日本語Ⅰ(留学生科目)

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 日本語Ⅰ(留学生科目)
科目番号 4122 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 5
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 前期:6 後期:4
教科書/教材 〈教科書〉『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』(スリーエーネットワーク)、ボイクマン総子ほか著『ストーリーで覚える漢字300』(くろしお出版)、ボイクマン総子ほか著『ストーリーで覚える漢字Ⅱ301-500』(くろしお出版)、坂本正監修『4技能でひろがる 中級日本語カルテットⅠ』(ジャパンタイムズ)
担当教員 久保田 育美

到達目標

1. 日本語の文字、音声、語彙、文型、表現について理解でき、適切に使える。
2. 日本語を使って、身近で関心のある話題についての情報や自分の気持ち、理由を伝えたり、相手の情報や気持ち、理由を理解したりすることができる。また、これらの話題について、文またはつながりのあるテクストを書くことができる。
3. 自分の日本語の能力と技能について、得意・不得意とするところを把握し、説明できる。またその上で、自分の課題を改善するためにとるべき行動について自ら考え、実行することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1文字、音声、語彙、文型、表現を場面や文脈の中で理解でき、十分適切に使える。文字、音声、語彙、文型、表現を場面や文脈の中で理解でき、ある程度適切に使える。文字、音声、語彙、文型、表現を場面や文脈の中で理解できず、ほとんど使うことができない。
評価項目2これまで学んだ言葉を適切に使って、ヒントや助言がなくても、物事の情報や自分の気持ちなどが表現できる。これまで学んだ言葉を適切に使って、ヒントや助言があれば、物事の情報や自分の気持ちなどが表現できる。これまで学んだ言葉が適切に使えず、物事の情報や自分の気持ちなどがほとんど表現できない。
評価項目3自分の課題を発見し、解決策を考え、実行に移すことができる。自分の課題を発見し、解決策を考えることができる。自分の課題を発見できることがあっても、解決策を考えることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
年間を通して日本語初級から日本語中級前半レベルの日本語を学ぶ。毎時間に設定される言語活動目標を達成するため、日本語の能力や技能を高め、実際の運用に繋げることを目指す。
授業の進め方・方法:
授業中は、要点の確認とさまざまな方法で練習を行う。また、学んだ日本語を使って、一人で長く話す・書くなどの産出活動と、相手を想定したやりとりを行う。
注意点:
毎時間、自分ができたこと、できなかったことなどを振り返り、主体的に自分の日本語の能力や技能を改善していく姿勢を持つことを期待する。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/4以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
2週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第26課 相手の状況についての説明を求めたり、自分の状況やその理由を説明したりできる。またその上で、丁寧に依頼したり、助言や指示を求めたりできる。
3週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第27-28課 できること、できないことが言える
自分の習慣について話せる。
複数の理由を並べて述べることができる。
4週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第29-30課 事物の状態について述べることができる。
前もってしておくことについて述べることができる。
行為の完了について述べることができる。
不都合な事態に対する気持ちが表現できる。
5週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第31-32課 自分の意思や計画、予定について述べることができる。
相手に助言ができる。
推量したことを確実さの程度によって言い表せる。
6週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第33-34課 指示、命令を理解することができる。
伝言したり、人の発言を伝えたりすることができる。
二つの動作の前後関係が説明できる。
7週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第35-36課 仮定条件を述べることができる。また、ある条件下での判断を述べたり、助言や指示を求めたりできる。
自分の目標を述べることができる。
8週 まとめと振り返り 既習日本語の知識を整理するとともに、自分が日本語でできることを今一度振り返り、翌週からの目標を再確認する。
2ndQ
9週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第37-38課 人から受けた迷惑に感じた行為について話せる。
ある行為に対する自分の気持ちが述べられる。また、伝えたいことを強調して相手に伝えらえる。
10週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第39-40課 ある事柄の因果関係とその結果生じる気持ちを説明できる。
丁寧に理由や事情説明ができる。
自分の疑問に基づく感想や判断、行動について言える。
11週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第42-43課 行為の目的や目的達成のためにすることが言える。
物事の外観から推察したことが表現できる。
12週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第44-45課 動作や程度が度を越したときの状態について言える。
自分の選択、決定を伝えることができる。
ある事態を想定し対処の仕方を述べることができる。
期待外れの結果に対し意外感や不満の気持ちを表すことができる。
13週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第46-47課 動作の段階を述べることで、状況や気持ちを表すことができる。
自分が確信していることが述べられる。
ほかかから得た情報、その場の状況から判断できることを述べることができる。
14週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第41, 48課 自分より目上ではない人への許可・容認を表すことができる。
上下関係・親疎関係に基づく授受表現が適切に使えるようになる。
15週 『みんなの日本語 初級Ⅱ 第2版』第49-50課 敬語を適切に使い、目上の人や初対面の人に話しかけたり、メールを送ったりすることができる。
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 尊敬する人
(QUARTET1)
日本を代表する有名人の伝記を読んで、内容がだいたいわかる。
2週 尊敬する人
(QUARTET1)
人や物事を説明するための効果的な表現がわかり、自分が尊敬する人について詳しく説明する文が書ける。
3週 尊敬する人
(QUARTET1)
第2週の内容について作文が書ける。また、他の人の作文を読んでコメントすることができる。
4週 メールでのやりとり
(QUARTET2)
学生が先生に送ったメールを読み、メールの書き方やメールでよく使われる表現がわかる。
5週 メールでのやりとり
(QUARTET2)
自分の近況を振り返り、簡単に説明できる。
6週 メールでのやりとり
(QUARTET2)
お世話になった母国の先生にメールで近況報告することができる。
7週 日本語を楽しむ
(QUARTET3)
ガイドやコラムを読んで、必要な情報を読み取ることができる。
8週 日本語を楽しむ
(QUARTET3)
母国と日本を比べ、母国の特徴あるもの(こと)に気づく。また、その特徴を例を挙げながら説明できる。
4thQ
9週 日本語を楽しむ
(QUARTET3)
中心文と支持文を意識して、第8週の内容についてコラムが書ける。また、他の人のコラムを読んでコメントすることができる。
10週 私のおすすめ料理
(QUARTET5)
情報誌を読んで、和食の魅力がわかる。
11週 私のおすすめ料理
(QUARTET5)
順序を表す副詞・接続詞がわかる。また、料理のレシピを参考にして、自分が作ってみたい料理の作り方の順序を説明できる。
12週 私のおすすめ料理
(QUARTET5)
冬休みに作った料理のレシピと自炊の感想をまとめることができる。
13週 高専留学の経験
(QUARTET4)
留学の報告書や座談会の記事を読んで、いろいろな留学経験がわかる。
14週 高専留学の経験
(QUARTET4)
自身の留学生活を振り返り、留学のよい点と気をつけるべき点について話せる。
先輩に悩みを話してアドバイスを求めることができる。
15週 高専留学の経験
(QUARTET4)
座談会で他の人と留学生活について話し合い、意見を伝えたり、他の人の意見にコメントしたりできる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後4,後5,後7,後9,後10,後12,後13
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3前4,前9,前10,前14,前15,後2,後5,後6,後8,後9,後11
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後3,後6,後8,後14,後15
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後2,後3,後8,後12,後14,後15
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。1後11,後12,後15
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3後3,後9,後14,後15
他者の意見を聞き合意形成することができる。2前4,後3,後9,後14,後15
合意形成のために会話を成立させることができる。2前2,前3,前7,前9,前10,前11,前13,前14,前15,後3,後8,後9,後14,後15
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2後2,後7,後8,後11,後13
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2後2,後8,後11,後13
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2後4,後8
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2後4,後8,後9,後12
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2後2,後4,後9,後12
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる2前8,前10,後1,後8,後9,後14,後15
複数の情報を整理・構造化できる。2後1,後2,後4,後8,後9,後11,後12,後15
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。2後11,後12
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。1前4,前6,前12,前14,後1,後2,後4,後8,後9,後11,後14,後15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。2後2,後8,後9,後11,後15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。2前8,前11,後15
事実をもとに論理や考察を展開できる。2後2,後4,後9,後15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2後9

評価割合

試験課題ポートフォリオ合計
総合評価割合504010100
基礎的能力5020070
専門的能力0000
分野横断的能力0201030