機構学

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 機構学
科目番号 0061 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 佃勉:新編機械工学講座「機構学」、コロナ社
担当教員 関森 大介

到達目標

(1)リンク機構の概念について理解でき、リンクの運動(位置、速度、加速度)の解析ができる。
(2)摩擦伝動や歯車伝動の概念について理解でき、摩擦車や歯車の速度に関する解析ができる。
(3)カム装置や巻掛け伝動装置の概念について理解でき、各要素の形状や寸法が決定できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1リンク機構の概念について十分理解でき、リンクの運動(位置、速度、加速度)の解析が的確にできる。リンク機構の概念について理解でき、リンクの運動(位置、速度、加速度)の解析ができる。リンク機構の概念について理解できない。また、リンクの運動(位置、速度、加速度)の解析ができない。
評価項目2摩擦伝動や歯車伝動の概念について十分理解でき、摩擦車や歯車の速度に関する解析が的確にできる。摩擦伝動や歯車伝動の概念について理解でき、摩擦車や歯車の速度に関する解析ができる。摩擦伝動や歯車伝動の概念について理解できない。また、摩擦車や歯車の速度に関する解析ができない。
評価項目3カム装置や巻掛け伝動装置の概念について十分理解でき、各要素の形状や寸法が的確に決定できる。カム装置や巻掛け伝動装置の概念について理解でき、各要素の形状や寸法が決定できる。カム装置や巻掛け伝動装置の概念について理解できない。各要素の形状や寸法が決定できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (F) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ものづくりを行うために必要な、回転の増減と方向を変換する機構、運動の種類を変換する機構としてリンク、摩擦車、カム、ベルトなどについて、実際の機械で使用されている機構の動きを確かめながら学習する。
授業の進め方・方法:
教科書に沿った講義を行う。
注意点:
機構の図が多く出てくるので、何がどのように動くのか、自分で図を描くとともに想像力を働かせて理解し、上滑りしないようにすること。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 機構の基礎 機械と機構、ペアと限定運動、機構の運動等、機構学の基本概念や技術用語について理解できる。
2週 リンク機構(1) 3種類の連鎖(固定、限定、不限定)が理解でき、これらを判別する方法が修得できる。
3週 リンク機構(2) 連鎖の瞬間中心の数を求める方法が理解できる。さらにケネディーの方法を用いた瞬間中心位置を求める方法が修得できる。
4週 リンク機構(3) 3種類の四節回転連鎖(てこクランク、両クランク、両てこ)が理解できる。さらにグラスホフの定理を用いてこクランク機構が成立する条件が理解できる.
5週 リンク機構(4) 4種類のスライダクランク機構(往復、回転、揺動、固定)が理解できる。また、スライダクランク機構の変位、速度、加速度の解析ができる。
6週 運動の図式解法(1) 運動の図式解法の基礎が理解でき、リンク上の点の速度が解析できる。
7週 運動の図式解法(2) 移送法、連接法、分解法
用いた四節回転連鎖の速度の解法について修得できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 摩擦伝動(1) 転がり接触伝動の成立条件が理解できる。また、円筒車、円錐車、双曲線体同士の伝動が解析できる。
10週 摩擦伝動(2) 小車、円板車、円錐車等を組み合わせた摩擦変速機構の構造が理解できる。さらに、速度の入出力比が解析できる。
11週 歯車伝動 歯車伝動の概念について理解できる。遊星歯車装置の各要素の回転数や回転方向の解析ができる。
12週 カム装置(1) カム装置の基本概念が理解でき、その運動について説明ができる。
13週 カム装置(2) カム曲線が理解でき、カム曲線から板カムの輪郭曲線を求めることができる。
14週 巻掛け伝動装置(1) 巻掛け伝動装置の基本概念が理解でき、その運動について説明できる。
15週 巻掛け伝動装置(2) 平ベルト伝動におけるベルト長や巻掛け角度等を求めることができる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。4
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。4
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。4
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。4
自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。4
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。4
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。4
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計歯車列の速度伝達比を計算できる。4
リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。4
代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。4
カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。4
主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000