メンテナンス工学

科目基礎情報

学校 舞鶴工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 メンテナンス工学
科目番号 0157 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 総合システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 宮川豊章監修,森川英典編「図解わかるメンテナンス」学芸出版社,iMec講習会テキスト
担当教員 玉田 和也

到達目標

①.設計基準と維持管理手法との関係が把握できる。
②.構造物の劣化機構を説明できる。
③.点検・診断の手法および耐久性の評価の基本を説明できる。
④.補修および補強の基本的手法を説明できる。
⑤.構造物(舞鶴市管理の橋梁)の維持管理計画の策定に必要な要件を理解できる。[地域連携]

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1設計基準と維持管理手法との関係が把握できる。 設計基準と維持管理手法との関係が把握できる。 設計基準と維持管理手法との関係が把握できない。
評価項目2構造物の劣化機構を説明できる。 構造物の劣化機構を説明できる。 構造物の劣化機構を説明できない。
評価項目3点検・診断の手法および耐久性の評価の基本を説明できる。 点検・診断の手法および耐久性の評価の基本を説明できる。 点検・診断の手法および耐久性の評価の基本を説明できない。
評価項目4補修および補強の基本的手法を説明できる。 補修および補強の基本的手法を説明できる。 補修および補強の基本的手法を説明できない。
評価項目5構造物の維持管理計画の策定に必要な要件を理解できる。構造物の維持管理計画の策定に必要な要件を理解できる。構造物の維持管理計画の策定に必要な要件を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

(B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目の目的は,コンクリート構造物および鋼構造物を対象に,既存の構造物を如何に維持管理するかについての基本を理解することである。主な内容は次のとおりである。1) 構造物の点検および診断の手法,2) 耐久性および耐荷力の評価・判定,3) 損傷した構造物の補強策,4) ライフサイクルを考えた計画,設計,製作,施工および維持管理手法のあり方。
The aim of this course is to study the fundamentals of how to conduct the maintenance management for the existing concrete structures and steel structures. The main content is as follows: 1) Techniques for the checking and diagnosis of structures. 2) The evaluation and the judgment of durability and load capacity. 3) The plan of repair and reinforcement for damaged structures. 4) The ideal method of structure planning, design, manufacture, construction and maintenance management techniques taking structure life cycle into consideration.
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心として行う。プリント,Power Pointによるスライド,その他の補助教材も用いる。演習を適宜入れる。舞鶴市内における劣化した構造物の現地調査を実施する。
授業を受ける際,講義で触れる事項が多岐にわたるため,要領よくノートをまとめること。復習は,ノートをよく整理するとともに,関連事項を参考書等で調べること。毎回演習問題等の課題を含む復習として4時間程度の自己学習を義務付け,課題の回答結果は次回の授業時に提出してもらう。
注意点:
関連分野が極めて多岐に渡ることに注意して履修すること。本科目は授業での学習と授業外での自己学習で成り立つものである。
定期試験を実施する。時間は50分とし持ち込みは電卓を可とする。さらに,リポート課題および調査報告書を提出させる。
定期試験の成績60%,授業計画に記載の演習項目に関連するリポート課題および調査報告書の出来40%を目安として,総合的に判断して評価する。到達目標に基づき,社会基盤施設の劣化機構およびその対策についての理解度を評価基準とする。

【学生へのメッセージ】
 高齢化社会に突入し,社会基盤整備への新規投資が困難な時代を迎えた。一方,構造物・施設の老朽化は次第に目立つようになってきている。社会基盤整備は重要な問題であり,我が国が直面している課題は大きい。ここでは,単なる維持管理手法の問題でなく,計画,設計,製作,施工を含めた維持管理システム全体の問題として見て欲しい。

教 員 名 玉田和也
研 究 室 A棟2階(A217)
内線電話 8983(玉田)
e-mail: tamadaアットマークmaizuru-ct.ac.jp (アットマークは@に変えること。)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバス内容の説明,社会基盤施設とメンテナンスの必要性 ①.設計基準と維持管理手法との関係が把握できる。
2週 地方自治体の橋梁の現状と課題 ①.設計基準と維持管理手法との関係が把握できる。
3週 コンクリート構造物の劣化と劣化機構 ②.構造物の劣化機構を説明できる。
4週 コンクリート構造物の実物教材を用いた劣化探索 ②.構造物の劣化機構を説明できる。
5週 鋼構造物の劣化と劣化機構 ②.構造物の劣化機構を説明できる。
6週 鋼構造物の実物教材を用いた劣化探索 ②.構造物の劣化機構を説明できる。
7週 点検の種類と方法 ③.点検・診断の手法および耐久性の評価の基本を説明できる。
8週 コンクリート構造物の点検 ③.点検・診断の手法および耐久性の評価の基本を説明できる。
4thQ
9週 鋼構造物の点検 ③.点検・診断の手法および耐久性の評価の基本を説明できる。
10週 構造物の補修・補強 ④.補修および補強の基本的手法を説明できる。
11週 非破壊検査による点検実習 ④.補修および補強の基本的手法を説明できる。
12週 舞鶴市内の構造物劣化調査(現地調査) ②~④
13週 現地調査の整理・評価 ②~④
14週 構造物の維持管理計画の考え方 ⑤.構造物(舞鶴市管理の橋梁)の維持管理計画の策定に必要な要件を理解できる。[地域連携]
15週 舞鶴市の橋梁維持管理計画について ⑤.構造物(舞鶴市管理の橋梁)の維持管理計画の策定に必要な要件を理解できる。[地域連携]
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力0000000
専門的能力60000400100
分野横断的能力0000000