質の移流・拡散および反応過程の関係を理解し,説明できる。
5 水質改善法について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複数の観点から理解できる。少なくとも一つの観点から理解できる。全く理解できない。
評価項目2複数の観点から理解し,計算ができる。少なくとも一つの観点から理解し,本質部分の計算ができる。全く理解できない。
評価項目3複数の項目を理解し,説明できる。少なくとも一つの項目を理解し,説明できる。全く理解できない。
評価項目4複数の項目を理解し,説明できる。目を理解し,説明できる。全く理解できない。
評価項目5複数の観点から説明できる。少なくとも一つの観点から説明できる。全く説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 本講義では湖沼・貯水池および海岸・海洋における水質とその改善に関する種々の問題を取り上げ,水理学・流体力学・環境工学およびこれらに関連した諸分野を基礎としたこれまでの成果や技術開発と将来の展望について講義する。なお,本講義の受講に際しては本科において水理学・環境工学・環境アセスメントまたは水力学・流体工学を受講していることが望ましい。
 The aim of this course is to understand the mechanism of eutrophication and the characteristics of flow field in a lake, a reservoir and an estuary and to study the improvement technologies for water quality. The topics in this course will include environmental standards, the ecosystem, diffusion and dispersion, stratification, eutrophication, and improvement of water quality. The latest numerical simulation technology on tidal current and nutrient distribution in estuaries is also introduced.
授業の進め方・方法:
 講義を中心に授業を進めるが,必要に応じて資料の配付,スライドを用いた説明を行う。環境問題は種々の要因が複雑に関係しているので,これらの相互関係を明確にすることに留意しながら講義を進める。また,授業中には復習も兼ねて基礎的事項に関する質問を随時行い,知識の定着を図る。なお,適時リポート課題を与える。
1.個々の講義項目は限定されたものであるが,環境問題は種々の要因が複雑に関係しているので,常に既学習内容との関連を考えながら理解することに努める。
2.課題,とくに論述式のものについては,十分な下調べを行い,理解を深めた上で記述する。
3.毎回の授業の前後には,予習・復習として4時間程度の自己学習を行うこと。なお.課題は自己学習に含まれる。
連絡先 研究室 A棟2階(A-222),内線番号 8989,e-mail: miwa@maizuru-ct.ac.jp
注意点:
本科目は授業での学習と授業外での自己学習で成り立つものである。
評価方法は定期試験とリポート課題に基づく。評価基準は,到達目標に基づき,定期試験結果(50%)と富栄養化問題,水質改善法等に関する自己学習としてのリポート課題の解答内容(50%)により,総合的に評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバス内容の説明,水圏環境学概説
2週 水質と水域における生態系の概要(3回)
有機汚濁,生化学的反応過程
生態系と水質,水質解析モデルの概要
1 閉鎖性水域の生態系と水質の関係を理解する。
3週 1 閉鎖性水域の生態系と水質の関係を理解する。
4週 1 閉鎖性水域の生態系と水質の関係を理解する。
5週 拡散と分散(3回)
拡散現象と支配方程式
開水路および海洋における移流拡散(分散)現象
2 拡散方程式の構造を理解し,基本的な拡散問題の計算ができる。
6週 2 拡散方程式の構造を理解し,基本的な拡散問題の計算ができる。
7週 2 拡散方程式の構造を理解し,基本的な拡散問題の計算ができる。
8週 湖沼・貯水池の水圏環境(3回)
水温成層,水域の流れと混合,富栄養化問題
水域の水質改善法
3 湖沼・貯水池における成層の特性と水質現象の関係を理解し,説明できる。
2ndQ
9週 3 湖沼・貯水池における成層の特性と水質現象の関係を理解し,説明できる。
10週 3 湖沼・貯水池における成層の特性と水質現象の関係を理解し,説明できる。
11週 海岸・海洋の水圏環境(3回)
海域の流れと物質輸送,海域の水質
4 海域における流れと環境負荷物質の移流・拡散および反応過程の関係を理解し,説明できる。
12週 4 海域における流れと環境負荷物質の移流・拡散および反応過程の関係を理解し,説明できる。
13週 閉鎖性海域の水質改善法 5 水質改善法について説明できる。
14週 水圏環境問題に対する研究の現状と課題
15週 水圏環境問題に対する研究の現状と課題
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50000500100
基礎的能力0000000
専門的能力50000500100
分野横断的能力0000000