機械工学実習ⅠA

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機械工学実習ⅠA
科目番号 5133 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 適宜、プリントを配布する。
担当教員 森下 智博

到達目標

(1) 工学基礎:機械工学と科学との関わりを説明できる。
(2) 技術者倫理:機械工学と自然・社会との関わりを説明できる。
(3) 創成能力:エンジニアとしての創造性の意味を説明できる。
(4) コミュニケーションスキル:他者が理解できるように記述したり話したりでき、他者の意見を聞き、内容を理解できる。
(5) 協働力:グループで相談し、助け合いながら、作業を進めることができる。
(6) 工学リテラシー:実習作業の指示書を理解し、それに従い安全に測定器を操作し、データを取得できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
(1) 工学基礎機械工学と科学との関わりを説明でき、科学的知識を工学問題に応用できる。機械工学と科学との関わりを説明できる。機械工学と科学との関わりを説明できない。
(2) 技術者倫理機械工学と自然・社会との関わりを説明でき、自らの思考と行動に実践できる。機械工学と自然・社会との関わりを説明できる。機械工学と自然・社会との関わりを説明できない。
(3) 創成能力エンジニアとしての創造性の意味を説明でき、他者の創意工夫を活用して新たな価値を創成できる。エンジニアとしての創造性の意味を説明できる。エンジニアとしての創造性の意味を説明できず、自分自身の考えだけで解決しようとする。
(4) コミュニケーションスキル他者が理解できるように記述したり話したりでき、他者の意見を聞き、適切な質問で、自他の理解を深めることができる。他者が理解できるように記述したり話したりでき、他者の意見を聞き、内容を理解できる。他者が理解できるように記述したり話したりできない。また、他者の意見を理解できない。
(5) 協働力お互いに意見を出し合い、協力しながら作業を進めることができる。グループの作業に協力できる。グループでの作業に協力できず、自分一人でやろうとする。
(6) 工学リテラシー実習作業の指示書を理解し、それ に従い安全かつ適切に測定器を操 作し、信頼できるデータを取得で きる。実習作業の指示書を理解し、それ に従い安全に測定器を操作し、デ ータを取得できる。実習作業の指示書を理解できず、 それに従い適切にかつ安全に測定 器を操作でいない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ものづくりの楽しさ・創意工夫する喜びを体験的に学習することを通して、機械エンジニアとしての基礎的素養を修得する。機械工学と科学との関わりや自然・社会との共生を理解する。
授業の進め方・方法:
講義で知識を修得し、実習で体験することによって理解を深める。
注意点:
その後の専門科目の学習に積極的に取り組めるようになるために、自発的な学習姿勢を身につけること。
評価の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 機械工学と自然科学(1):機械工学の学習をはじめよう
機械および工学の定義を説明できる。
2週 機械工学と自然科学(2):簡単な物理実験と機械工学への応用 自然現象・自然法則の機械への応用例を示すことができる。
3週 機械の構造と強度(1):ペーパークレーンの製作1 自らのアイデアを形にすることができる。
4週 機械の構造と強度(2):耐荷重コンテスト1 測定器具を安全に操作できる。
5週 機械の構造と強度(3):コンテスト1の講評 エンジニアとしての創造性の意味を説明できる。
6週 機械の構造と強度(4):力の加わり方や構造・形で強さはどうかわるか 機械工学と科学との関わりを説明できる。
7週 機械の構造と強度(5):ペーパークレーンの製作2 他者のアイデアを科学的に考察し、自らのアイデアに活かすことができる。
8週 機械の構造と強度(6):耐荷重コンテスト2 他者の作品を観察し、科学的・論理的に分析できる。
2ndQ
9週 機械の構造と強度(7):ペーパークレーン発表会 他者が理解できるように発表でき、他者の発表を理解できる。
10週 機械の機構(1):リンク機構の調査 リンク機構がどのように使われているかを調査し、その機能を説明できる。
11週 機械の機構(2):リンク機構の組み立て 指導書に従って、必要なパーツを選定し、数種類の基本的なリンク機構模型を組み立てることができる。
12週 機械の機構(3):おもちゃの動きの観察と再現 複雑な動きが基本的な機構の組み合わせによって成り立っていることを理解できる。
グループで協力して、計測値から、動きを再現するリンク機構模型を組み立てることができる。
13週 機械工学と自然・社会(1):機械工学の歴史と自然との共生 機械工学と自然との関わりを説明できる。
14週 機械工学と自然・社会(2):機械工学の歴史と社会との共生 機械工学と社会との関わりを説明できる。
15週 総合演習 工業製品に応用されている機械工学の理論や技術について説明できる。
16週 期末試験実施せず

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学角を弧度法で表現することができる。2前5,前6,前11,前12
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。2前5,前6,前11,前12
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。1前4,前8,前9,前12,前13,前14
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。1前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。1前1,前2,前4,前6,前8,前9,前12,前13,前14
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。1前10,前11,前12,前13,前14
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。1前10,前13,前14
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。1前3,前4,前7,前8,前9,前11,前12,前13,前14
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。1前3,前4,前7,前8,前9,前12,前13,前14
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。1前11,前12,前13,前14
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2前1,前2,前4,前8,前9,前10,前13,前14
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。1前13,前14,前15
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。1前13,前14,前15
社会における技術者の役割と責任を説明できる。1前13,前14,前15
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。1前13,前14,前15
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。1前13,前14,前15
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。2前15
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。2前15
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。2前5,前6,前10,前11
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。2前5,前6,前10,前11
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。2前3,前4,前7,前9,前12
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。1前3,前4,前7,前9,前12
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。1前1,前2,前4,前9,前15
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。1前10,前11,前12
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。1前10,前11,前12
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。1前10,前11,前12
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。1前10,前11,前12
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。1前1,前2,前9,前13,前14,前15
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。1前1,前2,前9,前13,前14,前15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。1前10,前11
事実をもとに論理や考察を展開できる。1前10,前11,前15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。1前10,前11,前15
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。1前12
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。1前12
目標の実現に向けて計画ができる。1前12,前15
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。1前12
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。1前12
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。1前13,前14,前15
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。1前13,前14,前15

評価割合

取り組み・態度作品課題・報告書発表合計
総合評価割合10403515100
基礎的能力02020545
専門的能力050510
分野横断的能力101515545