概要:
4年の電気電子工学Iの知識を踏まえ,前半では電気磁気学と電気回路の基礎について,問題を解くことにより理解を深める.後半では電気回路における過渡現象について,例題を通して理解を深め,ラプラス変換を用いた解法を身につける.
授業の進め方・方法:
前半は,ガウスの法則からファラデーの電磁誘導の法則まで,電気磁気学の基礎事項を一通り説明する.後半は,基本的な電気回路の過渡現象について解析する.
講義内容の説明が終了次第,その内容を復習する演習を実施する形式の授業を,ほぼ毎回実施する.
注意点:
4年の電気電子工学Iと応用数学を良く理解しておくこと.本講義を履修する学生は,初回授業にて説明する成績の付け方,および,単位取得に向けた条件等についての説明をよく理解しておくこと.
評価の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
イントロダクション |
本科目の目的,成績評価方法等について理解する.
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2週 |
交流の電気回路理論の基礎 |
抵抗,コイル,コンデンサの交流の電圧・電流特性を複素表記できる 直列・並列回路における電圧・電流の諸性質を理解できる
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3週 |
フィルタ |
RCフィルタの特性解析ができる
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4週 |
交流回路における位相解析 |
抵抗,コイル,コンデンサから構成される回路の位相解析ができる. 交流回路の共振現象を解析できる.
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5週 |
クーロンの法則とガウスの定理 |
クーロンの法則を用いて電荷間にはたらく力の大きさを計算できる. 点電荷が構成する電界の大きさを導出できる. ガウスの定理を用いて電界を導出できる. ここで導出した電界をもとに,電位差を導出できる.
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6週 |
誘電率とコンデンサ |
コンデンサの合成容量を導出できる. 誘電率を用いてコンデンサの静電容量を算出できる. 前週に導出した電位差から誘電体の静電容量を導出できる.
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7週 |
ビオサバールの法則とアンペールの法則 |
ビオサバールの法則を用いて無限長の直線電流が構成する磁界を導出できる アンペールの法則を用いて磁界を求める基礎的な問題が一通り解ける.
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8週 |
ローレンツ力とファラデーの電磁誘導の法則
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電荷が磁界から受ける力の向き,大きさについて説明できる. 電流が磁界から受ける力の向き,大きさについて説明できる. 誘導起電力の大きさが磁界の変化量に比例することを説明できる
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2ndQ |
9週 |
コンデンサの電荷移動
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コンデンサと電源の間で電荷のやり取りが行われる基本的な問題が解ける
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10週 |
過渡現象とラプラス変換 |
過渡現象の問題の解法方針を説明できる. ラプラス変換の基本公式を説明できる. 部分分数分解,平方完成を利用した逆ラプラス変換ができる.
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11週 |
RL回路の過渡現象 |
RL回路の回路方程式を導出できる. 磁束保存則に基づき,電流の初期値を導出できる. RL回路の過渡現象解析ができる
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12週 |
RC回路の過渡現象 |
RC回路の回路方程式を導出できる. コンデンサの初期電荷を導出できる. RC回路の過渡現象解析ができる
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13週 |
RLC回路の過渡現象1 |
RLC回路の回路方程式を導出できる 場合分けを行い,RLC回路の過渡現象解析ができる
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14週 |
RLC回路の過渡現象2 |
閉路が複数存在する場合の過渡現象解析ができる 入力電圧が切りかわる場合の過渡現象解析ができる
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15週 |
まとめ |
まとめと復習を行う.
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16週 |
期末試験
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 目標の実現に向けて計画ができる。 | 3 | 前1 |
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14 |