これまでに学習した数学を基礎として,工学技術者として大切な数学的思考と問題解決能力を養う.さらに専門的な応用数学が理解できる能力を習得することを目標とする.
(1)まず数列の収束・発散,級数の収束・発散,マクローリン級数を理解する.そして2変数関数を空間における曲面として理解し,偏微分や重積分の計算ができるようになる.
(2) 理論の忠実な理解と自らも理論的に文章表現できる能力を獲得する.
(3) 抽象的枠組を具体的問題に適用する能力を獲得する.
概要:
微分積分の基本概念及びそこから発展したいろいろな計算手法を習得し,専門分野で応用する際のさまざまな事象の解析に必要な素養を獲得する.主に数列の収束と発散,級数の収束と発散,マクローリン展開,2変数関数の偏微分とその応用,2重積分とその応用について講義する.
授業の進め方・方法:
教科書に沿って講義や質問を行いながら理解度を確認し,問題演習や小試験なども行う.
注意点:
予習復習をきちんとすること.分からないことは放置せず質問すること.問題集などを利用して自主的に勉強してほしい.
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課.
本科目は、授業で保証する学習時間と,予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が,180時間に相当する学習内容である.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。 | 3 | |
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。 | 3 | |
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。 | 3 | |
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。 | 3 | |
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。 | 3 | |
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。 | 3 | |
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。 | 3 | |
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。 | 3 | |
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。 | 3 | |
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。 | 3 | |
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。 | 3 | |
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。 | 3 | |
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。 | 3 | |
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。 | 3 | |