機械工学実験ⅠB

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 機械工学実験ⅠB
科目番号 0060 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 実験指導書はあらかじめ電子版で配布、もしくは各実験室で配布する。
担当教員 加藤 隆弘,境田 彰芳,森下 智博,大森 茂俊,田中 誠一

到達目標

(1) 指導書や指示に基づいて、各実験の原理と実験手順が理解でき、実験を実施できる。
(2) 指導書や指示に基づいて、正確かつ安全に機器・器具を操作し、データを取得できる。
(3) 実験データの妥当性について論理的に考察でき、実験データをまとめ・分析・考察ができる。
(4) 報告書、口頭などによる報告ができる。
(5) グループで協力し、積極的に実験・実習に貢献し責任を果たすことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目(1)指導書や指示に基づいて、各実験の原理と実験手順が説明でき、実験を実施できる。指導書や指示に基づいて、各実験の原理と実験手順が理解でき、実験を実施できる。各実験の原理と実験手順が理解でず、実験を実施できない。
評価項目(2)指導書や指示に基づいて、正確かつ安全に機器・器具を操作し、データを取得できる。指導書や指示に基づいて、指示を仰ぎながら正確かつ安全に機器・器具を操作し、データを取得できる。誤った操作や不安全な機器・器具の操作をし、データを取得できない。
評価項目(3)実験データの妥当性について論理的に考察でき、実験データをまとめ・分析・考察ができる。実験データの妥当性について論理的に考察でき、実験データをまとめることができる。実験データの妥当性について論理的でない考察である。また、実験データがまとめとまらず、分析・考察ができていない。
評価項目(4)報告書、口頭などで分かりやすく報告ができる。報告書、口頭などによる報告ができる。報告書、口頭などによる報告ができない。
評価項目(5)グループで協力し、積極的に貢献し、責任を果たすことができる。グループ活動において模範を示す、他者に対し適切な協調行動を促すことができる。グループで協力し、積極的に実験・実習に貢献し責任を果たすことができる。グループで協力できず、積極的に貢献しない。また、与えられた役割に対して責任を果たすことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (C) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
物理の基礎事項およびその工学への応用技術を体験的に学習する。また実験を通して、計測機器を用いた現象の数値化し、現象の理論的な分析・考察する力およびそれを文書(実験報告書)を通して伝える能力を身に着ける。
授業の進め方・方法:
複数の班の輪番で実施する6テーマの実験で構成する。授業計画で示す実施順は代表例である。
注意点:
(1)本科目は、力学(サイエンスⅠ~Ⅲ)、数学(数学Ⅰ~Ⅲ)、工業力学Ⅰ、材料力学Ⅰ、材料学Ⅰ、機械加工学Ⅱ、機械工学実習Ⅰ~Ⅱの学習内容を用いるので、適宜復習をしておくことが望ましい。
(2)事前に実験指導書を十分に熟読し、実験内容を十分理解して実験に取り掛かること。
(3)体験的に学ぶ実験科目であるから、出席が前提となる。単位を修得するには、全ての実験を実施し報告書を提出することが条件である。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 金属材料の引張試験(森下)
金属材料の引張試験の基礎知識・手順を理解し、安全等に配慮しながら共同で必要なデータが測定できる。
2週 金属材料の引張試験(森下)

実験データの分析を行い、適切な図表を用いて論理的な考察等を含めた報告書を期限内に作成・提出できる。
3週 針金のねじりによる横弾性係数係数の測定(境田)
針金のねじりによる横弾性係数係数の測定の基本原理・手順を理解し、安全等に配慮しながら共同で必要なデータが測定できる。
4週 針金のねじりによる横弾性係数係数の測定(境田) 実験データの分析を行い、適切な図表を用いて論理的な考察等を含めた報告書を期限内に作成・提出できる。
5週 金属組織の顕微鏡観察(境田)
金属組織の顕微鏡観察における基礎知識・手順を理解し、安全等に配慮しながら共同で必要なデータが測定できる。
6週 金属組織の顕微鏡観察(境田)
実験データの分析を行い、適切な図表を用いて論理的な考察等を含めた報告書を期限内に作成・提出できる。
7週 報告書の作成
実験を行ったテーマについて、結果を検討し、報告書にまとめる。
修正や追加の指示を検討・理解し、より効果的でわかりやすい報告書にまとめることができる。
8週 中間試験実施せず
4thQ
9週 切削における表面粗さの測定(加藤)
切削における表面粗さの測定の基本原理・手順を理解し、安全等に配慮しながら共同で必要なデータが測定できる。
10週 切削における表面粗さの測定(加藤)
実験データの分析を行い、適切な図表を用いて論理的な考察等を含めた報告書を期限内に作成・提出できる。
11週 FEMを用いた構造解析演習(加藤)
FEM(有限要素法: Finite Element Method)を用いた構造解析における基礎知識・手順を理解し、安全等に配慮しながら共同で必要なデータが計算できる。
12週 FEMを用いた構造解析演習(加藤)
解析データの分析を行い、適切な図表を用いて論理的な考察等を含めた報告書を期限内に作成・提出できる。
13週 マノメータを用いた流体の圧力測定(田中) マノメータを用いた流体の圧力測定の基本原理・手順を理解し、安全等に配慮しながら共同で必要なデータが測定できる。
14週 マノメータを用いた流体の圧力測定(田中)
実験データの分析を行い、適切な図表を用いて論理的な考察等を含めた報告書を期限内に作成・提出できる。
15週 報告書の作成
実験を行ったテーマについて、結果を検討し、報告書にまとめる。
修正や追加の指示を検討・理解し、より効果的でわかりやすい報告書にまとめることができる。
16週 期末試験実施せず

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3
自然科学物理波動定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。3
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。3
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3
物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3
安全を確保して、実験を行うことができる。3
実験報告書を決められた形式で作成できる。3
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。3
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。3
計測制御計測の定義と種類を説明できる。4
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。4
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。4
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。3
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。3
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。3
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。3
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。3
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。3

評価割合

取り組み・態度分析・考察報告書合計
総合評価割合204040100
基礎的能力0000
専門的能力10404090
分野横断的能力100010