サイエンスⅡA-1

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 サイエンスⅡA-1
科目番号 5209 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 総合物理 1 -力と運動・熱- (数研出版)、総合物理 2 -波・電気と磁気・原子- (数研出版)、四訂版 リードα 物理基礎・物理 (数研出版)
担当教員 武内 將洋

到達目標

1.各種物理量を含む計算問題を解くことができる。
2.各種物理量を他人にわかりやすくプレゼンすることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各種物理量を含む問題を説明することができる。各種物理量を含む計算問題を解くことができる。各種物理量を含む計算問題を解くことができない。
評価項目2各種物理量を他人にわかりやすくプレゼンすることができる。各種物理量をプレゼンすることができる。各種物理量をプレゼンすることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
第一学年で学んだ力学の考え方をもとに、熱統計力学・波動力学・電磁気学の基礎を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業: 90分を次の6つに分けて進行する。①本読み、②前時の復習、③一斉講義、④班別討議、⑤班別模擬授業、⑥振り返り。④以降の活発な議論のため、学習支援サイトの解説動画の事前視聴を義務付けている。近い将来、③一斉講義を撤廃して反転授業に移行する可能性があるため、学習の軸足を予習に置いておきたい。
課題: まとめる能力の涵養のため、1ないし2単元ごとに「メモリーツリー」の作成を課す。
試験: 授業者と評価者は異なるべき、という考え方がある。この考え方に則り、定期試験の問題は教員オリジナル作成問題を排除し、市販の高校用問題集からのみ出題する。なお、試験時間内に全問完答できるよう、図や問題ストーリーはそのままだが、数値や問い掛け文言は変更している。
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予習教材(動画)・授業・課題・試験、の全ては「問題集」を軸としている。教員解説や教科書は参考程度に扱ってよいが、問題集については第三者的外部評価システムと捉え、隅から隅まで完全理解するよう取り組んでほしい。市井の問題集が解ける!という事実と実感は、学習者が学外活動を行う上で大いなる自信となるであろう。
注意点:
評価: 評価点はどの時点でも学生自身で計算できる。詳細は学習支援サイトを参照のこと。https://sites.google.com/s.akashi.ac.jp/physics/
追試: 定期試験ごとの再試験は行わない。
欠席: 評価の対象としない欠席条件(割合) は 1/3以上の欠課。
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何かを一から考えていいのは中学生までである。巨人の肩の上に立たない学習者は、効率が悪いだけでなく、学問を冒涜しているとも言える。物理学習ではマンガやアニメから受けた誤概念(素朴概念)が正しい理解を妨げることがある。先人によって培われた思考の『型』を身につけることで、誤概念や疑似科学に惑わされない骨太な技術者になろう!

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ケプラーの法則と万有引力(p160-p163) 189,191が解説できる。
「凡人と天才のちがい」の3つのお話ができる。
2週 重力と人工衛星(p164-p170) 192,194,195が解説できる。
のお話ができる。
3週 温度と熱(p186-p195) 問題集の207,211,214が解説できる。
[J/K], [J/g・K], [J/g]の違いのお話ができる。
4週 比熱の実験
◆単元テスト(第10章:万有引力)
安全に実験し、時間内に報告書を提出できる。
5週 気体の法則(p196-p201)
228,229,230,231が解説できる。
「1013hPa」と「人生の831」のお話ができる。
6週 気体分子運動論(p202-p206)
◆単元テスト(第11・12章:熱とエネルギー・気体の法則)
238が解説できる。
「温度計で分子速度が測れる?!」のお話ができる。
7週 熱力学第一法則と4つの変化(p207-p212) 241,242,244が解説できる。
「8つの家電製品」のお話ができる。
8週 モル比熱と熱機関とp-Vグラフ(p215-p224) 246,247,248,249が解説できる。
2ndQ
9週 波の性質(p8-p15)
◆単元テスト(第13章:気体分子の運動・気体の状態変化)
問題集258,259,260,261が解説できる。
「12の公式」のお話ができる。
10週 縦波と正弦波の式(p20-p29) 問題集273,274,275,276が解説できる。
「ファッションの流行と待ち時間」のお話ができる。
11週 重ね合わせの原理と反射(p30-p37)
◆単元テスト(第14・15章:波の性質と正弦波の式)
問題集265,266,267,268が解説できる。
12週 ホイヘンスの原理と反射・屈折の法則(p38-p42) 問題集278,279,280,281が解説できる。
「かめはめ波」のお話ができる。
13週 音の伝わり方(p45-p51)
◆単元テスト(第16章:平面波を伝わる波)
問題集288,289,290,291が解説できる。
「暴走族撃退装置」のお話ができる。
14週 発音体の振動(p52-p63) 問題集296,297,299,300が解説できる。
「3千円と3億円のバイオリン」のお話ができる。
15週 ドップラー効果(p64-p71)
◆単元テスト(第17・18章:発音体の振動とドップラー効果)
問題集308,309,310,311が解説できる。
16週 期末試験は実施しない。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3前4,前5,前6
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前6
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3前9,前10
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3前9,前10
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3前9,前10
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3前9,前10
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3前9
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3前11
気体の内部エネルギーについて説明できる。3前12
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3前13
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3前15
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3前15
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3前15
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3前11,後1,後2
横波と縦波の違いについて説明できる。3前11,後1,後2
波の重ね合わせの原理について説明できる。3前13,後3
波の独立性について説明できる。3前13,後3
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。3前14,後3
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。3前14,後3
ホイヘンスの原理について説明できる。3前11,後4
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。3前11,後4
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。3前15,後5
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。3後6
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3後6
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。3後7
物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3前10
安全を確保して、実験を行うことができる。3前10
実験報告書を決められた形式で作成できる。3前10
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3前10
熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3前10
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3後5,後6,後7
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

試験その他合計
総合評価割合4060100
基礎的能力4060100