日本語Ⅰ(留学生科目)

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 日本語Ⅰ(留学生科目)
科目番号 0023 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 5
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 前期:8 後期:2
教科書/教材 〈教科書〉『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』(スリーエーネットワーク)、国際交流基金編『まるごと 日本のことばと文化 中級1 B1』(三修社)
担当教員 久保田 育美

到達目標

1. 日本語の文字、音声、語彙、文型、表現について理解でき、適切に使える。
2. 日本語を使って、身近で関心のある話題についての情報や自分の気持ち、理由を伝えたり、相手の情報や気持ち、理由を理解したりすることができる。また、これらの話題について、文またはつながりのあるテクストを書くことができる。
3. 自分の日本語の能力と技能について、得意・不得意とするところを把握し、母語で説明できる。またその上で、自分の課題を改善するためにとるべき行動について自ら考え、実行することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1文字、音声、語彙、文型、表現を場面や文脈の中で理解でき、十分適切に使える。文字、音声、語彙、文型、表現を場面や文脈の中で理解でき、ある程度適切に使える。文字、音声、語彙、文型、表現を場面や文脈の中で理解できず、ほとんど使うことができない。
評価項目2これまで学んだ言葉を適切に使って、ヒントや助言がなくても、物事の情報や自分の気持ちなどが表現できる。これまで学んだ言葉を適切に使って、ヒントや助言があれば、物事の情報や自分の気持ちなどが表現できる。これまで学んだ言葉が適切に使えず、物事の情報や自分の気持ちなどがほとんど表現できない。
評価項目3自分の課題を発見し、解決策を考え、実行に移すことができる。自分の課題を発見し、解決策を考えることができる。自分の課題を発見できることがあっても、解決策を考えることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (E) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
年間を通して日本語初級から日本語中級前半レベルの日本語を学ぶ。毎時間に設定される言語活動目標を達成するため、日本語の能力や技能を高め、実際の運用に繋げることを目指す。
授業の進め方・方法:
授業中は、要点の確認とさまざまな方法で練習を行う。また、学んだ日本語を使って、一人で長く話す・書くなどの産出活動と、相手を想定したやりとりを行う。
注意点:
語彙の予習をした上で授業に臨み、復習として文型練習を行うことが求められる。毎時間、自分ができたこと、できなかったことなどを振り返り、主体的に自分の日本語の能力や技能を改善していく姿勢を持つことを期待する。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/4以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
授業の目標および内容並びに自分の日本語力を把握する。
2週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第26課 相手の状況についての説明を求めたり、自分の状況やその理由を説明したりできる。またその上で、丁寧に依頼したり、助言や指示を求めたりできる。
3週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第27-28課 できること、できないことが言える。
自分の習慣について話せる。
複数の理由を並べて述べることができる。
4週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第29‐30課 事物の状態について述べることができる。
前もってしておくことについて述べることができる。
行為の完了について述べることができる。
不都合な事態に対する気持ちが表現できる。
5週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第31-32課 自分の意思や計画、予定について述べることができる。
相手に助言ができる。
推量したことを確実さの程度によって言い表せる。
6週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第33-34課 指示、命令を理解することができる。
伝言したり、人の発言を伝えたりすることができる。
二つの動作の前後関係が説明できる。
7週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第35-36課 仮定条件を述べることができる。また、ある条件下での判断を述べたり、助言や指示を求めたりできる。
自分の目標を述べることができる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第37-38課 人から受けた迷惑に感じた行為について話せる。
ある行為に対する自分の気持ちが述べられる。また、伝えたいことを強調して相手に伝えらえる。
10週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第39-40課 ある事柄の因果関係とその結果生じる気持ちを説明できる。
丁寧に理由や事情説明ができる。
自分の疑問に基づく感想や判断、行動について言える。
11週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第42-43課 行為の目的や目的達成のためにすることが言える。
物事の外観から推察したことが表現できる。
12週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第44-45課 動作や程度が度を越したときの状態について言える。
自分の選択、決定を伝えることができる。
ある事態を想定し対処の仕方を述べることができる。
期待外れの結果に対し意外感や不満の気持ちを表すことができる。
13週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第46-47課 動作の段階を述べることで、状況や気持ちを表すことができる。
自分が確信していることが述べられる。
ほかかから得た情報、その場の状況から判断できることを述べることができる。
14週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第48課 自分より目上ではない人への許可・容認を表すことができる。
15週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第41課 上下関係・親疎関係に基づく授受表現が適切に使えるようになる。
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 『まるごと 日本のことばと文化 中級1 B1』
トピック1 自己紹介
尊敬語を適切に使い、目上の人や初対面の人に話しかけ、質問したり自分のことについて詳しく話したりできる。
2週 『まるごと 日本のことばと文化 中級1 B1』
トピック4 温泉に行こう
謙譲語を適切に使い、目上の人や初対面の人に申し出ができる。
3週 『まるごと 日本のことばと文化 中級1 B1』
トピック4 温泉に行こう
旅行の希望や計画を詳しく話したり、他者が書いた評価を読んで良い点・悪い点を理解したりできる。
4週 『まるごと 日本のことばと文化 中級1 B1』
トピック3 私の好きな音楽
音楽の話を聞いて、その音楽の特徴や魅力がだいたい理解でき、相手の話に簡単にコメントできる。
5週 『まるごと 日本のことばと文化 中級1 B1』
トピック3 私の好きな音楽
自分の好きな音楽について、好きな理由や魅力が説明できる。
6週 『まるごと 日本のことばと文化 中級1 B1』
トピック5 最近どう? 
最近のできごとについて知り合いの話を聞いたり、手紙を読んだりして、どんなことがあったかがだいたい理解できる。
7週 『まるごと 日本のことばと文化 中級1 B1』
トピック5 最近どう? 
自分の最近の様子やできごとについて、何があったか、どうだったかを、ある程度くわしく話すことができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 『まるごと 日本のことばと文化 中級1 B1』
トピック7 武道に挑戦! 
武道やスポーツの説明を聞いて、魅力や特徴などが理解できる。
武道などのクラスの受講方法や規則などについて、質問したり説明を聞いて理解したりすることができる。
10週 『まるごと 日本のことばと文化 中級1 B1』
トピック7 武道に挑戦! 
武道やスポーツに関する短いコラムを読んで、筆者の考えがだいたい理解できる。
11週 『まるごと 日本のことばと文化 中級1 B1』
トピック8 便利な道具
自分が欲しいと思っている商品について、機能やデザインなどの希望や条件をくわしく言うことができる。
12週 『まるごと 日本のことばと文化 中級1 B1』
トピック8 便利な道具
自分が使っている道具について、使い方や便利な点がある程度くわしく説明できる。
13週 『まるごと 日本のことばと文化 中級1 B1』
トピック9 伝統的な祭り
テレビやインターネットの行事紹介番組を見て、どんな祭り/行事かがだいたい理解できる。
14週 『まるごと 日本のことばと文化 中級1 B1』
トピック9 伝統的な祭り
祭りや行事などの体験や感想について、ある程度くわしく話すことができる。
15週 『まるごと 日本のことばと文化 中級1 B1』
トピック9 伝統的な祭り
祭りや行事についてのテクストを読んで、体験や感想が理解できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。2
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。2
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。2
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。1
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。2
合意形成のために会話を成立させることができる。2
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。1
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる2
複数の情報を整理・構造化できる。2
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。2
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。1
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。1
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。2
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。2
事実をもとに論理や考察を展開できる。2
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2

評価割合

試験課題発表・制作作品ポートフォリオ合計
総合評価割合40302010100
基礎的能力403010080
専門的能力00000
分野横断的能力00101020