国語Ⅰ

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 国語Ⅰ
科目番号 0001 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 久保田淳 他『新 高等学校 国語総合』(明治書院)『新版六訂 新訂総合国語便覧』(第一学習社)
担当教員 清水 泰行

到達目標

1)論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。
2)文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。
3)整理した情報をもとに、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫した報告を行ったり、文章を作成することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1構成と展開を説明でき、大意を捉えて要約ができる。構成が説明でき、要約できる。要旨は分かるが、構成を捉えられない。
評価項目2人物形象から主題を捉え、批判的に考察できる。登場人物の整理ができ、主題が捉えられる。人物造型の違いは把握できるが、主題が捉えられない。
評価項目3明確な意見・結論を論理的・実証的文章として構成・展開できる。明確な意見とそれを表す段落構成を作成できる。結論・意見を設け、段落分けできるが論理性・実証性に乏しい。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (E) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 現代の評論文、小説、詩歌、そして古典的文章など、さまざまな文章を主体的に読み、言語化して整理することを通じて、日本語の基本的な知識を習得し、感性と思考とに基づいた論理的な読解力と表現力を養う
授業の進め方・方法:
講義形式
毎回漢字・語句等の小テストを行う
連絡員:善塔正志
注意点:
国語は理科系科目も含めすべての教科の基礎であることを念頭に、予習・復習を怠らず積極的に授業に取り組むこと
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス、「「自分のために詠まれた歌」が、必ずある」(小川洋子)の読解 国語という教科の意義について理解し、一年間の目標を立てることができる
2週 「どうすれば虹の根もとに行けるか」(黒井千次)の読解① 随想について、表現に即して内容を適切に理解することができる
3週 「どうすれば虹の根もとに行けるか」の読解②・「羅生門」(芥川龍之介)の概説 内容を理解した上で、自分の意見を述べることができる。作者の文学史的理解を得ることができる
4週 「羅生門」の読解① 小説について、作品世界を把握し、表現に即して内容を理解することができる
5週 「羅生門」の読解② 小説について、表現に即して登場人物の人物像を読み取ることができる
6週 「羅生門」の読解③ 小説について、登場人物たちのやり取りを適切に理解し、物語の展開を読み取ることができる
7週 「羅生門」の読解④・これまでの整理 小説について、作品の余韻を味わい、作品について自分の意見を述べることができる
8週 中間試験 7週までに学習した内容について適切に整理し、論述することができる
2ndQ
9週 中間試験の解説・「美意識は資源である」(原研哉)の読解① 論説文について、適切に音読し、表現に即して構成を理解することができる
10週 「美意識は資源である」の読解② 論説文について、論理的展開と論証を理解し、説明することができる
11週 「美意識は資源である」の読解③ 論説文について、筆者の主張を理解した上で、自分の意見を述べることができる
12週 古文入門①・「尼、地蔵を見奉ること」(宇治拾遺物語)の読解 古文の仮名遣い・音便を理解し、説話の内容を理解することができる
13週 古文入門②・「奥山に猫またといふものありて」(徒然草)の解説・読解 古文の品詞について理解し、随筆の内容を理解することができる
14週 古文入門③・「奥山に猫またといふものありて」「花は盛りに」(徒然草)の読解 古文の助動詞について理解し、随筆の内容を理解することができる
15週 「花は盛りに」(徒然草)の読解・これまでの整理 随筆の内容を理解し、中世の美意識について説明することができる
16週 期末試験 15週までに学習した内容について適切に整理し、論述することができる
後期
3rdQ
1週 「マンモスの歩いた道」(池内了)の読解① 論説文について、適切に音読し、表現に即して構成を理解することができる
2週 「マンモスの歩いた道」の読解② 論説文について、論理的展開と論証を理解し、説明することができる
3週 「マンモスの歩いた道」の読解③ 論説文について、論理的展開と論証を理解し、説明することができる
4週 「マンモスの歩いた道」の読解④ 論説文について、筆者の主張を理解した上で、自分の意見を述べることができる
5週 「芥川」(伊勢物語)の読解① 文学史上の評価、古文の文法について理解し、歌物語の内容を理解することができる
6週 「芥川」「東下り」(伊勢物語)の読解② 古文の文法について理解し、歌物語の内容を理解することができる
7週 「東下り」(伊勢物語)の読解③ 古文の文法について理解し、歌物語の内容を理解することができる
8週 中間試験 7週までに学習した内容について適切に整理し、論述することができる
4thQ
9週 「「思われる」と「考える」」(外山滋比古)の読解① 論説文について、適切に音読し、表現に即して構成を理解することができる
10週 「「思われる」と「考える」」(外山滋比古)の読解② 論説文について、論理的展開と論証を理解し、説明することができる
11週 「「思われる」と「考える」」(外山滋比古)の読解③ 論説文について、論理的展開と論証を理解し、説明することができる
12週 「「思われる」と「考える」」(外山滋比古)の読解④ 論説文について、筆者の主張を理解した上で、自分の意見を述べることができる
13週 漢文入門・「蛇足」の読解 漢文の基本的読解法を理解し、適切に音読できる
14週 「蛇足」の読解・「唐詩」の読解 漢文について適切に内容を理解することができる。漢詩のきまりを理解した上で個々の作品を鑑賞することができる
15週 「唐詩」の読解・これまでの整理 漢詩のきまりを理解した上で個々の作品を鑑賞し、日本文学に与えた影響について理解することができる
16週 期末試験 15週までに学習した内容について適切に整理し、論述することができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。2
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。2
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。2
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。2
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。2
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。2
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力70300000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000