概要:
構造部材・機械部品の強度計算・強度評価ができるようになるとともに、関連事項を自主的・継続的に学習し、論理的思考と技術的議論ができるようになることを目指す。
授業の進め方・方法:
授業の前に教科書本文および例題を予習してくる。授業の冒頭で学習範囲の要点を教員が解説した後、グループディスカッションを行う。各グループで他グループに解答させる問題を作成し、提示する。逆に提示された問題をグループで協力して解答する。また疑問点・不明点は教員に質問し、それに対して教員が解説する。教員が用意した演習課題にグループで取り組む。
注意点:
本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な学習時間の総計が、45時間に相当する学習内容である。自ら考え、理解するよう努めること。演習課題に意欲的に取り組むこと。授業時間内では、グループディスカッションに積極的に参加し、グループの学習活動に貢献すること。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
引張り・圧縮(1) 垂直応力と軸力 |
荷重の種類および荷重による材料の変形を説明できる。軸荷重を受ける棒の仮想断面に生じる内力と応力を理解し、それらの大きさを計算できる。
|
2週 |
引張り・圧縮(2) 軸力による棒の変形 、材料の機械的性質 |
軸力が作用する棒の変形を理解し、その大きさを計算できる。各種材料の応力-ひずみ線図を説明できる。フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。
|
3週 |
引張り・圧縮(3) 熱膨張と熱応力、許容応力と安全率、簡単なトラス |
線膨張係数の意味を理解し、簡単な熱応力問題について、熱応力を計算できる。許容応力と安全率を説明でき、軸荷重を受ける棒について、安全な部材寸法を計算できる。静定トラスの部材に生じる応力を計算でき、節点変位を計算できる。
|
4週 |
引張り・圧縮(4) 断面積が変化する棒、応力集中 |
断面が変化する棒について、応力と伸びを計算できる。応力集中の意味を説明でき、図表等を用いて最大応力を計算できる。
|
5週 |
引張り・圧縮(5) 軸力が変化する棒 |
中間点に作用する軸荷重、自重、遠心力によって生じる応力とひずみ、変形を計算できる。
|
6週 |
せん断とねじり(1) せん断応力とせん断ひずみ |
せん断荷重が作用する部材の応力と変形を計算できる。せん断におけるフックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。
|
7週 |
せん断とねじり(2) 軸のねじり |
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。丸軸および中空丸軸について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。
|
8週 |
中間試験 |
|
2ndQ |
9週 |
はりの曲げ(1) はりの種類と支点の反力 |
はりの定義と種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。支点に生じる反力を計算できる。
|
10週 |
はりの曲げ(2) せん断力図と曲げモーメント図 |
各種の荷重が作用するはりについて、仮想断面に生じるせん断力と曲げモーメントを計算でき、せん断力図と曲げモーメント図を作成できる。
|
11週 |
はりの曲げ(3) せん断力図と曲げモーメント図の規則性 |
荷重、せん断力、曲げモーメントの関係を理解でき、それらを利用して荷重、せん断力、曲げモーメントを計算できる。せん断力図と曲げモーメント図の規則性を理解し、計算に頼らずに、せん断力図と曲げモーメント図を作成できる。
|
12週 |
はりの曲げ(4) はりの曲げ応力 |
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。
|
13週 |
はりの曲げ(5) はりの断面形状と曲げ強度・曲げ剛性 |
図心、断面二次モーメント、断面係数の意味を説明でき、各種断面形状について、それらを計算できる。曲げ強度・曲げ剛性を考え、はりの断面形状を工夫できる。
|
14週 |
はりの曲げ(6) はりのたわみ |
たわみ曲線の微分方程式を用いて、各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。
|
15週 |
はりの曲げ(7) 平等強さのはり |
平等強さのはりについて、応力と変形を説明でき、それらを計算できる。平等強さのはりのなるための形状・寸法を計算できる。板ばね、重ね板ばね、車両ばねについて、利用例を説明できる。
|
16週 |
期末試験 |
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。 | 4 | |
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。 | 4 | |
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。 | 4 | |
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。 | 4 | |
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。 | 4 | |
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。 | 4 | |
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。 | 3 | |
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。 | 4 | |
動力の意味を理解し、計算できる。 | 4 | |
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。 | 3 | |
応力とひずみを説明できる。 | 3 | |
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。 | 3 | |
許容応力と安全率を説明できる。 | 4 | |
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。 | 3 | |
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。 | 4 | |
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。 | 4 | |
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。 | 3 | |
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。 | 4 | |
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。 | 4 | |
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。 | 4 | |
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。 | 4 | |
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。 | 4 | |
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。 | 3 | |
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。 | 4 | |
計測制御 | 国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。 | 4 | |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。 | 3 | |
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。 | 3 | |
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。 | 3 | |
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。 | 3 | |
他者の意見を聞き合意形成することができる。 | 3 | |
合意形成のために会話を成立させることができる。 | 3 | |
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。 | 3 | |
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 3 | |
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。 | 2 | |
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。 | 1 | |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 3 | |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 2 | |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。 | 3 | |
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。 | 2 | |
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。 | 2 | |
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。 | 2 | |
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。 | 2 | |
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。 | 2 | |
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。 | 2 | |
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。 | 1 | |
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。 | 1 | |
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている | 1 | |
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。 | 1 | |
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。 | 1 | |
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。 | 1 | |
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。 | 1 | |
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。 | 1 | |
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。 | 2 | |
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。 | 2 | |