概要:
物理の基礎事項およびその工学への応用技術を体験的に学習する。また実験を通して、計測機器を用いた現象の数値化し、現象の理論的な分析・考察する力およびそれを文書(実験報告書)を通して伝える能力を身に着ける。
授業の進め方・方法:
全体のガイダンスと複数の班の輪番で実施する4テーマの実験で構成する。授業計画で示す実施順は代表例である。
4名の教員が担当する授業と実験である。
國峰:実験8回担当,加藤:ガイダンス2回および実験8回担当,岩野:ガイダンス2回担当,田中:ガイダンス2回担当。
注意点:
(1)本科目は、力学(サイエンスⅠ~Ⅲ)、数学(数学Ⅰ~Ⅲ)の学習内容を用いるので、適宜復習をしておくことが望ましい。
(2)事前に実験指導書を十分に熟読し、実験内容を十分理解して実験に取り掛かること。
(3)体験的に学ぶ実験科目であるから、出席が前提となる。単位を修得するには、全ての実験を実施し報告書を提出することが条件である。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス・安全教育(加藤,田中) |
本科目の概要を理解し、安全に実施するため重要事項について説明できる。
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2週 |
ガイダンス・報告書の書き方(加藤,田中) |
科学技術文書の体裁やグラフ・図・表・式の記述、文章の構成、データの分析・考察など具体的な手法を理解し、実験報告書を作成することができる。
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3週 |
ガイダンス・実験における計測技術(岩野) |
測定の定義と種類、単位、代表的な物理量の計測方法と測定機器について理解し、説明できる。
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4週 |
ガイダンス・実験における計測技術(岩野) |
測定の定義と種類、単位、代表的な物理量の計測方法と測定機器について理解し、説明できる。 ガイダンスの内容を理解し、実験実施にむけた準備ができる。
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5週 |
目測系列による推計学的取扱い(加藤) |
目測系列による推計学的取扱いにおける基礎知識・手順を理解し、安全等に配慮しながら共同で必要なデータが測定できる。
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6週 |
目測系列による推計学的取扱い(加藤) |
実験データの分析を行い、適切な図表を用いて論理的な考察等を含めた報告書としてまとめ、期限内に作成・提出できる。
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7週 |
報告書の作成 実験を行ったテーマについて、結果を検討し、報告書にまとめる。 |
修正や追加の指示を検討・理解し、より効果的でわかりやすい報告書にまとめることができる。
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8週 |
中間試験実施せず |
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2ndQ |
9週 |
衝突の実験(國峰) |
衝突の実験の基本原理・手順を理解し、安全等に配慮しながら共同で必要なデータが測定できる。
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10週 |
衝突の実験(國峰) |
実験データの分析を行い、適切な図表を用いて論理的な考察等を含めた報告書としてまとめ、期限内に作成・提出できる。
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11週 |
共鳴法による音速の測定(加藤) |
共鳴法による音速の測定の基本原理・手順を理解し、安全等に配慮しながら共同で必要なデータが測定できる。
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12週 |
共鳴法による音速の測定(加藤) |
実験データの分析を行い、適切な図表を用いて論理的な考察等を含めた報告書としてまとめ、期限内に作成・提出できる。
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13週 |
二本吊りによる慣性モーメントの測定(國峰) |
二本吊りによる慣性モーメントの測定の基本原理・手順を理解し、安全等に配慮しながら共同で必要なデータが測定できる。
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14週 |
二本吊りによる慣性モーメントの測定(國峰) |
実験データの分析を行い、適切な図表を用いて論理的な考察等を含めた報告書としてまとめ、期限内に作成・提出できる。
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15週 |
報告書の作成 実験を行ったテーマについて、結果を検討し、報告書にまとめる。 |
修正や追加の指示を検討・理解し、より効果的でわかりやすい報告書にまとめることができる。
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16週 |
期末試験実施せず |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。 | 3 | 前6 |
自然科学 | 物理 | 波動 | 定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。 | 3 | 前12 |
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。 | 3 | 前12 |
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。 | 3 | 前12 |
物理実験 | 物理実験 | 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。 | 3 | 前5 |
安全を確保して、実験を行うことができる。 | 3 | 前5 |
実験報告書を決められた形式で作成できる。 | 3 | 前4 |
有効数字を考慮して、データを集計することができる。 | 3 | 前4 |
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | 前10 |
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | 前12 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。 | 3 | 前14 |
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。 | 3 | 前14 |
計測制御 | 計測の定義と種類を説明できる。 | 4 | 前4 |
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。 | 4 | 前4 |
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。 | 4 | 前4 |
分野別の工学実験・実習能力 | 機械系分野【実験・実習能力】 | 機械系【実験実習】 | 実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。 | 4 | 前1 |
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。 | 4 | 前1 |
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。 | 4 | 前1 |
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。 | 3 | 前7 |
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。 | 3 | 前7 |