システム制御工学

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 システム制御工学
科目番号 0115 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 川田昌克「MATLAB/Simulinkと実機で学ぶ制御工学―PID制御から現代制御まで―」(TechShare)
担当教員 川田 昌克

到達目標

① フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。
2 MATLAB/Simulinkの使用方法を理解する。
3 信号の離散化を行うことができる。
4 PID制御の各要素の役割を説明できる。
⑤ ブロック線図を用いて制御系を表現できる。
⑥ 制御系の過渡特性・定常特性について説明できる。
7 システムのモデリングを行うことができる。
8 極配置法によりコントローラを設計できる。
9 最適レギュレータによりコントローラ設計できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1フィードバック制御の概念と構成要素を十分に説明できる。フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。フィードバック制御の概念と構成要素を説明できない。
評価項目2MATLAB/Simulinkを十分に使用することができる。MATLAB/Simulinkを使用することができる。MATLAB/Simulinkを使用することができない。
評価項目3信号の離散化を適切に行うことができる。信号の離散化を行うことができる。信号の離散化を行うことができない。
評価項目4PID制御の各要素の役割を十分に説明できる。PID制御の各要素の役割を説明できる。PID制御の各要素の役割を説明できない。
評価項目5ブロック線図を用いて制御系を適切に表現できる。ブロック線図を用いて制御系を表現できる。ブロック線図を用いて制御系を表現できない。
評価項目6制御系の過渡特性・定常特性について十分に説明できる。制御系の過渡特性・定常特性について説明できる。制御系の過渡特性・定常特性について説明できない。
評価項目7システムのモデリングを適切に行うことができる。システムのモデリングを行うことができる。システムのモデリングを行うことができない。
評価項目8極配置法により適切にコントローラを設計できる。極配置法によりコントローラを設計できる。極配置法によりコントローラを設計できない。
評価項目9最適レギュレータにより適切にコントローラ設計できる。最適レギュレータによりコントローラ設計できる。最適レギュレータによりコントローラ設計できない。

学科の到達目標項目との関係

(B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
家電製品,化学プラント,自動車,ロボットなど様々なシステムを設計者の思い通りに動かすためには,対象とするシステムの特性を把握し,コントローラを設計する必要がある。このような役割を担うのが「制御工学」である。本科目では,いくつかの具体的事例を通じ,対象とするシステムを制御するための一連の流れを修得してもらうことを目的とする。
In order to move various systems, satisfactorily such as home electronics, equipment in chemical plants, a car, and a robot, it is necessary to grasp the characteristic of the target system and to design a controller. "Control engineering" fulfills such a role. This subject aims at achieving a series of flows in order to control the target system, this series is obtained through the study of examples.

授業の進め方・方法:
黒板,プロジェクタを使用し,配布するプリントの内容を詳しく説明する。また,講義だけでなく,LEGO MINDSTORMS NXT,MATLAB/Simulinkを利用した実習を伴う。
講義内容の理解を深めるため,適宜,レポート課題を与え,提出を求める。

参考書:
岡田養二,渡辺嘉二郎著「メカトロニクスと制御工学」(養賢堂)
須田信英ら著「PID制御」(朝倉書店)
小郷 寛,美多 勉著 「システム制御理論入門」(実教出版)
梶原宏之著「線形システム制御入門」(コロナ社)

注意点:
電卓を持参すること。
本科目は,授業での学習と授業外での自己学習で成り立つものである。そのため,適宜,授業外の自己学習のためのレポート課題を課す。 レポートは必ず授業開始時に提出すること。特別な事情がない限り,授業開始時以外にレポートは受け取らない。

【定期試験の実施方法】
定期試験を行う。時間は105分とする。
持ち込みは電卓を可とする。

【成績の評価方法・評価基準】
定期試験結果(70%)と自己学習としてのレポート課題の評価(30%)の合計をもって総合成績とする。
到達目標に基づき,各項目の理解の到達度を評価基準とする。

【学生へのメッセージ】
我々の回りある家電製品,化学プラント,自動車からロボットなどには,様々な制御技術が利用されている。これらシステムを思い通りに制御するには,ただ単に「もの」を作るだけではなく,入出力信号の処理,モデリングからコントローラ設計までの制御系解析/設計を行う必要がある。本講義により実システムを制御するためのアプローチを習得してもらいたい。

研 究 室 A棟2階(A-202)
内線電話 8959
e-mail: kawataアットマークmaizuru-ct.ac.jp(アットマークは@に変えること。)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバス内容の説明,回転型倒立振子の製作
① フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。
2週 RoTH (Run on Target Hardware) の使用方法 2 MATLAB/Simulinkの使用方法を理解する。
3週 不完全微分のディジタル実装 2 MATLAB/Simulinkの使用方法を理解する。
3 信号の離散化を行うことができる。
4週 モータ角度のPID制御 (1):ON/OFF, P, P-D制御 2 MATLAB/Simulinkの使用方法を理解する。
4 PID制御の各要素の役割を説明できる。
⑤ ブロック線図を用いて制御系を表現できる。
⑥ 制御系の過渡特性・定常特性について説明できる。
5週 モータ角度のPID制御 (1):PI-D, I-PD制御 2 MATLAB/Simulinkの使用方法を理解する。
4 PID制御の各要素の役割を説明できる。
⑤ ブロック線図を用いて制御系を表現できる。
⑥ 制御系の過渡特性・定常特性について説明できる。
6週 モータ角度のPID制御 (2) ―モデルベース設計:モデリング 2 MATLAB/Simulinkの使用方法を理解する。
4 PID制御の各要素の役割を説明できる。
⑤ ブロック線図を用いて制御系を表現できる。
⑥ 制御系の過渡特性・定常特性について説明できる。
7 システムのモデリングを行うことができる。
7週 モータ角度のPID制御 (2) ―モデルベース設計:コントローラ設計 2 MATLAB/Simulinkの使用方法を理解する。
4 PID制御の各要素の役割を説明できる。
⑤ ブロック線図を用いて制御系を表現できる。
⑥ 制御系の過渡特性・定常特性について説明できる。
7 システムのモデリングを行うことができる。
8週 回転型倒立振子のモデリング:2次遅れ系の特性に注目したパラメータ同定 2 MATLAB/Simulinkの使用方法を理解する。
7 システムのモデリングを行うことができる。
2ndQ
9週 回転型倒立振子のモデリング:最小二乗法によるパラメータ同定 2 MATLAB/Simulinkの使用方法を理解する。
7 システムのモデリングを行うことができる。
10週 回転型倒立振子/クレーンの状態方程式:コントローラの設計モデル 7 システムのモデリングを行うことができる。
11週 状態フィードバックによるレギュレータ制御 ⑥ 制御系の過渡特性・定常特性について説明できる。
12週 回転型クレーンの状態フィードバック制御:極配置法 2 MATLAB/Simulinkの使用方法を理解する。
8 極配置法によりコントローラを設計できる。
13週 回転型倒立振子の状態フィードバック制御:極配置法 2 MATLAB/Simulinkの使用方法を理解する。
8 極配置法によりコントローラを設計できる。
14週 回転型倒立振子/クレーンの状態フィードバック制御:最適レギュレータ 2 MATLAB/Simulinkの使用方法を理解する。
9 最適レギュレータによりコントローラ設計できる。
15週 まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000