到達目標
(1) 機械設計は、ものづくり(機械製品)するための最前線の学問である。基礎学問を理論的に分析し、理論と物、現象との対応をはかり、機械設計の方法について学習する。機械を製作する上に不可欠な技術であるので機械要素の設計法を取得する。
(2) 代表的な回転機械要素である歯車、軸受、シール、及びベルト等の要素設計、選定法について学習し、演習により学習したことを確認する。
(3) 機械を構成する機械要素の重要性を各種機械例の設計法例も説き認識させ、機械と直結した応用問題・演習より自主的な学習意欲を発揮させる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 基礎学問を理論的に分析し、理論と物、現象との対応が十分できる。 | 基礎学問を理論的に分析し、理論と物、現象との対応ができる。 | 基礎学問を理論的に分析し、理論と物、現象との対応ができない。 |
評価項目2 | 歯車、軸受、シール、及びベルト等の要素設計、選定法が十分できる。 | 歯車、軸受、シール、及びベルト等の要素設計、選定法ができる。 | 歯車、軸受、シール、及びベルト等の要素設計、選定法ができない。 |
評価項目3 | 機械と直結した応用問題・演習が十分できる。 | 機械と直結した応用問題・演習ができる。 | 機械と直結した応用問題・演習ができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
機械設計は多くの機械要素から成り立つ機械を製作する上に不可欠な技術であるので機械要素の設計法を取得することが肝要である。歯車減速装置のような回転機械を構成する代表的な機械要素である歯車、軸受、シール等の回転機械要素を中心に設計、選定法について学習する。理論と物、現象との対応を図り、 機械を構成する機械要素の重要性を各種機械の設計例もまじえて習得する。このことにより、強度、潤滑等の基礎学問を機械要素設計に反映させる必要性と重要性を認識させる。
この科目は企業で機械設計を担当している教員が、その経験を活かし、歯車、軸、すべり軸受、密封装置など機械要素の設計、選定方法について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
講義形式。適宜、課題を出題する。
注意点:
(1)実社会で出会う諸問題に対し、どのように対応するかに常に留意する。
(2)強度設計、潤滑設計を代表に基礎技術を理解し応用を図る技術を得る。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/4以上の欠課
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
回転機械と回転機械要素
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機械の定義、機械製作完成までのプロセスと機械要素の重要性を説く。標準平歯車の計算ができる。
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2週 |
歯車設計技術(1)
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歯車歯先設計法と干渉等歯車設計の留意点を説く。
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3週 |
歯車設計技術(2)
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かみ合い率、切り下げ等スムーズに回転する歯車の設計技術を説く
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4週 |
歯車設計技術(3)
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転位平歯車、歯車の適正加工法等適正設計技術を説く。
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5週 |
歯車の強度設計(1)
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平歯車の強度を決める接触面の応力計算、潤滑膜計算法と考え方を説く。
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6週 |
歯車の設計技術(2)
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各種の強度計算式とルイスの計算式による強度設計演習
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7週 |
歯車の設計技術(3)
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歯車の精度・材料・熱処理・製作技術などを説く。
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8週 |
演習課題解説 or 小テスト実施
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歯車についての纏める。確認小テストを実施する。
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2ndQ |
9週 |
軸受の設計技術(1)
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すべり軸受、ころがり軸受とトライボロジー技術との関連を説く。
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10週 |
軸受の設計技術(2)
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各種潤滑域のすべり軸受の設計技術を説く。最小油膜等の計算ができる。
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11週 |
軸継手の設計(1) |
軸継手の種類、形状と特長。 たわみ軸継手の設計
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12週 |
軸継手の設計(2) |
伸縮軸継手、オールダム軸継手、自在軸継手の設計
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13週 |
制動用機械要素(1)
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ブレーキの設計技術を説く。ブレーキの機能や種類等はわかる。
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14週 |
制動用機械要素(2)
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ブレーキの設計最新技術を説く。
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15週 |
密封装置の設計技術
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密封装置の種類,設計技術概説,オイルシール,Oリング等密封装置の設計・選定技術を説く。
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16週 |
期末試験
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 機械設計 | 滑り軸受の構造と種類を説明できる。 | 4 | 前10 |
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。 | 4 | 前2,前4 |
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。 | 4 | 前4 |
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。 | 4 | 前4 |
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。 | 4 | 前7 |
歯車列の速度伝達比を計算できる。 | 4 | 前4 |
分野横断的能力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。 | 3 | |
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。 | 3 | |
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 演習課題 | | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 50 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 50 | 50 | 0 | 100 |