データサイエンス入門

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 データサイエンス入門
科目番号 4110 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 退屈なことはPythonにやらせよう ――ノンプログラマーにもできる自動化処理プログラミング, Al Sweigart 著、相川 愛三 訳, オライリー・ジャパン
担当教員 土田 隼之,野村 隼人

到達目標

IoT、機械学習、人工知能など情報技術の概要と適用事例を説明できる。
計算機やネットワークの概要を説明できる。
情報セキュリティの概要、サイバー攻撃と防御の事例を説明できる。
ビッグデータ、IoTが出すデータ活用、分析を、データ処理言語(Python)を用いて実行できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1IoT、機械学習、人工知能など情報技術の概要と適用事例について十分説明できるIoT、機械学習、人工知能など情報技術の概要と適用事例について説明できるIoT、機械学習、人工知能など情報技術の概要と適用事例について説明できない
評価項目2計算機やネットワークの概要について十分説明できる計算機やネットワークの概要について説明できる計算機やネットワークの概要について説明できない
評価項目3情報セキュリティの概要、サイバー攻撃と防御の事例について十分説明できる情報セキュリティの概要、サイバー攻撃と防御の事例について説明できる情報セキュリティの概要、サイバー攻撃と防御の事例について説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
情報と情報技術を適切かつ効果的に活用するための知識及び技能を身に付け、実際に活用する力を養うとともに、情報社会に主体的に参画する態度を養うことを目的とする。「数理/データサイエンス/AI」に関する知識の習得を経て、「IoT」「ビッグデータ」「AI」等の実データを活用、分析、評価ができる人材となるための初期導入教育としての位置づけで本科目を開講する。実データ、実課題を用いた演習など、社会での実例を題材に数理・データサイエンス・AIを活用することを通じ、現実の課題と適切な活用法を学ぶ。本講義は、企業にてミドルウェア(データベース)の研究開発に従事した経験を持つ教員が担当する。
[分担]1週~8週を土田が担当し、9週~16週を野村が担当する。
授業の進め方・方法:
情報技術のリテラシー(座学による知識、実例の学習)を学ぶ。毎回の授業の中で理解確認のための小試験を行う。小試験および提出物を確認テストの位置づけで評価を行う。
注意点:
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 情報技術と各学科の関わり、情報技術の構成要素 学内情報システムを使用するための規則を説明できる。各学科(MECA)でのIoT、機械学習、人工知能など情報技術の適用事例を説明できる。情報技術の構成要素や法規を説明できる。
2週 MECAでの情報技術の適用例と、使用されている情報技術の概要(1) M科(自動運転関係技術:交通標識の認識)、E科(ディープラーニングを使った囲碁)などの事例と、使用されている情報技術の概要が説明できる
3週 MECAでの情報技術の適用例と、使用されている情報技術の概要(2) C科(IoTを使ったインフラメンテナンス:高速道路のタービン、GIS),A科(ビルセキュリティ、現代アート)などの事例と、使用されている情報技術の概要が説明できる
4週 MECAでの情報技術の適用例と、使用されている情報技術の概要(3) MECA事例で使用されている情報技術の詳細が説明できる
5週 教師有学習と教師無し学習 正解データが有る場合と無い場合の機械学習について説明できる
6週 回帰分析 回帰分析の説明ができる
7週 復習 これまでの振り返り
8週 レポート相互評価 レポート相互評価
2ndQ
9週 計算機基礎(1) 計算機の構造、コンピュータによる「計算」とは何かを理解する。
10週 計算機基礎(2) オペレーティングシステムの役割を理解する。
11週 ネットワーク基礎(1) 社会における情報通信ネットワークの役割を理解する。
12週 ネットワーク基礎(2) ネットワークの構成と仕組みを理解する。
13週 情報セキュリティ基礎 情報セキュリティの必要性について理解する。
14週 サイバー攻撃と防御(1) 主要な攻撃手法について理解する。
15週 サイバー攻撃と防御(2) 攻撃に対する防御手法について理解する。
16週 期末試験 実施しない

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2前1
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2前5
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2前5
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。2前5
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。2前5
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2前5
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。2前5
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2前5
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。2前1
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。2前1
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。2前1
社会における技術者の役割と責任を説明できる。2前1
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。2前1
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。2前1
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。2前1
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。2前1
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。2前1
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。2前1
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。2前1
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。2前1
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。2前1
情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。2前9
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。2前9
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。2前11
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。2前2,前3,前4,前5,前6
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。2前1
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。2前1
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している2前1
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。2前1
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。2前8
他者の意見を聞き合意形成することができる。2前8
合意形成のために会話を成立させることができる。2前8
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2前8
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2前8
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2前8
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2前8
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2前8
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2前8
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2前8
事実をもとに論理や考察を展開できる。2前8
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2前8
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。2前8
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。2前8
目標の実現に向けて計画ができる。2前8
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。2前8
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。2前8
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。2前8
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。2前8
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。2前8
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。2前1
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。2前1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力000040040
専門的能力000040040
分野横断的能力000020020